3
妖精さんの運命やいかに?!
振り向いた先にいたのはさっきの妖精。
そうよ、最初は可愛いなんて思っていたけど、うふふ、ここであったが100年目。
ガシッと妖精を掴むと、ええ、掴めたのよ。自分でもびっくりだわ、羽に手をかけた。
「妖精の羽っていくらくらいで売れるかしら・・?」
自分でも目が据わっているのがわかる。
妖精の羽ってどうかんがえてもレアアイテムよね。最初っからこんな収入が入ってらっきーらっきー。
「ま、まってくださーーい!」
涙をダーダー流しながら妖精さんが哀願する。
「いったいどんなブサ顔にされたのかしら、私。羽くらいむしって装備で綺麗を演出しないとねー」
体を見下ろすにまとも、むしろナイスプロポーションなわけだけど、顔がどうせまたブサに違いないと思うと体から黒いものがにじみ出てるのがわかる。
「き、きれいです!るしふぇさんは非常に綺麗ですよ!!本当なんです。お願いだから羽に力をいれないでくださーい!!」
「あ、こ、これを見てください!!!」
力を入れ始めたところでポンと妖精が鏡をだした。
ん・・・・。
あら・・・・。
ホントに綺麗。
てっきり証拠隠滅のために飛ばしたのかと思いきや、あら、やればできるじゃない。
というかむしろ・・・。
「すっごい美人ね!私ナルシストになっちゃいそ~」
黄金比というのだろうか。薄く青い目は輝くばかりだし、薄めのピンクの髪がかかる肌は白くてしかももち肌だわ。
お~~~、こんな美人さんテレビの中でも見たことが無い。
唯一とんがった耳が不思議な感じだけど、これはこれでまたいい感じ。
るんるん気分が浮上してきた私は、獲物である妖精を離してあげることにした。
キャッチアンドリリース。自然に優しいよね。
「さーおいき。もう狩人に捕まるんじゃありませんよー」
妖精はずさっと私から離れたかと思うと、
「私は獲物じゃありませーーん!」
プンプンと怒り出した。
「まったく案内人の妖精を捕まえて、さらに羽をむしるだなんて。こんな怖い人に会ったことが無い!あぁ、でも役目は役目だし。こんな人とLV20になるまで一緒に旅をしないといけないなんて。神様酷いですーーー」
「誰にもつかまったこと無いの?」
「ないです!!」
「とういか捕まえれるはずがないし・・・。なんで捕まえれるんだろう?着合いを入れて作りすぎたのかなぁ・・・」
ブツブツ言っている妖精に、
「まーまー、考えすぎると禿げるよ」
と優しい一言。
「な。。」
固まっちゃったけど、どうしたのかしら。