第1話 縛りプレイってした事ないんだけど
バキィィィ!
「いッッ。」
俺は脇腹から背中にかけて突然の鈍痛に目を覚ました。
今まで寝ている時に衝撃を感じる事など殆どあるはずもなく、強いて挙げるならば寝ぼけてベットから落ちるといったハプニングくらいだ。初めての経験で脳と身体が驚いた俺が目を開いて見たのは低い雑草がまばらに見える地面である。
どうやら自分は頬を地面につけて横向きに寝ている様だった。
(なんだよココは。。。)
訳の分からない現状に混乱しつつも、なんとも表現しがたい不安が合わさって眠気は消え脳が覚醒してきたのか急速に目が覚めていく。
そのせいか、先ほど襲ってきた突然の鈍痛がぶり返してきた。
「痛ぇ」
そう口にして動こうとしたときに自分の両手も両足が何かに縛られており動かせない事に気づいた。
「ギャギャッww」「ギーギ!ギーギ!」
理解し難い状況の上、縛り挙げられ寝転がされている自分の後ろから聞いた事もない声が聞こえ寒気を覚えた。縛り挙げられている状況のなか慌てて身体を傾け首を後ろに向けた先に見えたのは
折れた木の枝(少し太め)握りしめた緑色の怪物だった。(2体)
「へ?」
俺は2度見をしたと思う。あまりの現実の無さに微妙にギャグチックな動きをしていた。
体調は70センチくらいで2匹?とも木の枝を持っている。1匹の持っている枝は他の1匹よりも短く枝の先の割れが真新しいのが分かる。多分、さっきの鈍痛はコイツが枝をブン回して俺に当てたんだろう。それで折れたから短いのではないだろうか。
気付かなかったが、2匹の後ろに視線を移すともう1匹少し大きめの怪物が腕を組んで見守っていおり「ギー、ギャッ。ギギョ!」といって角材くらいの太さの棒を横に草薙に振っていた。
まるで、「小僧、それは違うぞ。棒ってのはこう振るんだよ!」と教えているように見える。
どうやら俺は練習台のようだ・・・。