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登校して、居眠り
俺は、妹の言動といった──あらゆるものが理解できない。
兄妹である以前に、家族──身内である彼女の思考を読むなんてものが出来ない。
厄介としか言えない女子が妹だ。
自宅を出て、鍵を施錠した俺は通学路を歩んでいた。
何事もないまま、高校に到着した。
教室に足を踏み入れると、おはようと挨拶をされ、挨拶を返し、自身の席に腰をおろす。
スマホを取り出し、音楽を再生した。
過半数のクラスメートは、登校しており、教室で各々、思い思いのことに勤しんでいた。
いつの間にか、瞼が閉じていき夢をみていた俺だった。
朝の一騒動──俺からすれば一騒動に思え、疲れてのことだった。
妹はどうして──だろう。