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出迎え

「あぁああああああああああ!無事でよかったぁぁぁぁあ!」


 遥か海底。

 海深くを潜り、過去の残滓。ロストテクノロジーのこの目で確かめてきた後、浜の方にまで帰ってきた僕を出迎えたのはリーノねぇだった。


「……何でここにリーノねぇがいるの?」


 何故か、当たり前のようにここに居て、僕へと抱き着いている彼女に対し、至極当然の疑問を投げかける。


「何言ってんの!貴方が勝手にひとりで海に潜っていったと聞いて……どれだけ!くっ。本当に、どれだけ苦心したことか!」


「はぁー、いい加減お姉ちゃんたちは慣れて欲しいけどね?遥か天空からのダイビングも無傷で僕は生還しているんだから。海底に潜った程度で僕に何かあるわけないじゃん」


 まぁ、今回はちょっと軽率すぎたし、危なかったけど。

 思ったよりも海を潜った先にあったものが大きかった。未知すぎるよね、あれ。何気なく顔を出していたら、普通に現代兵器とかに焼き殺されていた可能性もある。

 流石に僕も隣で核兵器が爆発したら普通に死ぬ。次の目標は核兵器にも耐えうる体を手にすることかな。

 それからあそこの深海関係にもう一回顔を突っ込んでおこう。

 冒険の先に死んでしまうのはしょうがないと笑えるけど、死ぬとわかっていて飛び込むのは愚かだからね。興味が死のもったいなさを超えない限り、そんな愚かな真似はしない。


「アスカねぇの方は忙しくて来られなかったんだ?」


「えぇ……なんかちょっと王都の方もきな臭い動きがあるらしく……動けないと涙を流しながら話していたわ」


「アスカねぇが苦渋の決断を下さなきゃいけないような状態の中、リーノねぇは何をやっているの?アスカねぇのお手伝いしてあげなよ」


「これがお手伝いよ?私がここに来ることで、アスカ姉さまの重要な懸案事項。心配事を減らしてあげる。それが私のお手伝いよ」


「なら、無事だと分かったんだし、さっさと帰りなよ。人手は足りていないでしょ」


 リーノねぇは僕の中だとポンコツなイメージが強いのだが、他の人から見るとアスカねぇと同じく凛としていてすこぶる優秀に見えているらしい。

 まぁ、能力はあると思う。

 なので、さっさと帰って仕事に戻るべきだよね。


「えぇ!?嫌よ!私はここで貴方を守るわよ!」


「自分よりも弱い人に守られるつもりはないよ。それに、僕の暴走を止められたこともないじゃん。ここに居ても出来ることはないよ?」


「……」


 どれだけ、僕がアスカねぇとリーノねぇの二人の包囲網をかいくぐってきたか。

 

「ね?だから、帰って?働いてよ」


「……はい」


 無意味なことをしていないで働け。

 そんな僕の圧にリーノねぇは大人しく折れるのだった。

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