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小品

愛してる

作者: 星野☆明美

宮子さんは、失恋して、アパートに帰るとわんわん泣いていました。

ジャーン。

エレキギターの音?

「愛してるぅ♫」

大音響で男の声が響き、耳をつんざいた。

「だあああああ!何を愛しとるっちゅうねん!!!」

宮子さんは最近越してきた隣の部屋のドアを蹴破る勢いで突進した。

「あー、すんません。歌の練習で集まってたんですよ」

とりごぼう(とさかみたいな髪型に、細すぎる手足はヘビメタの黒い衣装)が言った。

「それ、ここじゃないとできませんか?」

じゃなきゃ、私が静かなところへ行って思い切り泣くんだ!と宮子さんは思った。

「でもなあ」

男たちは顔を見合わせた。

「良かったら聞いていきませんか?」

とりごぼうが言った。

「え……と」

ぽりぽり。頭をかく。

「デビュー間近です」

「うっそ!?」

「ほんとほんと」

よーく見ると、若い男ばっかり。顔の良いのもいたりいなかったり。

ジャカジャン♫

うん。失恋は新しい恋愛で癒せば良いって言うし!

起き上がり小法師の心境で、宮子さんはパイプ椅子に座って男どもを鑑賞することにした。

めでたしめでたし。

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