届け
僕には愛する人が一人いる。
僕には大切な人が二人いる。
恋人と親友。
僕にとって、唯一無二の愛する人である恋人と、慈しみたい妹の様な親友がいる。
二人は親密で、本当の家族のようで、僕にとっては二人の結びつきを羨ましく思う反面、その結びつきがとても愛おしく、永遠に続いてほしいと願う。
僕は愛する人を一番に想うけれど、親友を想わないわけでもない。
二人共に大切に想う。
恋人には、惜しみない僕の全てを捧げられるほどの愛を。
親友には、恋人に注ぐ愛ではないけれど、溢れるぐらいの沢山の愛を。
君達二人の幸せが、僕の幸せに繋がる。
君達を幸せにするためなら、僕は何でもできそうだ。
なんて、うわ言。
君達二人が側にいないと、僕は壊れてしまうほど、君達で僕の心は溢れてる。
側にいて?
そう言いたいよと心で叫ぶ。
空を見上げれば、あたたかな光が降り注ぐ。
君達、二人みたいだね。
僕だけのものになって、って何度心で叫んだか。
それは叶わない、叶わない。
愛してる
愛してる
愛してる
何度叫んだかしれない。
声なき声。
それでも届いて欲しい。
愛してる
何万回、何百回でも言うよ。
僕の声よ、届け。
直接言えない秘密、の、秘密。
だから僕は、今日も、歌に乗せて
愛を歌う。