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空島からの飛翔  作者: 織野 帆里
6/6

「空島からの飛翔」解説

本編をお読みいただいた方向けの設定解説です。ほぼ全部ネタバレなので未読の方にはあまりお勧めしません。本編を読んだうえで「結局何だったの?」と気になる方はどうぞ。

●「空島」について

太陽系から遠く離れた、とある惑星の上層には、上から空気・エーテル・水が成層しており、以下それぞれエアの海・エーテルの海・アクアの海と呼称する。「空島」はそのなかを何千年も掛けてゆっくり落ち続けている、巨大な岩の塊である。物語で記述されている時点では、空島はエーテルの海の最下層、アクアの海との圏界面付近に存在しており、あと20年ほどで圏界面に接すると考えられる。


空島は捕食と複製能力を持つ謎めいた存在である。自身の内部(洞窟の奥)にやってきたヒトや、大気成分であるエーテルを自己の内部に取り込む。空島の最奥には内臓のような器官があり(4話参照)、捕食されたものは最終的にそこへ運ばれる。空島が取り込んだものは、しばらくすると空島のどこかに似たような形で再生成される。ヒトが取り込まれた場合も同様だが、記憶は基本的に保持されない。


●ヒトについて

エーテルの海で呼吸し、空気塊を主食とする、人間とは似て非なる生物。


●人間について

はるか昔、空島がまだエアの海のなかにあった頃、地球からの移住を目的として空島に先遣隊が降り立った。数十名の男たちで構成された彼らは、空気があり食物も育つ空島に住み着いた。しかし、数年後にエーテルの海との圏界面を通り過ぎたことにより、人間は滅びた。空島はその死体を吸収し、再生成を繰り返した。やがてエーテルの海でも生活できる「ヒト」が生成され、彼らは再び社会を形作り始めた。


●時系列

1.空島からの飛翔

2.夢見る岩体

3.落盤

4.神様へ自由落下

5.舶来のロマンチスト

時系列は4→3→2→1→5の順。


●主要登場人物

兄ちゃん:1話&5話の「兄ちゃん」=2話の「新入り」=3話の「若い男」=4話ラストの「男」

浪漫主義者(ロマンチスト)で好奇心旺盛。自分たちを捕食する空島から逃げ出すことを目論んでいる。通常なら失われる、生まれ変わり前の記憶をかなり鮮明に有している。一人称は「オレ」。


弟:1話&4話ラスト&5話の「俺」=2話&3話の「弟」

兄ちゃんに守られている立場の少年。生まれ変わり前の記憶をほぼ有さない、普通のヒト。


兄ちゃん(前世):4話の「不審な男」

弟(前世):4話の「俺」

ともに空島に捕食されて生まれ変わり、4話ラストで再会している。


兄ちゃんと弟の前世をさかのぼると、太陽系からやってきた人間が空島に辿りついたときの先遣隊に含まれていた、ひと組の血縁上の兄弟に辿りつく。兄ちゃんは「弟」という言葉の本当の意味を覚えていないが(3話参照)ともかく大切にすべき存在だと感じているらしく、何度生まれ変わっても弟を守ろうとしている。


●サブ登場人物

所長:2話の「俺」=3話の「所長」「中年男」

移住できる他の空島を探す研究プロジェクトに携わっていた。落盤事故により仲間を失っている。


研究員:3話の「俺」

所長を尊敬する若い研究員。

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