表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
わたしたち、今日も平和にバカしてます。  作者: たむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/50

第31話:「みゆきと、放課後のチャレンジ大作戦」

今回はみゆきが主導! 学校にまつわる“七つの謎”に挑むという、ちょっぴり不思議で、かなり騒がしい一日です。

正体不明なものに一生懸命になるのも、彼女たちの日常の一部です。

「今週中に、校内の“七つの謎”を全部解明するぞーっ!」


放課後の教室。机の上にノートを広げて、みゆきが勢いよく宣言した。


「え、なにそれ、学校にそんな都市伝説あったっけ……?」

ことはが怪訝そうな顔で尋ねる。


「あるある! ほら、“音楽室のピアノが勝手に鳴る”とか、“理科準備室に誰かいる”とか!」

「それ、だいたい幽霊系じゃん……」

かえでが青ざめる。


「だいじょーぶ!私は幽霊より、テストの点数の方が怖いから!」

「……それは間違ってない……かも」

ことはは小声で同意した。


■謎1:「階段が一段増える説」


「下から数えると13段、上から数えると14段……マジで!?」

「数え間違いだと思う」


■謎2:「家庭科室の人形が動いた」


「見てこのマネキン!肩に小さな“祈”って文字が……うわ動いた!」

「風だよ、風っ!!(半泣き)」


■謎3:「旧校舎の壁に“ありがとう”って文字が浮かぶ」


日が沈む頃、影に照らされた壁に現れた文字。


「ほんとに書いてある……!」

「これって誰かの落書き……?」

「それとも、元・生徒からのメッセージ……?」

「いや、光の反射でしょ」

(現実派・ことは)


■答えが出なくても


全ての“謎”を一通り追いかけたあと、三人は夕日に照らされたグラウンドのベンチに腰かけていた。


「……結局、ちゃんとした答えは出なかったね」


「でもさ、楽しかった!意味のないことに一生懸命になれるのって、ちょっと青春っぽくない?」


「うん、バカだけど、それがいいんだよね」


三人は顔を見合わせて、にっこりと笑った。




エピローグ:

その夜。みゆきは自分のノートを開きながら、ぼんやりと空を見上げていた。


ページには、今日一日で調べた“七つの謎”と、それにまつわる落書きや、ことはと、かえでのツッコミがびっしりと書かれている。


「……ぜんぶ、解けなかったなぁ。でも――」


“謎が謎のままで終わる日も、きっと、悪くない。”


彼女は静かにペンを置いて、眠る前にひとことつぶやいた。


「次は、なんのバカしようかなぁ……」


どこかで、また“新たな謎”が生まれている気がして、みゆきはちょっぴりわくわくしていた。

“答えがないからこそ面白い”って、ありますよね。

正解よりも、仲間と一緒に笑った時間の方が、きっと大事だったりして。

次回は、かえでがなぜか体育祭の代表に選ばれてしまうお話!?お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ