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なんだか冷たい視線をつけつつも、ずんずん進んで行きますよっと。
キラリーンと光る他人の結婚指輪は防御力も特殊能力も無いみたい。
非常に残念。
あとで売っぱらおう。
「いつか呪われますよ・・・・」
ため息をつきつつもそんな風にアーチェさん言われてちょっとしょんぼり。
いやいや、この指輪だって日の目を見たいに決まってますって。
と自己弁護しつつ、敵を屠っていく。
ん、なんか先がピンクに光ってるなぁ。
洞窟の途中に微妙に光る場所があったので触ってみる。
「なんだろこれ」
そういえば、妖精がどうこういってたなぁとルーナを振り返って聞いてみる。
「これなあに?」
ルーナは近寄って来たかと思うと、ビクっと体を硬直させて、声を大に騒ぎ出した。
「大変、大変。これは仲間の妖精の光よ」
「ほーほー、きれいねえ」
「そんなのんきなモノじゃないの。これは妖精が生命の危機を感じてだすSOSだから。この光を出した妖精は大変なことになってるに違いないわ」
「あら、大変」
「のんきに言ってないで!お願い助けてあげて!」
「へい。いいよ~」
クエスト追加~と思いつつ、ルーナとやり取りしていると、またしても後ろでコソコソしゃべってる。
「いくらなんでも、あの薄い反応はどうかと思いますね」
「俺もさすがにまかせとけ!って言ってやったぞ」
くるっと振り返って抗議する。
「まかせとけって今言ったでしょ」
「・・・・・」
「へい、いいよ~はまかせとけ!とは違うだろ」
「意味は一緒でしょ~」
ぽんぽんと二人の肩をたたきつつ、慰めてあげてみた。