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序章 終わらない参謀会議。

ポゥッ…。


真っ暗な部屋の中で 五芒星の形をしたテーブルの中心に 置かれた燭台に 小さな灯りが 灯った。

五芒星のテーブルの凹部分に それぞれ1人ずつ 計5人 静かに座っている。

蝋燭の灯りだけでは 暗過ぎて 彼らの表情は わからない。

かろうじて テーブルの上に 手を乗せている何名かの手が 見えているだけだった。


「ふむ。」小さな相槌から 会話が 始まった。

「今回も ですかな。」残念ながら 否定的な返事が 1番に返って来た。

「彼らの力を 持ってしても また駄目か。」諦めに近い 呟くような声もする。

「ここまで 来てしまったら もう無理であろう…。」悲しそうな声も 聞こえて来た。

「人間は 手厳しいのう。」残念そうなトーンでも 少し明るさが 入っている声も 聞こえた。


「そもそも 彼らに気付く人間が 少な過ぎる。」彼の声には 威圧感が 入っていた。

「祖先に (あやかし)がいる人間なぞ そうそうおらんじゃろう。」愉快そうな 声が答えた。

「それは そうだが…。毎回これでは 彼らが 不憫だ…。」彼の声は 悲しそうな声に 変わっていた。

「仕方あるまい。」残念そうな 呟き声がした。


「再起動するしか ない…か?」意を決したように  はっきりとした声が 聞こえた。


「これは 再起動ですかな。」肯定的な返事が さらりと返って来た。

「いいじゃろう。」嬉しそうに 弾んだ声だった。

「賛成だ。」呟くような声が 聞こえた。

「異議なし。」少ない言葉数でも 気持ちは籠っていた。


「それでは 再起動するとしよう。」手に持っていた錫杖を 床に打ち付けた。


シャァーーーーーーーンと言う音が 部屋の中で 響き渡ると同時に 蝋燭の灯りも消えた。

再び 訪れた暗闇の中で 五芒星のテーブルに向かって座る5人は 静かに目を閉じた。




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