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わたしたち、今日も平和にバカしてます。  作者: たむ


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25/50

第25話:「ことはと、学校の怪談“第七の放送室”」

“夏でもないのに怪談話”。

そう、それがうちの生徒たち。

ことはのノリと、かえでのビビりリアクションのギャップが今回の見どころです!

ある日の放課後。

ことはが唐突に言い出した。


「ねぇ、みんな。第七の放送室って知ってる?」


「は? なにそれ。学校に放送室なんて一個しかなくない?」

かえでが眉をひそめる。


「それがね、七つ目の放送室が夜中にだけ現れるって噂があって…」


「いや、それ“トイレの花子さん”的なやつじゃん!」

みゆきがツッコむ。


■放課後:調査開始!


怖がりのかえでを無理やり引き連れて、三人は校舎探検に出発。

案内役はもちろん、ことは。


「じゃあまずは、旧音楽室の裏へ……」


「なにそのいかにもな場所! やめて!」

かえでの声がうわずる。


「ちなみにこの噂、放送室のスピーカーから“誰もいないはずの声”が聞こえるって話で……」


「こわいこわいこわいこわい!!」


■そして――!


校舎裏に設置された古いスピーカーの前で、ことはが突然手を叩く。


「では、実験タイムです!」


「なに勝手に始めてるの!?」

かえでの悲鳴が響く中、ことははスピーカーに向かって叫んだ。


「第七の放送室さん! なんかしゃべってください!」


沈黙。


……からの、ザザッ……。


「ひゃああああああああああああああああ!!」


かえでは一目散に逃げ出し、みゆきもそのあとを追う。


ことはだけが、ケロリとした顔で言った。


「あ、これ風の音だね。うん」


■種明かし:


後日、風が通り抜ける場所にあるこのスピーカーは、ある周波数で“音を拾ってしまう”構造になっていたらしい。


「え、それってつまり?」


「ただの物理現象でした☆」




エピローグ:

数日後。かえではまだ旧校舎に近づこうとしない。


「いやもう、あの放送スピーカーの前は無理。トラウマになったから」


「って言いつつ、さっきチラ見してたよね?」

みゆきがニヤニヤしながら言う。


「してないし! これは警戒のための確認ってやつ!」


「ビビってる人がよく言うやつだ……」


そこへことはが、怪しげなノートを片手に現れた。


「実は……第七の放送室の続きを見つけました!」


「続き!?」


「うん、放送室の声に三回話しかけると、次は“放送される側”になるって……」


「だからやめろぉぉぉーー!!」


教室には今日も、元気な叫び声が響き渡る。

そして「第七の放送室」の噂は、また一つ尾ひれをつけて、別の誰かに伝わっていくのだった――。

第七の放送室は実在しません。たぶん。

でも、こういう「ちょっと怖いけどくだらない話」って、学生時代には必要ですよね!

かえではもうしばらく旧校舎に近づきません(笑)

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