国の誕生
ひと昔前、この世界では数多くの国が入り混じっていた。
その時の、東にある一番の大国であったワルシャワ帝国が周りの小国を潰しに回った。
ワルシャワ帝国は異世界の勇者を利用したため、破竹の勢いでどの国も止めれずにいた。
その一方、西の大国スメヌタ神国は、謎の聖女を筆頭に「不死の軍団」と呼ばれ、同様に小国を潰し回った。
しかし、小国も対抗しなかったわけではない。
北の大地にある6つの小国は全て合併し、北方連合国となった。
城や地形を活かし帝国と神国の軍をうまく返した。
色々な民族がいるそうだ。
そして、南の我が国フレギア王国は帝国と神国に滅ぼされそうな小国の一つであった。
だが、英雄が誕生した。 能力は...《時間操作》である。
軍を引き連れ帝国と神国に「恐怖軍団」と恐れられるまでになった。
そして我が国は勢力を伸ばし大国の一つとなった。
戦争が膠着し始め、四カ国同盟が締結された。
このようにして、第三次世界大戦が終結した。
他にも最近、急激に勢力を伸ばしてきた。
タイル国だ。帝国の近くにあるが、何故か潰されない不思議な国だ。
国境警備が厳しすぎてスパイも入れれない。
現在は、この四カ国が多大な勢力をほこっている。
『大王様、報告があります』
部下が慌てた様子で報告に来た。
こんなに平和な時代だというのに、これだから若い奴らは、落ち着きがない。
「なんだ?申してみろ」
「はっ、あの伝説の能力《時間操作》が今年の鑑定で発見されたそうです」
“それは誠か”
時間操作は1000年に1度あるかいないかという超レアスキルだ。存在だけで他国への牽制になる。
それが今回見つかったというのだ、そして現在のこの国の英雄も時間操作を扱う。
最強と呼ばれるスキルの使い手が二人いることになる。
「すぐにこの情報を封鎖しろ」
とても嬉しいことのはずなのだが二つ不安な点がある。
一つは他国に情報が知れ、他国から少年が狙われることだ。
国の他にも、多く組織に狙われる。それくらい大きなことだ。
二つ目は、王家代々に伝わる秘伝の予言の目が疼いていることだ。
予言の目は不運な予兆を読み取るスキルだ。
始めは、疼くだけだが時が近づくにつれ、映画のワンシーンのようなものが突然見えたりする。
この能力を知っているのは一部の側近と英雄だけの国家重要機密だ。
まぁ、いずれにせよ 悪きことが起こる。
「少年を保護し、英雄のもとに連れて行け」
結局あいつのもとが世界で一番安全だ。
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僕の生活はあの日から変わった。
国からの要請で首都フリューデルに向かうそうだ。
もうしばらくはこの町に戻っては来れないようだ。
最初は必死に断ったのだが、親やスタムにこんな機会ないぞとも言われ行くことにした。
もう、みんなに別れを告げた。
今、どこに向かっているのか分からない。
だが、一度都市の中心部で一度休息するようだ。
しかし、故郷に比べ都市はとても発展している。
そこら中でスキルを上手く利用している。
「どうだ都会はすごいだろ」
今回僕の護衛についてくれてる人だ。とても気さくで話し掛けやすいオッサンというイメージだ。
「はい、辺境の地域にも技術が普及してほしいですね」
「俺も辺境出身だがらとても同意するよ」
それにしてもすごい、一番驚いたのはレストランにいったときに食事が浮いて運ばれたことだ。
夜は特に灯が空中に浮かんでいるから芸術的だ。
色んな変化がこれからもあるだろうが楽しんで行きたい。