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第10話 なんかイラつくんだけど


(ゴブリンの死体と卵を隠した俺はゴブリンの集落へと足を進めた。現在のゴブリン殺害数は4。確か集落には大人ゴブリン+メスゴブリンで21匹いたはず。そこから4匹+2匹+2匹は集落から離れたから集落には12匹ほどが残っている。おっと子ゴブリンを数えてなかったな+6匹っと。)


正直な話、子ゴブリンは何匹来ようと数には入らない気がするのでとりあえずは無視をすることにする。そう考えながら集落を見ると、相変わらず子ゴブリンは遊んでいるようだ。


(大人ゴブリンは・・1,2,12匹。うん間違いない。集落外に行った4匹を除いて全員いるな。)


少しすると、集落外に出ていたゴブリン4匹が黄色い果実?を持って来ていた。集落全体で文字通り黄色い歓声が挙がっている。皆がムシャムシャと食べている。その様子を俺はずっと見続けていた。全てはコイツらを少しずつ削っていく為に。



だがその思いも空しく、ゴブリン共はお昼寝タイムへ突入したのである。


(・・・・。)


なんか、悠々自適な感じが凄くムカつく。そう思うと、こっちもお腹が急激に空いてきた。


(どうしよう。もう卵回収して食べようかな・・・。)


我慢の子はやめだやめだ!そう思った俺は身を低くしながら卵の方へと向かい回収した。


「さて、これをどうやって食べようか。」


と言っても、火があるわけでもスプーンがある訳でもない。割って啜る一択なのだが・・・。俺は慎重に卵の上部分を石で叩いてみる。


(ん?結構硬いぞ?)


ニワトリの卵の感覚で叩いてみたが、返ってきた反応はもう少し硬質な音だった。なので俺は胡坐をかいて中央に卵を乗せ石斧で叩くことに決めた。多少の殻が黄身や白身に入ろうと関係ない早く割りたい。俺はお腹が非常に空いたのだ。


ゴン!


結構強めに叩いた。斧の尖った部分が卵を割ってめり込んでいる。全体が割れなくて良かった。中を覗いてみると透明な白身と中央部分に黄身がある。訳の分からない卵じゃなくて良かった。


俺は割れた部分に口を付けて卵の中身を飲んでいく。ねばねばしたものが喉に引っ掛かるが関係ないとドンドン押し込んでいく。


「う、うめぇ。」


空腹は最高のスパイスだとよく例えられるけど、命掛かってると更に増すんだろうな。俺はポイっ!と中身が殻になった卵をゴブリンの死体の方に投げた。よし、狩りにいきますか。


空腹を満たした俺は、再び集落の監視をする為に歩みを進めた。





集落の監視ポイントに到着。この場を離れて1時間くらいでゴブリン共はまだ寝ているのかと思いきや何やら慌ただしい。


「「ギャギャ!」」

「ギャギャ?ギャギャーギャ!」

「ギャーギャギャ」


うん、何言っているか分からないけど多分


「「あいつら(戻ってこない奴ら)を探しに行くべきだ」」

「本気か?もう死んでいるに決まっている!」

「そうだそうだ!」


的な感じかな?


脳内で勝手な解釈をしているの槍を持ったゴブリンが、複数のゴブリンに指をさして何かを指示している。お前×3様子を見てこいって言っているのか?


だとしたら襲撃チャーンス!!

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