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ロストテクノロジー

「うわ……すごっ」


 海の中に沈んでいた、この世界の基準だとおかしい文明を残す都市を僕は見て回る。


「……へぇ、面白いじゃん?」


 本当に、見覚えのある光景ばかりだった。


「ふふっ、……アニメで見たような展開。ロストテクノロジー……というか、普通にこれ、日本のもんじゃね?」


 道に建ち並ぶビルも、地面に止まっている車も、寂れた線路の跡地も───ただ、僕が映像で見ることしかできなかった日本の街並みそのままだった。


「何何ぃ~、実はこの世界、荒廃した後の地球だったりするのぉ?」


 ずっと、好きなように歩きたかった世界を僕は泳ぎながら見てまわる。


「車の運転、したかったんだよなぁ」


 僕は一番カッコいいと思った1つの車へと近づいていく。

 そして、その車についているエンブレムを確認する。


「あっ、……このエンブレム。普通にト〇タやん。決定やんけ」

 

 ぬるっとこの地下都市が日本であると確定した。

 いや、別にトヨ〇があるからと言って日本とは確定しないか。あそこの車は世界基準だよね。

 でも、荒廃した地球の姿であることは確定したよね。


「う~ん。何かないかな?」


 間違いなくこの世界最大……は、ちょっと言い過ぎかな?ハーバー・ボッシュ法とか、ワクチンとか、相対性理論とか、人類に多くの恩恵をもたらした発見は数多くある。

 でも、ここ最近であれば、絶対に最大の発見でしょ。

 失われたロストテクノロジー!……テンション上がってきたぁ!


「ふんふんふ~ん」


 僕は気分よく鼻歌を歌いながらこの都市を見てまわっていく。

 

「スマホとか……持って帰りたい機械類はいっぱいあるけど、どうせ海に沈んでいるものだし動かないだろうしなぁ。動かなくても貴重だと思うけど……持ち運びできるものもっていないしな。また来るとして、今日のところは放置かなぁ」


 僕は車の中に沈んでいたスマホを弄りながら一人、悲しい現実を受け入れる。


「それにしても、時代的に僕が生きていた頃とそう変わらなそうだな?」


 スマホのカメラが5つになったくらいの変化しか見られない。

 某スマホのカメラの数が3つから5つになるくらいの変化に10年もいらないだろう。僕が死んだからそこまで時間が経っていないはずだ。

 この車の持ち主が前世に居た僕のネッ友と同じように、スマホを10年単位で続けて使っている人の可能性もあるけど。

 それでもプラス10年。


「……世界が滅びゆくところを見たかったな」


 僕が健康に生まれていれば、死んだ時の年齢よりも20、30年と生きていけることも出来ただろう。

 そうしたら、世界が滅びゆく様もきっと見られただろう。滅びが近づき、渾沌とする情勢。見てみたかったなぁ。普通に第三次世界大戦とか起こしたのだろうか?


「……ハッ。健康的に生まれたらそんなトチ狂ったことも考えないかな?」


 最も、実際に見られたとしたら、その時の僕はそれを楽しめるようなマインドにはなれないんだろうな。滅びを喜ぶとか頭おかしいものね。普通は。


「……何これ?」


 何て勝手に一人、色々と考えては結論を出して苦笑していた僕は見覚えのない建造物を前に足を止める。


「……モノリス?」


 目の前にある建造物を評するとしたら、そうなるだろうか?

 突然ポツリと何もない場所にそびえたつ何の特徴もない黒色の四角柱。何の為のものか、僕にはまるで想像がつかなかった。


「……鉄?」


 その材質を確かめようと僕がその建造物を叩いた瞬間。


『……まだ、人がいましたか。私は最終自動管理AIハルと申します』


 目の前のモノリスが青色の光を放つと共に、女性の声を響かせるのだった。

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