年下の女子と密室で1
ふぅー、と深い息を吐き終わった瞬間に、インターフォンがピンポーンと鳴った。
こんな朝早くになんだ、と愚痴を呟きながらソファに深く沈めていた腰を浮かして玄関に向かう。
はぁーい、と言いながら玄関扉を開ける俺。
玄関扉の向こうに佇む人影が僅かに小さくなる。
「おはようございます。おじゃ——四條原先輩っ!?」
「……おはよう、宮郷さん。あいつなら、今しがた出てったよ。てっきり宮郷さんとの約束でかと思ってたんだけど……別のか。玄関でっていうのもあれだから、上がっていって宮郷さん」
「あっ……はい。じゃ、じゃあお言葉に甘えて……お、お邪魔、しぃま〜ぁす〜……」
声が震えすぎだぞ、大丈夫か……宮郷。
「……大丈夫、宮郷さん?」
「あ、ああっはいっ!」
彼女の返事がうわずっていた。
リビングに通すと、彼女にダイニングチェアに座るよう促した。
「どこにでも座って良いよ。なに飲みたい?紅茶とか何でも言って、宮郷さん。深呼吸深呼吸、だよ」
「ありがとうございます。で、では……紅茶を」
「落ち着いたみたいで良かった。あいつに返しに来たんだね、漫画を」
ダイニングテーブルの下に置かれた紙袋を一瞥してから、確認をする。
「ありがとうございました。はい、そうです……」
「緊張してるみたいだけど、初めて上がったわけでもないのにどうしたの?」
「あ、えっと……ふ、二人、っきりはそ、その……はっ、初めて……で」
「そ、そうだったっけ……」
「はい……」
「「……」」
会話が続かなかった。
以前まで、彼女との会話がこんな続かないなんてことがあっただろうか……?
そ、そういえばあいつが会話を回していたんだ……
家の者が出払っている状況に俺の首が絞められるとはっ……




