?Column:『オートログ』
≪疲れたあなたに息抜きを
メフィストのちょっと一息 豆知識≫
■オートログをご存知ですか?
ヘルプの説明情報を閲覧していたらゲーム記録として保存されるログについて興味深い記事が載っていました。
凄いんです。何が凄いかって。マインドマップという技術を皆さんはご存知でしょうか。
これは近年脳科学者達が発表した脳波から言葉を掬い取る技術、私のイメージではただ単語を繋ぎ合わるだけの旧世代の翻訳機のようなものを想定していたのですが、これがただの言葉の組み合わせでは無くて自分の行動が事細かに文章化されているんです。
初期設定では数ある膨大なメニューの中でもプレイングと呼ばれる項目にダイブの一部始終が密やかに記録されていたようで、気付かなかった方も多いのではないかと思います。
このマインドマップですが、初期設定ではワールド・ビューと呼ばれる方式が採られています。いわゆる神の視点ですね。加えてこちらはターゲットを指定する事で、カメラワークの中心になる人物の設定を行う事が出来ます。つまり、特定の人物に対して客観的視点を楽しむ事ができるんです。さらに詳細設定で心理描写という項目があります。これはログの地の文に対して、ターゲットとなった人物の心理を描写に組み込む事が出来るそうです。面白いですよね。自分の世界に訪れた方々の物語を覗く事で、彼らがその時どんな事を考えていたかまで分かってしまうんですから。文学的には自由間接話法と呼ばれる手法だそうです。ここで不安になられた方も居ると思います。自分の心が覗かれてしまうなら安易に他の惑星へ行けないじゃないか。ご安心下さい。どうやら、心理描写の反映に対する拒否権もちゃんと設定されているようです。拒否設定にする事で、たとえターゲットに指定されても心理描写を防ぐ事が出来ます。
このワールド・ビューというモードに対してもう一つ、パーソナル・ビューというモードがあります。これは先ほどの神の視点に対して一人称視点と捉えると分かり易いでしょうか。こちらのモードではターゲット指定は出来ません。神のアバターから見た景色・考え方が反映された単一視点です。このパーソナル・ビューではワールド・ビューに対して語り口そのものが創造主の言葉になるので面白いです。
今回私が実験的に行ったのは、このワールド・ビューというモードです。その精度はいかほどか。ログを上げておくので、宜しければご覧になって下さい。
なんというか、自分の知らない間に私小説が書かれていたみたいで、読み返してみると本当に面白いです。商売上がったりですね。物書きとしては職務怠慢でしょうか。残念なのはパーソナル・ビューについては交換しないと他の方のログは読めないという事ですね。
普通に考えれば当然ですよね。いつでもどこでも好きなように他人の心内を覗けたら、そんな人は本当に神ですから。
ですが、実に面白い機能であると思います。皆さんも是非ログを公開して頂けたら、World Creation Onlineの世界がより一層深みを増すのではないかと思います。