お誘い
「そう......きらめて、るってこともないのね。その様子だと......君を気に入らないってことで断ったんじゃないことは分かってほしいの。ただ......その、なんと言うか......複雑な事情というか、そういうので......無理なの。ごめんね、後輩くん」
「そ、うですか......気を遣わせてしまい、すみません。複雑な事情ということなら仕方ない......ですね。では──」
俺は告白を断ったことについての釈明を聞いて、一応の納得をし、複雑な事情ならばと彼女の胸の内に土足で踏み込むことなく、立ち去ろうと歩きだした。
足を踏み出したと同時に彼女が呼び止めてきた。
「あのっ待って!交際は出来ないけど、友達になら......君が良ければだけど、今日の放課後に一緒に......帰らない?」
背後から聞こえた彼女のお誘いに耳を疑わずにいられず、思わず振り返って彼女の言葉を脳内で反芻した俺だった。
「放課後に一緒......一緒に帰る......一緒に......って良いんですか?蜜牧先輩ぃぃっ!」
「うっうん......部活とか──」
俺の勢いに圧倒され、引いていた彼女。
彼女からのお誘いに舞い上がって高揚した俺。
「ありがとうございますぅ~っ!」




