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ファーストキスは小学生  作者: 中須ゆうtive
9/9

9キス 遊園地は女子小学生

俺は今遊園地にいる。テーマパークは恋人たちが手を繋ぎ、アトラクションやパレードからは楽しそうな歓声が聞こえる。海も見えて風情が良い。え?どうして遊園地にいるのかって?それは神社でのデートの後に遡る。綺麗な長い黒髪を撫でた夜空の下で俺に柚子は両手を前に出し、赤面しながらこう言った。


『お兄ちゃん、私と遊園地いきませんか…?』


あの時、俺は遊園地デートを1秒で承諾し、嬉しくて反復横跳びをしながら柚子をぎゅっと抱いた。小学生女子児童と遊園地行けるなんて天国だな。俺の日頃の行いが良いから幼女(ろり)の神様幼女神様(ろりがみさま)がご褒美をくれたんだ。そうして背景は遊園地に戻る。


『お兄ちゃん、私の服どうですか?』

『完璧な女子小学生だよ!』

『ありがとうございます…?


もじもじしていた柚子がきょとんとする。何かおかしなこと言ったかな?今日はロリって口から出なくて良かったと安堵している。


『柚子は何か乗りたいものある?』

『あのアトラクションに乗ってみたいです。』


柚子が指を指したのはコーヒーカップだ。

『いいよ。行こう!』


俺は柚子をお姫様抱っこして連れていく。

『お兄ちゃん!?』


それを見た他のお客さんが微笑ましい表情で、仲の良い兄妹ね〜と言っていた。全くその通りだ。柚子は最愛の妹さ。コーヒーカップに並んでいる際に柚子は恥ずかしいですと言っていたが、何が恥ずかしかったのだろう。兄妹ならお姫様抱っこを普通にするものだから柚子は照れ屋さんだ。コーヒーカップに乗り込んだ柚子は目をキラキラ輝かせて憧れのような目をしている。


『ここをいじるとどんどん早くなるから回してみてよ。』

『やってみます!』


柚子が元気よく返事をして勢いよく回している。


『お兄ちゃんとても楽しいです!』

『俺もだよ!』


こんなに活き活きしている柚子を見るのは初めてだ。景色がくるくる変わる。何だか早過ぎないか?めちゃくちゃ目が回る。小学生女子児童の残像が浮かび上がってきた。コーヒーカップを降りた柚子は目を回して頭をロリが飛んで回転している俺を手を差し伸べて支えてくれた。手を握られて幸せだぜ。そのままベンチで一息つく。


『お兄ちゃんごめんなさい。』

『う〜…ロリが1匹。ロリが2匹。』

『わわわ…お兄ちゃんが何かを数え始めた…』

『ロリー!!』

『きゃー!?』


何だか身体が温かい。うん?いつの間にか柚子を抱いていた。しばらくこのままでいよう。女子小学生と密着しているのだ。ずっとこのままでもいい。そう思っていると本当に熱い。どんどん柚子の体温が上がっていくのを肌で感じる。


『柚子?熱いね。大丈夫?熱?』

『はにゃ〜…』

『ゆ、柚子ー!!』


柚子がその場で倒れそうになったので助けた。数十分経って落ち着きを取り戻した俺たちはメリーゴーランドに乗ることにした。


『お馬さん乗り心地が良いです。』

柚子はにこやかに笑う。ピンク色の馬にまたがる女子小学生は絵になるね。この絵を肖像画にしたい。この乗り物は特に早くもないので酔うこともなかった。回転も緩やかだ。メリーゴーランドを降りて満足そうな柚子は別方向に視線を向けた。その先には、おどろおどろしいお化け屋敷がある。


『柚子入ってみたい?』

『入って…みたいです。』

『柚子怖いの好きなんだ?』

『ちょっと興味があります。それに……』

『それに?』

『お兄ちゃんと一緒なら怖くないかなって。』

『ふおおおおおおおお!!』

俺は感激して発狂する。おがいっぱいでおっぱい。

『行こう妹よ!どこまでも一緒に!』


俺は柚子を片脇に抱えて持ち歩く。小学生は持ち歩きに便利で歩行しやすい。じたばたしているけど、これは喜びの表現だろう。お化け屋敷の扉の前で建物を眺める。黒紫の三角形でお化けのイラストが描かれている。


『お兄ちゃんが命をかけて守るから!』

『わかったから降ろして下さい!恥ずかしいです〜!』

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