第22話:「みゆきと、期末テストからの逃亡計画」
今回は、みゆきの“逃亡本能”が大爆発。
でも逃げようとしても、なんだかんだで仲間と踏ん張るのが中学生のいいところですね!
6月某日――梅雨の空と共に、期末テストの影が迫っていた。
「……現実逃避、したい」
みゆきがノートに顔を埋めてつぶやく。
「早いよ。まだ1週間前だよ!?」とことは。
「むしろここからが本番」とかえで。
しかしみゆきは立ち上がった。
「これは戦いなんだ。逃げたら……試合終了なんだ。だから私は、戦略的撤退をする!」
「それ、逃げるって言ってるじゃん!!」
■みゆき、逃亡計画を発動。
・机の裏に勉強道具を隠す
・自宅では“急な眠気”を装い寝落ち
・お風呂で世界の真理を考え始めて1時間
「なんで私、テストっていう概念のある世界に生まれてきたんだろう……」
■かえでの勉強法がすごい
「英語はね、アニメの字幕で覚えるのが早い」
「……アニメで学力上がるの!?」
「あと、覚えられない単語はキャラ名にして暗記する」
「“disaster”を“デス・アスター”にする感じ?」
「そう。それで世界を滅ぼした魔王として覚える」
「いや、なんか逆に覚えられそう……」
■ことはも参戦
「私なんて、“寝ながら聴く英単語CD”流して爆睡してるよ!」
「それって、結局普通に寝てるだけじゃ……?」
「いいの、夢の中で私はバイリンガルだから!」
「それもはや幻想世界の住人だよ!?」
■結末:
なんだかんだで3人は一緒に図書室で勉強することに。
気づけば集中モードに入り、真面目に取り組んでいた。
「逃げられなかったね……」
「でも、一人よりマシかもね」
「それに、私たちって変な方法でやっても、なんだかんだ点取れるし」
「……そこが一番謎だよ!」
エピローグ:
後日――
「どうだった? テスト」
「……国語、爆死」
「英語は?」
「デス・アスターのおかげで完璧」
「やっぱり魔王、最強だね……」
3人は笑いながら答案用紙を見せ合った。
勉強は苦手でも、笑える仲間がいれば、案外なんとかなるのだ。
テストって、ほんとに嫌ですよね……。
でもこうして「ふざけて笑って、でも最後は一緒に頑張る」って空気があるのが、学園ものの醍醐味でもあります。
来週のテスト……がある方もない方も、逃げたいときは、逃げたくなる気持ちごと笑っちゃいましょう!




