表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
わたしたち、今日も平和にバカしてます。  作者: たむ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/50

第19話:「みゆきと、屋上でひらひら哲学会」

今回は、ちょっと“哲学”風(?)なお話です。

みゆきの感性がさく裂し、屋上で始まるひらひら系討論会。

くだらないけど、ふと「それもありかも」と思える、そんな話をお楽しみください!

昼休み。春風が吹く屋上に、制服のスカートを押さえながら座るみゆき。

その隣には、なぜか小さな風車を手にしたかえでと、日傘を差すことはがいた。


「ねえ……“風”って、見えないのにあるって、不思議じゃない?」


「え、またそういう哲学的なやつ?」かえでが眉をひそめる。


「いや、わたしのスカートがめくれるたびに、“見えない風の悪意”を感じるんだよね」


「それ哲学じゃなくて、ただの被害報告では!?」ことはが真顔でつっこむ。


■屋上にて、風と戯れる哲学者たち


みゆきは、屋上の風を使ってなにかを証明したいらしい。


「この風車、ずっと右回り。つまり、私たちは“地球の自転を感じている”のでは!?」


「いやそれ、ただの風の流れでしょ」

「しかも持ち方逆だったから左回りだったよ、今」


「……なるほど、世界が逆だったか……」

「その考え方がもう逆なんだよ」


■テーマ:「見えないものをどう信じるか」


「“友情”とか“空気”とか“風”とか、“見えないけどある”ってすごくない?」


「うーん……見えないけど感じるから信じられる、みたいな?」

「じゃあ、“見えないおやつ”は? ほら、ことはが昨日持ってくるって言ってたやつ」


「それは見えないんじゃなくて、忘れたの!!」とことは大慌て。


■結論


・風は見えないけど、スカートはめくれる

・友情も見えないけど、腹筋は割れる(※笑いすぎて)

・おやつは、見えないとき、存在を疑われる


屋上に響く3人の笑い声と、ひらひら舞う風。

なんでもない昼休みが、ちょっぴり深くて、やっぱりバカだった。




エピローグ:

放課後。教室に戻った3人は、引き出しからおやつを探す。


「ねえ、やっぱり“見えないおやつ”って存在しないよね?」みゆきが真顔でつぶやく。


「うぅ……それ言わないで……忘れた私が一番つらい……」ことはが机に突っ伏す。


かえでは、静かにポケットからラムネを取り出し、2人に渡した。


「見えるおやつは、信じられるからいいね」


「なにその名言……!」


3人の手のひらにのる、小さなラムネ。

今日はそれが、見える友情のかたちだった。

「風って何?」なんて問いかけが真剣に見えて、でもすぐ笑いに変わるのが、彼女たちの魅力。

“中学生哲学”って、実はちょっとだけ真理を突いているのかもしれませんね。

次回も、ほんのり知的(?)でバカっぽいエピソード、お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ