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こちら傷の舐め合い追放冒険者組合  作者: ししゃも
第二章 調停者は異世界では働きたくない
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プロローグ 迷い人来たりて

今回から第二章となります!


「えっ、ちょっ、何コレ?」


 トンネルを抜けたら、そこは異世界でした。

 なーんて空想をいつもしてた私だけど、実際にそうなっちゃうと困惑するしか無い。



 コンビニで買い物をしておりゃおりゃ勇者様の凱旋だとか妄想しながら自動ドアを出たら、コンクリートジャングルから本物のジャングルー……とは違うけど、なんか野山にいました。


 ……今度こそ、これ以上迷惑かけないように、って思ってたのに。何回もお母さんを誤魔化すために、今探してるとこなんだよー、ってウソついてたけど、今回は本当に、本気だったのに。


 人並みに、ってやるのが難しいのは痛い程に思い知ってたから、せめて最初は半人前として頑張ろう。そう思ってたのに。

 そのあげくにコレなのかと。馬鹿かと。世界が私に働くなと囁いているのかと。


 スマホを出して、SNSを開いてみる。

 コンビニを出たらいきなり変な場所にワープした、とか写真と一緒に投稿したら、どんな反応が来るだろう。

『釣り乙』。うん、私もウソだったらなー、って思う。『大丈夫ですか! まずは大きい道を探しましょう』。実用的な解決策をありがとう。『大変だね( ;∀;)ボクが近くにいたら迎えに行けるんだけど(^_^;)』知らん誰だ帰れ。


 なんてのはただの妄想で、実際は残酷にも画面左上のアンテナは圏外を知らせてる。うん、そうだよね。異世界、多分電波通ってないよね。


 参ったなー。これ、どうすればいいんだろう。解決策が思い浮かばない。

 夢じゃない? これ、夢じゃないよね!? なんて思って自分の頬を引っ叩いて見たけど、しっかりと紅葉ができちゃってるし。本気で叩きすぎました。 


「あ、ひょっとして、魔法とか使えたり!?」


 はい、わたくし現実逃避気味です。異世界で、一人。たぶん言葉通じないだろうし、そもそも人がいるのすらわからないし。

 剣と魔法のファンタジー、大好きです。異世界トリップもの、沢山読みました。チート能力、欲しいです。


 もう、ヤケクソになっていて。

 手の平を前に出して、むむむ……と集中して。


「えーい! ギガファイヤー! ……なん、ちゃ、ってー……」


 もう、最後の方は恥ずかしくなって声も蚊の方がうっさいと思うくらいにちっちゃくなっちゃって。

 何してるんだろう自分、って本格的に賢者モードに突入し始めた瞬間に


 ボッ


「……はい?」


 何か出ました。レーザーみたいなの。消し飛びました。向こうに見える山が型抜き機で抉られた生地みたいにごっそりと。解説は倒置法でお送りします。


 爆風が吹き荒れて、右手に持ってた買ったばっかの履歴書が、バタバタと暴れまわる。



 どうやら私、チート能力があるみたいです。 

観覧ありがとうございました!

世界観についてなども少しづつ明かされていく予定です!

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