第28話:「みゆきと、放送部に潜入ミッション!?」
今回の主役はみゆき! 放送室の謎に挑む(という名の侵入)エピソードです。
テンションが高すぎてやらかすタイプのみゆきと、それを全力で止めようとするかえでの対比をお楽しみください。
「ねぇ、放送部のあの箱……中で何やってるのか気にならない?」
昼休み、唐突にみゆきがそう言い出した。
放送室。校内放送を流す謎の小部屋。場所は知っていても、中身は謎だらけ。
「え、それって、放送部の活動内容ってこと?」
「うん、それもだけど――中に入ったら“全校放送ジャック”とかできたりして……!」
「……えっ、怖っ。発想がちょっと不穏なんだけど!?」
かえでがドン引きしてる横で、ことはが乗ってきた。
「なるほど! これは校内調査の一環として立派な潜入任務です!」
「いやいや、そんなことしたら怒られるよ!?」
■昼休み潜入作戦、発動
放送室は職員室の隣にあるため、難易度は高め。
「……って言ってるそばから忍び込もうとしないで!」
ことはがドアの影に隠れて、カチャッとドアノブを試す。
「開いてる……! 今しかない!」
「あのさ、もうちょっと罪悪感持とう!?」
中に入ると、機材がずらり。
マイクに、ミキサーに、謎のボタン。
「これ絶対『全校放送』のやつだよね!」
みゆきがワクワク顔でマイクに近づく。
「やめとけって! 絶対やめとけって!!」
……ピッ。
『マイクオン』
「……え?」
次の瞬間、校内に響く声。
「えー、こちら秘密放送局です。これよりおやつの時間について重大発表を……」
『誰ですか!? 放送室に入ってるの!』
職員室から先生の怒声。
「ギャアアアアアアア!」
■事件の後
昼休み明け、3人は職員室で正座タイム。
「まさか全校放送使って“プリンはカスタード派です!”とか言うとは思わなかったよ……」
かえではあきれ顔でボソリ。
みゆきは反省してる……ような顔をしながらも、どこか楽しそう。
「でもさ、あのマイク、すっごく音良かったよね!」
「反省してねぇーー!!」
エピローグ:
帰り道、みゆきがにやりと笑った。
「ねぇ、次は体育館の放送席とかどう?」
「お前、放送機材の虜になってるやんけ!」
「放送部、入っちゃえばいいんじゃない?」
ことはが真面目に勧めてくる。
みゆきは少し考えて、ふっと笑った。
「それはそれで面白そうかもね!」
放送席での“再犯”は、きっと時間の問題だった――。
校内放送って、ちょっと特別な雰囲気ありますよね。
やってみたいけど、失敗したときの恥ずかしさは半端ない……。
次回は少しだけ“まじめ寄り”な展開があるかも?




