第20話:「かえでと、静かすぎる怒りのカレーうどん」
今回は、ついに“かえでの怒り”が描かれました!
……とはいえ、静かにじわじわくるタイプの怒り。
普段冷静なキャラのこういう一面、じわじわと面白いですよね!
学食――それは戦場である。
昼休み、学食の行列に並ぶ女子中学生トリオ。
かえでの目は真剣そのもの。彼女の目当てはただひとつ。
「カレーうどん、絶対……取る」
「えっ!? 今日ってそんな人気だっけ?」
「かえでがあんなに本気なの、テスト前以来じゃない?」
静かに燃えるかえでの闘志に、ことはとみゆきはやや引き気味。
■だが事件は起きる。
目の前の男子が最後の1杯を注文。
「カレーうどん、ラストひとつですね〜」
「…………」
「…………えっ、うそでしょ!?」
「かえで? 顔怖い。え、笑って……ないよね? これ笑顔じゃないよね!?」
表情を崩さないかえで。しかし、内心ではものすごいスクリームが響いていた。
(いや待って、ほんとにそれ……私のだったじゃん……)
■その後の教室にて
かえでは静かに、パンをかじっていた。
無言で、じわじわと何かを伝えてくるその視線。
「……あの、パンに謝ったほうがいい?」とことは。
みゆきは、自分の弁当の唐揚げをそっと差し出す。
「これ……私の誠意……」
かえでは一瞬だけ笑った。だが、それは“微笑”というより“許しの儀式”だった。
■結論:
・静かな怒りが一番怖い(byことは)
・学食の人気メニューには、ちゃんと早めに並ぶべし
・かえではカレーうどんに本気(※カレー成分への愛)
エピローグ:
翌日――。
「かえで! 今日の昼、私たち先に並んであげるね!!」
「ことはが走るから!」
「え、私!?」
かえでは静かにうなずいた。
そして一言――
「ありがとう。……今日もカレーうどんが食べられる」
そう、彼女の戦いは終わっていなかった。
カレーうどんって、なぜか突然食べたくなる魔力がありますよね。
今回はかえでの“ささやかな戦い”を描きましたが、
こういう「中学生にとっての大事件」が、日常のスパイスだったりするんです。
次回も、お楽しみに!




