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 アンドリューというアメリカ人とにらみ合いを始めた僕。


「……じれったい」


 互いに動き出しを探り合うにらみ合いの果てに、しびれを切らした僕が剣を手にアンドリューへと斬りかかる。

 相手が何をしてくるのか。どんな手段を持っているのか。わからないことは多いが、一旦はもういいだろう。戦って見りゃわかる。


「おっ?」


 アンドリューの背後へと移り、振るった僕の剣に対し、アンドリューは目で終えていなかった。

 だが、僕の剣はアンドリューへと届く前に不可視の壁に弾かれる。


「……早いな」

 

 数拍遅れて僕へと視線を向けたアンドリューがその手の平を僕に向けてくる。

 その次の瞬間。

 僕の腹に衝撃が走り、その場から吹き飛ばされる。


「魔力の放出かっ!」


 吹き飛ばされていく僕はアンドリューの行いに笑みを浮かべ、まったく同じように魔力の放出で返す。


「駄目か」


 魔力を固め、ただそれだけを打ち出す技術。

 物理攻撃とは全く違う攻撃だったのだが、それも剣による一振りと同様。アンドリューの身を守っている透明な壁に弾かれる。

 

「ほいほいほい!」


 吹き飛ばされている間、僕は色々な女の子から学んだ魔力の活用法をすべて試していく。


「器用なものだな」


 だが、それらすべてがアンドリューの透明な壁に阻まれ、届かなかった。

 すべての攻撃を受けきったアンドリューは当たり前のように攻撃へと移る。


「ガトリングかっ!?えぇ!?」


 小さく丸められた魔力の弾丸を一度に何十発も打ち出してくる。

 魔力の弾丸が空気を斬り裂く音から、それが何処にあるのかを探り、目には見えない不可視の魔力による攻撃を僕は避けていく。


「……避けきれッ」


 だが、全てを避けきるにはあまりにもその数が多すぎた。

 百を超えたあたり。ついに避けきれなかった一発が僕の体を直撃する。

 一撃を貰った僕は海面へと叩きつけられ、そのまま何発も魔力の弾丸をこの身に受ける。


「ウィアド様ッ!」


「余計なことはしてくれるなよ?」


 そんな僕を見て、慌ててこちらへと加勢しようとしてきたベルカナを制すると共に魔力の弾丸に撃たれたままゆっくりと立ち上がる。


「……何と」


 一撃一撃。

 確かに、僕の体にダメージとして入っている。

 だけど、致命傷どころか大怪我に繋がるような一撃ではなかった。

 攻撃を好き放題に撃たれたまま、僕はこれまで見てきたアンドリューの透明な壁を思い出し、それの再現を試みる。


「……こうかな?」


 魔力を弄ること数秒。

 僕の身に降り注いでいた魔力の弾丸がピタリと、止まるのだった。

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