第36話:「さやかと、カチコミの音楽室(※ただし合唱)」
今回は、音楽室を舞台にした“合唱騒動”回。
さやかの正義感(?)にも注目です(笑)
放課後、音楽室に集まったのは、
さやか・ことは・みゆき・かえでの4人。
「来週の音楽の授業、グループで合唱って聞いてさー、リハでもしよっかって」
と、さやかが提案したものの――
「え、どの曲?」「パート決まってるの?」「てか音楽室ひんやりしてない!?」
もう開始5分で会話がカオス。
■問題児たちの合唱練習
「せーのっ、『翼をください〜♪』」
【ことは】:高音、裏返る
【みゆき】:1オクターブ下で熱唱
【かえで】:振り付け付き
【さやか】:完璧(なのに、浮く)
「……え、なにこの不協和音ユニット?」
さやかが思わず首をかしげた。
■さやか、立つ
「よし、これは……しばき倒すしかない!」
「えっ!?物騒!!」
さやかは前髪をかき上げ、ジャージの袖をまくった。
「音楽室にカチコミだ!」
「いま私ら、もう音楽室にいるけどね?」
「ルールを乱すヤツら(=うちら)を正す!!」
さやか、謎の正義に目覚める。
■仕切り直し!からの……
「じゃあ、ちゃんとパート分けよう。ことはがソプラノ、私がメゾ、かえでは……リズム担当ね」
「リズム担当って何!?」
「みゆきはナレーション」
「ナレーションいる!?」
結果として、パート分けはカオスのまま終了。
でも――
4人で一つのハーモニーを目指す時間は、なんだかんだで楽しかった。
エピローグ:
翌週の音楽の授業。
彼女たちの合唱は、音程がずれていた。リズムもバラバラだった。
でも、なぜか聴いていたクラス中が笑顔になっていた。
“合唱”って、うまく歌うことじゃないのかも。
心を合わせるって、こういうことなんだ。
そう思ったのは、音楽の先生だけじゃなかった。
音を外しても、テンポがバラバラでも、
一緒に声を出せば、笑いも生まれる。
合唱の奥深さ(?)をゆる〜く描いてみました!




