第15話:「ことはと、しゃっくり止まらない地獄」
こんにちは!
今回は、ちょっとした体の異変(?)が巻き起こす、ドタバタしゃっくり騒動です。
ことはが全力でツッコミ役に回る珍しい展開になっています!
ギャグ満載のゆる〜い回をお楽しみください♪
朝のHR中——。
「……ひっく」
ことはが、突然しゃっくりを始めた。
「え、ことは、大丈夫?」
「ただのしゃっくりだよー、すぐ止まるって」
そう言ったその数分後も……
「ひっく、ひっく、ひっ……止まらないんだけど!?」
なんと、ことはのしゃっくりが10分経っても止まらない!
心配したかえでとみゆきが、ありとあらゆる「しゃっくり止め作戦」を始める。
■作戦その1:水を一気飲み!
→ むせただけで失敗。
■作戦その2:びっくりさせる!
→ かえでが背後から「バアァン!」と叫ぶも、ことはだけでなく先生まで驚いて怒られる。
■作戦その3:息止め耐久レース!
→ みゆきが先に苦しくなって「無理!」とギブアップ。
そんなこんなで、1時間目の理科の実験中にもことはの「ひっく」が響き渡り、
ビーカーをひっくり返して泡だらけになったりと、周囲も巻き込む地獄絵図に。
ついには保健室送りとなり、養護教諭に「たぶん緊張と笑いすぎですね」とやんわり注意される始末。
しかし、その直後。
「ひっく……あれ、止まった?」
止まった理由は、まさかの「保健室のカーテンの中にいた猫型クッションにびっくりした」ことだった。
「えぇ〜、そっちで止まるんかーい!」
教室に戻ったことはは、拍手で迎えられる。
「ことは、しゃっくり止まってよかったね!」
「ほんと、1時間目からしゃっくりで授業が入ってこなかったもんね」
「いや、それ言わないでぇぇ!」
笑いながら、またいつもの日常が戻るのでした。
エピローグ:
放課後、帰り支度をしながらことはがぽつりとつぶやいた。
「……結局、今日一日ずっと“しゃっくりの人”だったな……」
「いやいや、主役だったじゃん! 一日中!」とみゆき。
「今後『しゃっくり姫』って呼ばれたりしてね〜」と、かえでがからかう。
「やめろぉぉぉ〜〜〜っ!!」
笑いながら廊下を歩く三人。
ふと、また「ひっく」と音が鳴って、みんなが振り返る。
ことは「今の、わたしじゃないから!!」
犯人は、ちょうど水を飲んだ拍子にしゃっくりが出た、みゆきだった。
「まさかのバトンタッチ!?」
こうして、“しゃっくりの呪い”は静かに引き継がれたのであった……。
(※翌日にはちゃんと治りました)
しゃっくりって、笑っちゃうくらい止まらないとき、ありますよね。
でも、友達が全力で助けてくれると、ちょっと恥ずかしくて、でも嬉しい。
そんな女子中学生の、平和でにぎやかな日常に、これからもご注目ください!
次回もどうぞお楽しみに〜!