【エッセイ】東京観光2~表参道・東京ドームシティ・上野公園・青山墓地~ ※本編外
前回同様、エッセイ風な何かです。
※本編とは関係ありませんので、本編目的の方はスルー推奨です。
次回は…2日後
3月1日 (水)の夜に投稿予定です。
※もうそろそろ、本編に戻りたいっ。
◆行くまで
前回、土日の東京観光で何故か山に行ってしまいました。
(本当、何故都心ではなく山に……)
しかし。
実はその時、ちょっとした心残りがあったんです。
日曜に表参道 (東京の繁華街)を一瞬だけ通ったんですが…
(おっ、世界的名ブランドの店が並んでいる~)
プラダとか、ドルガバとか、その他色々。
土地が高いのか、店舗の土地はコンビニx2程度の大きさですが。
中にはちょこっとだけ服があり、大抵2階だて以上で、どの店も凝った作り。
繁華街の事もあり、店の前の道路には人がたくさん通っているのに 、店内には正装の店員と少しのお客さんだけ。
珍しそうな雰囲気でしたので…
(ちょっと入ってみようかなーー)
と思ったのですが。
(無理)
(一人じゃ無理っ)
(お高い感じの店なので)
(ぞっときました)
こういう店は一人じゃ厳しいですね。
中のお客さんも大抵カップルですから。
で。
一旦この事は頭から離れていたんですが…
東京から戻り、家に帰ってきてからも、何故か私の心の中にこの事が強く残っていたのです。
で、思っていました。
(高級店に入ってみたいなぁーー)
ということで……
男1人じゃ店に入りにくいですので。
女友達に「一緒に遊びに行こう」っとLINEスタンプを送りまくりました。
「遠いから嫌っ」とか色々反抗くらいましたが……
毎日スタンプ送って、ご飯を全部奢るとか色々送ってみると…快諾が取れました。
してして~。
一緒に高級店めぐりすることになりました。
ワクワク、ドキドキです。
週末が楽しみでした。
~~~~~~~~~~
◆東京に行く当日~朝~~土曜日
ブーンっと、バイクで女友達 (仮名:真希)の家に。
そうです。
最初は電車で東京に行こうかと思っていましたけど、やっぱりバイクです。
(実際に道路で行きたかったー)
(風を~~道を体感したかったー)
それに何より、都内の移動はバイクの方がいい。
電車は、駅が上下方向に距離があったり、人が多かったり、乗り継ぎが意外に面倒です。
駅も電車も歩道も、人多いですし。
しかし、意外に道路は抄いてるんですね。
※車は止めるところがなさそうなので却下です。後、道が細かったり、一方通行の場所だったり色々面倒なので。
(以上より、都内の移動はバイクが最強だと推測)
ピンポーン
出てくる彼女。
「よっす、真希」
「えっ?なんでバイクなの?電車じゃないの?」
「風だよ。バイクの方が都内移動しやすいんだよ」
「えーー、だって東京まで何時間もかかるよー」
「大丈夫、バイクの後ろ乗るの好きっしょ?」
「でもなーーー」
不満げな真希。
「後、バイク。スカート無理だから。悪いけど着替えてきて」
そう。
真希はスカートだった。
冬だから、スカートの下にレギンスというか、トレンカというか、黒い布で足を覆ってるけど。
「……えー、せっかく着たのにーー。服選んだのに」
「悪いねーーー。何着ても似合うよっ。早くさっ」
「うーーん。分かったぁああ」
「待ってるねーー」
ガチャン。
ドアが閉まる。
数分後。
黒っぽいズボンを履いてきた。
ちょっと怒ってるっぽい真希。
「怒るなよ。はい、ヘルメット」
「本当にバイクで行くの?」
「あたり前じゃん。ほら、後ろに乗って。落ちないでね。落ちるとかなり痛いよー」
「数時間だよね。大丈夫かな。落ちちゃうかも」
「ちゃんと捕まってれば大丈夫だって。意外に落ちないから」
「うーーん」
「ほら、荷物はバイクの中にいれるから、かしてみ」
「うん。はいっ」
俺は真希の鞄をバイクの中に収納する。
文句を良いながらも、ヘルメットかぶる真希。
ドスッとバイクの後ろに乗る。
ぎゅっと後ろから俺の腹に手を回す
※尚、真希の胸はあまり大きくないので感触は無
「じゃあ、急ぎ目で行くから。なるべく東京にいる時間を長くしたいから」
「えっー。最初はゆっくりね」
「最初はね」
ガチャ ブーン
いざ、東京、表参道へ。
バイクで疾走した。
◇
1時間後。
ピーポーピーポー
(うぉっ)
(パトカーがサイレン鳴らしながら、近寄ってくる!?)
「えっ、ちょっと、警察警察。後ろ、警察っ」
俺の腹に腕を回したまま、騒ぐ真希。
腹をワチャワチャされる。
(ちょっとくすぐったい)
「わ、分かってるよ」
(でもなー)
「加速して逃げるか、細い道に行けば逃げられるかも」
「はぁ!?」
「嘘だよ。挟まれたら終わりだから止まるって。この辺り道よく分からないし」
「早く早く」
「焦らすなって、止まるから」
ズズー ピタッ
俺はバイクを路肩に止め、バイクから降りる。
するとパトカーから警官が降りて近寄ってくる。
ちょっと老けてるので、30代か40代の人だ。
「ちょっ、来たよ。警官警官」
「大丈夫大丈夫。何も妙なことはしてないから…多分、大丈夫だっ」
(なんだ?なんだ?)
と強気でいいつつも、俺は内心焦る。
警官がよって来る。
「お兄さん達、止めちゃって悪いね。それで、どこ行くの?デート?」
「えっと…東京の方に少しばかり」
「へぇー。ここから、結構距離あるね」
「はい。でも、バイクなら近いですよ」
警官が中々要件をいいださない
こういう人、警官には何故か多い気がする。
(というか、何でとめられたんだろう?)
(ランプ切れてたかな…)
と思っていると。
「じゃあ、スピード違反だから。免許見せて」
(くっ、やっちまったぁ…)
(確かに制限時速越えてたけど……)
(制限時速で走ってる奴なんかいないのに……)
(くっ、うっかりしてた)
(地元ならいざ知らず、家から遠い地、警察の張ってる場所が分からない)
「どうぞっ」
俺は免許書を渡すと。
警察官が無線で色々確認したり、事務手続きをする。
数分後。
「はい終わり。運が悪かったね。じゃあ、気をつけてね。デートが楽しくなると良いね」
何故か警官に励まされる。
こうしてバイクに戻る。
真希もほっとしてる。
警官の前では借りてきた猫のように静かにしてたけど、警官がいなくなった途端、口を開く。
「良かったね。ほんと、スピード違反だけで。ビックリしたぁ」
「よくないよぉおお。減点に罰金……まぁ、バイクは安いけど」
(くっ、国家権力は横暴だぁ)
(でも、ちょっと気をつけたほうが良いな)
(知らない道は、本当、どこで警察が張ってるか全然分からない)
(デンジャラスだ)
「元気だしなよぉ」
パンパンと真希に肩を叩かれる。
「まぁ……うん……行こっか」
(というか、俺の免許の点数、今どうなってるんだ?)
(後で確認するかな)
ガチャ ブーン
バイクで東京に向かった。
◆表参道~到着~高級店
数時間後。
スタッ スタッ
東京、表参道到着です。
高級店めぐり開始です。
巡る店は事前にネットでチェックしてきました。
10店舗ぐらいですね。
他の店も密集しているようなので、後は雰囲気で店に入ります。
又、一々スマホで店の位置を確認するのは面倒だったので、全部記憶済みです。
ここに来るまでは、ほがらなか真希でしたが、高級店を前にして明らかに緊張してます。
(マジで入るの?)
(え、今から?)
みたいな顔してる。
「ドシっとしてろよ。大丈夫大丈夫ー。何も起こらないよ。コンビニと変わらないし。物売ってるだけだし。おにぎり買うのと同じ」
「そうだけどさー」
「ここまできたんだし。ちょっと入って出てくるだけだから」
「……うん」
不安げな彼女。
ということで。
まずはっ、レッツラ「プラダ」!
プラダは、妙な形をしているビル?です。
ネットでググルと分かりますが、歪んだガラスのビルです。
(よく分かないけど…多分…高貴?なビルです)
プラダは比較的大き目の店なので(コンビニ3件分ぐらいの土地)、中にはお客さんがそこそこいる。
だから一安心。
店員の注目を集めることもありません。
適当にブルジョワ空間を歩きます。
(うん。外は凄い建物だけど、中は普通…)
(しかし、物が少ないので高級感があるなぁ)
(というか、女性服がメインか……)
服には興味ないので、とりあえず真希にあわせて続きます。
(店の雰囲気を味わいに来たので)
30分ぐらい観覧して店を出ます。
「大丈夫だったな」
「普通だったね」
ということで、レッツラ他の店。
どんどん回り始めました。
がっ。
他の店は小さいんですね。
なので…
扉に近づくと…
(おっ、髪型に気合が入ってるお兄さんが扉開けてくれた)
(今の時代に手動ドアだ)
(しかも何故か礼された)
中、全然人がいないけど、だたっぴろい。
妙な緊張感がある。
(うおっ、なんかちょっぴり店員にみられてる)
(『お手並み拝見っ』、みたいな感じだ)
ここに来てドキドキ感が湧き上がってくる。
隣の真希がめっちゃビビッテルけど、とりあえず店内を回りました。
しかしね。
(俺達と、もう一組しか客がいないの…)
真希が何故か指輪を見だしたので、俺も横で見る。
すると…
指輪を見てると、音も無く店員が寄ってくる。
(うおおおおおおおーーー)
(ビックリした)
(足音消すんだもん)
30代ぐらいの、淑女って感じの人。
雰囲気がスーパーのおばちゃんとは違う。
洗練されてるな。
淑女のお姉さんが、色々説明をし始めた。
(うん、上級販売員って感じだ)
(「おもてなし」されてる感)
(露骨なよいしょじゃなくて、なんだろう、静かな持ち上げ)
人生経験というか、接客経験がかなりあるんだろうと思う技術。
(これは、若い子じゃ無理だね)
とっ。
色々説明をされたついでに、何故か商品を見ることに。
説明を聞いていると、何かよさそうな気がしてきた。
指輪が必要な気がしてきた。
買うっきゃない。
真希も聞きいってるし。
(って、危ない、危ない、指輪を買いそうになった)
(今日は見にきただけ)
(店内の雰囲気を味わいにきただけだから)
(というか、女友達に指輪買ってどうすんだ……)
気持ちを引かれながら、なんとか店を後にする。
しかし、接待された感というか…気持ちよさがあった。
持ち上げられる感じというか、何だろうか、あれは…
(心地よい)
(仄かな高揚感)
(人としてグレードが上がった感じがしたなぁ)
ということで…
次々に店を回ることに。
やはり同じように店員が皆ピシッとしてる。
髪型も服装も、仕草も洗練されてますね。
淑女、紳士という感じで、おもてなしというか、ホスピタリティというか、接客が上手い。
大事にされてる感、高揚感がきます。
というか、店員の年齢が皆高い。
(これがセレブ気分か……)
何だか店を回ってると慣れてきたので、違和感無く「おもてなし」を受け続けました。
で、何故か真希と自分が恋人扱いをずっと受けていたので。
(本当に恋人かと錯覚してきた……)
(真希と付き合ってるのかと勘違いしてきました)
(ふぅー危なかった……)
(環境に惑わされるとこだった)
そして終了。
全部で20軒ぐらい回りました。
結構な距離を歩きましたけど、中々よかったです。
「おもてなし」されて、ふわふわしてきました。
良い気分です。
今日一日で、人間としての格が上がった感じがしました。
高級店に来る人の気持ちが分かりました。
(これは、物じゃなくて、サービスを受けに来るんですね)
横の真希も満足気な顔。
でもその反面、いたたまれない印象もある感じ。
(結局何も買ってないからね)
でも、色々なコンセプトの店を見れたし。
販売員の接客技術を見れたし。
普段会うことがない人を見れて良かったです。
ウィンドウショッピングって奴ですね。
「真希。ご飯行こっか」
午後15時の休憩です。
◇都内周り~
ご飯の後。
時間があったので適当に都内をツーリング。
天気が良かったので、新宿御苑をお散歩しました
(綺麗な公園でした)
又、近くに明治天皇の絵画展という、国会議事堂に似た建物があったので、中に入って明治天皇の一生を描いた絵を鑑賞しました。
日本画40枚、洋画40枚。
4mx2,5m程の大きさがあったので、中々の迫力でした。
その後。
バイクで流していると……
(おっ、いきなり観覧車とジェットコースタ発見っ!)
(東京ドームシティーとかいう所らしい)
(なんだか面白そう)
「真希、あれ乗らない?ジェットコースター」
「ほんとだー、ビルの中?にある」
ということで。
東京ドームシティーによることに。
スタッ
バイクを止めます。
東京ドームシティという名の、イオンに無理やり遊園地をくっつけたような場所に入ります。
それから、「サンダードルフィン」という、中2っぽい名前のジェットコースターにのりました。
建物を出たり入ったりしているジェットコースターです。
(うおおおおおおおおおー!!)
(観覧車にぶつかるううううーーー!)
(うおっ、ビルにぶつかる、逆さまにいいいいいぃいっ!)
「きゃあああーーーーーーーーー」
(隣で真希がうるせぇーーー)
(俺の恐怖が増しちゃう)
(心がヒュンヒュン~っ♪)
次のアトラクションは、バイキング。
大きな船が左右に大きく揺れる奴です。
行ったり来たり。
あっちにいったり、こっちにいったり。
(うおおおおおおおおおおおーー!!)
(ぐわんぐわんする)
(うげっ。頭がーー酔いそうーーー)
(気持ち悪いぁああ)
「きゃきゃああああああああーーーーーーーー」
(又しても、隣で真希がうるせーーー)
次はスカイフラワー。
2人でカゴみたいのにのって、100mぐらい上下に移動する謎のアトラクションです。
遠くからみるとシュールでした。
でも、乗ってみたかったので乗ってみます。
カチャン
檻?の中に真希と閉じ込められる。
(おおう……ゆっくり上に上がっていくぅ…)
(なんだか地味に怖い)
(凄い薄いかごだからね)
(下とか見えるし……)
「きゃ、高い、高いよっーーーーー」
(又しても、真希が横でうるさいーーーー)
(そういえば、確か真希は高いところダメだったはず…)
(というか、俺も心がヒュンヒュンして、とっても怖す……)
ということで。
アトラクションを楽しみました。
夕方でちょっと暗くなっていたし、ビルの中の立体感とか、ごちゃごちゃした建物とか斬新でした。
バイクで飛ばすのとは違う感覚。
これいかに。
なんだかテンション上がってきました。
すると、真希が俺の服をいきなり触る。
(うん?なんだ?)
「ほらっ、 服よれてるよっ」
俺の服装の乱れを直し始める。
「ありがとっ」
(って、何故か屈辱を感じる)
(服ぐらい自分で直せるな)
「やっぱり自分で直すよ」
「いいから」
ぱぱっと直された。
(くっ……屈辱)
急に強気になった真希。
解せぬ。
してして~~~。
東京ドームシティ内のケンタッキーでチキンを食べながら。
「19時か……真希、もっと色々回ってみる?暗いけど、帰るには早いし」
「そうだねー」
ということで。
ブーンっとバイクで移動。
◆上野公園
来ちゃいました。
上野公園。
東京ドームシティからすぐ近く。
東大の横にある公園ですけど、凄い広い公園ですね。
だたっ広い公園の先には、東京国立博物館がそびえ立っています。
もうすっかり暗いのに、公園にはたくさんの人。
中にスタバもある。
というかこの光景どこかで……と思ったら。
明治神宮外苑の、明治天皇絵画展辺りと同じ風景。
(似ている)
(似ているぞ)
(大きな広場があって、その両側に木の道が合って)
(明治神宮外苑と、上野公園に似ている)
しかし。
上野公園の方が凄いかな。
建物ライトアップされているし、エジプトの宮殿みたいになってる。
広場もスッキリ。
周りには博物館や美術館、国立都立の文化施設がたくさんあるから。
(というか、文化施設、凄くあつまってるな)
(しかし、天皇の記念公園より凄くて良いのか……)
(でもあれか、天皇の方は明治神宮もあるから、合計では天皇の方が凄いっ)
して。
夜の上野公園内を歩く。
ライトアップされた建物や、該当。
暗いのに人がたくさんいるので、祭りみたいです。
してして。
公園内の国立西洋美術館の前で、野外オーケストラやっていたので鑑賞。
大きな石版 (美術の教科書に出てきそうな、天国の門?)がライトアップされて、その前で4人の男女がクラシック音楽を演奏中~。
曲名は「カルメンです」と、演奏者がマイクで表明。
トランペットなどの音が、夜ライトアップされた公園に響く。
(うむ、凄いな。学校の音楽室や、市のホールとは違うな)
(音の上手い下手は分からないけど、雰囲気が凄い)
(寒い夜、後ろに美術館にありそうな巨大な石版、ライトアップ、演奏を聴いている、小さな子供からおじいさんまでの異なる集団)
(これ、あれだっ。ネットで見たナチスドイツの党大会映像とか思い出す)
(クラシックだと流行に関係ない、時間を越えた広がりと深さがあり、夜の静けさ、深遠さに合うのかも)
(やっぱり、解放的な場所、夜とライトと群集は、興奮するものがあるのかも)
しかし。
スーツで演奏している人はかっこいいな。
多分20代の男女。
見栄えがする。
お金持ちが子供に音楽を習わせる気持ちも分かる。
(そういえな、昔、普段は性格悪いけど、演奏する時だけ優しく見える子がいたな)
(あの子、元気かな……)
(今度、facebookで連絡とってみよっかな)
というか。
歴史あるコンサートホールなどのクラシックコンサートは、世界的に人気みたいだしね。
金持ちやお年寄りの趣味って感じだったけど、今、その良さが分かったかもしれない。
今度、何かのクラシックコンサートに行ってみるといいかも。
(メモメモ)
して。
すっかり遅くなっていました。
夜も暗く、いつの間にか21時近いです。
2人で公園を少し散歩してから、ファミレス (ジョナサン)で夕食を食べます。
だがしかし…
(すごく疲れたぁ~)
(いや、バイクって長時間運転すると何気に疲れる)
(それに、色々景色や店を見すぎた&移動して頭がふわっふわっ)
(情報量でパンクしそう)
(頭がボーっとする)
ということで。
水を飲んでる真希を見る。
「やばいな。真希」
「何が?」
「疲れたからさ、今運転すると、真面目に事故るかもしれない」
「私も疲れたー。足クタクタ」
「じゃあ、ホテル泊まってくか?明日日曜だし。どうどーう?」
「うーん……折角だしね」
「じゃあ、近くのホテル、スマホで探すね」
「私もー」
スマッ スマッ スマッ
「あっ、いいとこ発見っ」
「どこ?」
「真希、ラブホでいい?」
「はぁあああ!?」
「いいじゃん。楽しそうだし、ほら、なんか色々設備着いてるみたいだし。別に何もしないしさ。全部奢るからさっ」
「奢ってくれるの?」
「勿論」
「じゃあ……いいっか。疲れたしね」
ということで。
近くのラブホにレッツラゴー。
◆ラブホに到着っ
ライトアップされた建物に入る。
受付を済ませて、部屋にレッツラゴー。
(ほんと、足がくたくた)
(早くベッドに倒れたい)
ラブホの部屋の中に入ると……
(おおぅ…お姫様ベッド…天蓋付ベッドやー。ひらひらついてる~)
(部屋のライトの光り方も怪しい)
(目が悪くなりそう)
ポスンッっと2人でベッドに座る。
「真希、先にお風呂はいる?俺、どっちでもいいけど」
「先入っていいよぉー」
「そっか」
(うーん。ラブホだと、誰ときても何故かいつも俺が先に入ってるな…)
(まぁいいか)
「分かったー。お風呂~~~」
俺はさくっとお風呂にレッツラゴーー。
バシャン
お風呂です。
勿論普通のお風呂ではありません。
七色のライトで湯が光っており、ジェットバス付です。
ボコボコと泡が湧きながら、水がカラフルに光る、ラブホ仕様。
(なんか心躍る~)
(幻想的なお風呂~)
(良いな、これっ)
体を洗ってから湯に入ります。
(はぁーーー、疲れがとれる)
(幻想的?なお風呂で癒される)
(ジェットの勢いが体を押す。いや、癒します)
(ボコボコボコ~~極楽極楽~~~~)
『※◇◇◆※』
おっと。
お風呂の外から音が。
多分、真希が備え付のTVで映画でも見始めたな。
有料放送見れるみたいだから。
そんな感じの音。
してして~~~。
さっぱり。
なんだかさっぱりして、妙な元気が出てきました。
疲れが回復してきました。
(じゃあ、お風呂を出るかな……)
(真希も待ってるだろうし)
(!?)
(いや、待てよ、おっとっと、髪の毛は流しておかないとな)
(ジャーとシャワーで流します)
(よしっ!綺麗っ!)
バスローブを着て、お風呂を上がります。
部屋に戻ると、ベッドでくつろいでいる真希。
「真希、次入って良いよ」
「うーーん」
真希が間延びした返事をして、お風呂に入っていきます。
俺はベッドに横になって、ぼーっとマキが見ていた映画の続きをみます。
(フカフカのベッドが気持ちいい~~~)
(足は筋肉痛か分からないけど、ミシミシする~~~)
(色々足の神経がはってるけど、それが気持ちよくもある)
で。
事前にコンビニで買っておいたお菓子 (チョコ)を食べます。
ボリボリボリ。
30分後くらい。
真希がお風呂からでてきます。
バスローブでほっかほっか。
髪がしっとりで、湯気が出てる。
顔と肌がちょっと赤い。
化粧のチークとは別の赤さ。
(なんだろう……)
(あまり意識してなかったけど、風呂上りはやっぱり女の匂いが濃いな)
(雰囲気が違う)
ジロジロ真希の姿を観察します。
そして脳裏に浮かぶ、数時間前に見た絵画展の西洋画。
※明治神宮外苑の絵画展で見た、日本の貴族女性の絵です。
「何?」
「あれだね。真希って意外と芳醇な体してるね」
「ほ、芳醇?」
「ほらっ、絵画展で見た絵に似てるなって。洋画って今の人に全然似てないと思ったけど、こうして見ると、意外と似てる」
「そうかな?」
「体の雰囲気が似てる。太ももとか、 お風呂上がりのふわっとした優しい感じが…よくみてる ね、昔の人は」
なんだか笑ったり、もじもじする真希。
ドライヤーで髪乾かせます。
その姿を見て思います。
(やっぱり、女の子の体は丸いというか、曲線)
(猫の背中の丸さというか、ペットボトルの曲線を思い出す)
それから……
まったりと2人で過ごします。
ベッドで横になります。
お菓子食べたり、映画見たり。
すると。
本当は寝るつもりだったけど、何故か元気が出てきます。
今日一日で、何故か真希と心の距離が縮まったというか、妙な親近感を感じるようになりました。
新しいとこにきて、人に会って。
彼女がどう反応するか、現時を捉えるか。
彼女の世界観の一部が分かったかもしれません。
(一体感ですかね)
似ているのは……部活の試合の後みたいな感じですね。
度合いは違いますが。
なので……
ながれで……
大人のコミュニケーションをとりました。
心を重ねました。
◆
1時間~2時間後。
深夜。
(はぁー、スッキリ)
ちょっと汗かいたので、もう一度お風呂に入ります。
それから、体力回復用に買っておいたウイダーとエネルギードリンクを飲みます。
キュルルルルルルーースポンッ。
ゴクゴクゴク。
真希も同じように飲みます。
彼女は、さっきまでは、色々言葉が抱えているような、いくつか思いがつまったような顔を時々していましたが。
今は少し表情が晴れています。
頬の張りが減っています。
女性特有の、濃淡な淡い表情です。
街中で見た、家庭や会社など、色々抱えているようなサラリーマンとは違う表情です。
で。
何故か疲れてるはずなのに、異様に元気が出てきたので。
「真希、今から墓場にいかない?」
「うんんん??」
「ほら、バイクで回った時、近くにあったじゃん。えっとーー」
スマホで調べると。
「そうそう、青山墓地」
「えーーやだよー。怖いし、寒いし、怖いし」
「大丈夫だって、何もでないよ。このホテル、一時外出できるみたいだし」
「うーーーん。行くのぉ?」
「行こうよっ」
◆
ということで。
青山墓地にレッツラゴーー。
ブーンっとバイクで移動。
つきました。
青山墓地。
都内はどこでも近い。
真っ暗な墓地を歩きます。
周りのビルは明るいのに、墓地はやっぱり暗い。
「ねぇ、スマホで調べたら、ここ心霊スポットだって。帰ろっ」
(真希にばれちゃったかー)
「え、そうなの?」
「知ってたでしょ」
「もう来ちゃったし、早く行こっ。ほら、忠犬ハチ公の墓探そうよ。ネットにあるって書いてあったから」
「何かでるかもよーー」
「出ないって。ビビルなよ。幽霊も人が来なくて寂しがってるって。これも人助けだよ。死んでるけどねー」
文句を言う真希と一緒に青山墓地の中へ。
(ひぇ~~~~、冬夜の墓地は怖いな~~)
(湯冷めしちゃう)
(それにシーンとしてる)
(本当に何か出るかも)
隣を見ると……
(真希もすごくビビッテル)
(……ニヤリ)
「うわぁっ!」
「きゃあああっ」
大声で真希を脅かしたら、ビクッっと驚いた。
面白い。
「何もいないよ。そんなにビビルなよ」
「バカッ」
ドカッ
本気で叩かれた。
ちょっと痛い。
ジーンとする。
「大丈夫だって、幽霊が出ても守ってあげるから」
「どうやって?」
「え。どうやってってーー」
(そんなこと聞くなよ)
「それはそのー、スマホで写真取って魂を封じ込める」
「無理じゃーん」
「まぁ、大丈夫だよ、ほらっ、ハチ公に行こっ」
その後。
無事ハチ公にたどり着きました。
「ふぁーー、なんか眠くなってきた」
「ほんとだね。私も眠い」
「じゃあ、ホテルに帰るか」
「……うん」
ブーンっとバイクで、青山墓地からラブホへ戻る。
ホテルに戻ると、軽くシャワーを浴びます。
すると、何故かもう一度元気が出てきたので。
大人のコミュニケーションをとりました。
自然にそうなりました。
心を重ねました。
◆
その後。
2人で一緒に、カラフルに光っているお風呂に入ります。
(極楽極楽~~~)
だがしかし。
髪を上にまとめながら、ちょっと硬い動きの真希。
カチカチしてる。
「おまぁっ、何恥ずかしがってるの?」
「別に…」等、モゴモゴする真希。
何かいってる。
(でも、今思えばあれか……)
(裸で2人でお風呂に入ってるし……)
しかし、その思いは直ぐ消える。
何故かあまり気にならない。
(今は普段の壁がない状態かもっ)
(他者と自分の壁が薄い、フワフワした状態)
(以心伝心、心が通じ合っている感)
「疲れたでしょ、足さ、マッサージしてあげる。ほらっ、ここに足乗せてっ」
「ははっ、いいよー」
と苦笑いしつつ、足から力を抜く真希。
しっかり脱力しております。
ガシっと真希の足を掴んで、足をお風呂の淵にあげます。
「足張ってるねー。パンパン」
「たくさん歩いたしー」
(確かにねー、思ってみると意外に歩いた)
(公園とか歩いたかも)
(1万歩いってるかも)
それから、お風呂の中で洗いっこなどしました。
ジェットバスを楽しみました。
その後。
お風呂を出て、一緒にベッドで寝ました。
※ベッドは一つしかないので
※本当は一人のベッドで寝たかったのですが。疲れを癒すために。
実は、寝る前にスマホでネット小説の続きを書こうとしましたが…
(まぁいっか、今日は)
(夜も遅いし…)
ということでやめました。
ベッドでお休みです。
「今日は楽しかったね。一緒に来てくれてありがとね。また来よっか」
「……うん」
「真希、意外とかわいいよねー。柔らかいし、好きだよっ。一番かわいいよっ」
ポンポン
何故か妙に愛らしく感じたので、とりあえずポンポンします。
そんな感じで、イチャイチャしたり、布団の中で手を握ったり、抱きしめあったり、ふざけあったりと……
色々しました。
体を抱きしめると妙な充実感がありました。
それでいつの間にか……
スースースー。
寝ました。
お休みです。
◆翌朝
シャキーーン。
起きました。
目がパッチリです。
毛根から元気です。
(しかし何だ?)
(ここどこだ?)
(いつものベッドじゃない…)
横に温かい塊がーー。
規則正しい寝息が聞こえる……。
(何だ?)
(うおおおおおおおおおおおーーっ!)
(誰かおる?女?え、女っ?)
(真希?)
(はぁっ?なんでいるの?ワッツ?)
ここで思い出す。
(あっ、そうでした)
(一緒に泊まったんだ。忘れてました)
(焦りました)
(ってか、バスローブが乱れて、真希の体が色々見えている)
ササッ
そっと真希の服装を直します。
(よしっ!)
俺は朝風呂に直行。
ラブホの風呂は本当に良い。
凄く白くて綺麗だし、カラフルなライトで光るし。
うん、家に欲しいぐらい。
凄く高そうだけど。
さっぱりして部屋に戻ると、真希が起きています。
ベッドの上でキョロキョロしてる。
髪も跳ねてる。
俺と目が合うと、いたたまれない雰囲気。
お互いバスローブ姿。
思わず昨夜の光景を思い出します。
心の重ね合いを。
柔らかな感触を。
雰囲気と感情に押されて、色々やった気がします。
妙に気や波長が合っていたので。
しかし、昨夜の光景を頭からさっと消します。
「あっ、おはようー」
「おはようっ」
「………」
「………」
「はははっ」
「はははっ」
お互い苦笑い。
俺は口に出します。
「まぁ、色々しちゃったけど、友達でなっ!よろしくっ!」
こうして東京を後にしました。
中々楽しかったです。
よくある、2017年、日常の一時でした。
◆終わり
WEB拍手&感想&評価ありがとうございます。
こっちの作風はすいすい書けます。
ということで、本編遅れております。
次回は…2日後
3月1日 (水)の夜に投稿予定です。
※もうそろそろ、本編に戻りたいっ。