機械好きの妖精
誤作動という言葉に、こんな大きなロボットに対して誤作動なんか起こしてはだめだろうと半ば思っていたのだが…
カンカン!カンカン!
「ふぅ〜!ん!コレなら大丈夫でしょう。ほらほらそこの妖精の君もう入っても大丈夫だよ。」
「ガヴ妖精じゃないもん!精霊だもん!」
「精霊?そう言えば見たことのない妖精種族だな。そうか、君は別の種族なんだね。お〜い食い違えた部品はこっちで何とかするから、そこら辺片付けておいて!」
は〜い!
子ども達の妖精はリーダー的っぽい妖精の命令に従いそのままバラした故障品をかき集め自分達の仕事場へと戻っていく。
「ワータン久しぶりだね。」
「?おお!トマソか!来るのが遅いと思ってみたら、まさかこんなガラクタに捕まってしまうとは、あはははコレはとんだ失敗だったね。」
自分の作った警備ロボットをガラクタと言ってしまったよ。
「本当にどうしたものかと思ってしまったけど、こうやってワータンと会えて手間が省けたと思えば造作もないさ。」
「ふ〜ん。まぁそれならそれで別にいいんだけどね。」
「あまりにも素っ気ない態度で私事驚いてはいるんだけど…」
「それよか例の件なんだけど、アレまじ?」
「ええ、でもここではなんだからもう少し違う所で話せないかしら?」
「それもそうか…うん分かった。」
ワータンという妖精はある紙の一切れをトマソに渡しだし何やら目的地の地図みたいなのが記されていた。
「その場所に僕の仕事場があるんだ。そこに先へ行っててくれれば後はその紙の分析を読み取ればいけるから。」
「おいワータンコレは本当に大丈夫なんだろうな?」
「直ぐに確認するから、慌てなくても大丈夫。……ごめんどうやら妖精警備隊が来ちゃったみたいだ。本当なら来るはずもないのが当たり前だったんだけど、状況が状況だから、君達の事は関係者という事で通せる形になってるから問題なく通れるよ。」
「ありがとう。それじゃあまた後でね。」
「うん。あ!そこ勝手に触らないでまだ試験段階なんだから!」
ガシャン!
どかしゃん!
ダダン!
やたらと奇天烈な音が響いていたのだが、それに対してあまり触れないようにしようと言うことで、俺達はこのままワータンの妖精のいる仕事場へ足を運ぶ事となった。
「トマソさっきのワータンと言う妖精は?」
「ああ、あれが私の知り合いワータンだ。まぁ見て分かると思うんだけど、機械弄りが好きなやつでね。本当に妖精なのかよって言うぐらいの天体的な機械オタクさ…まぁそのおかげでこの妖精の湖は警備が良くなったと言うべきなのかもしれないな。」
あんな誤作動を起こしていい警備になっているのか?
「む〜ガヴだけは何故か通れなかったの納得できないかも…」
「ああ〜確かにそうだな。ガヴリエルちゃんが、仮に脅威にたつものの存在ならあの警戒音は正しくなり、誤作動なんて起こらないのが普通なんだ。本当のガヴリエルちゃんは何か特別な枠の存在ってわけじゃないんだよね?」
「ああガヴリエルは確かに妖精と精霊に似たような共通の存在なんだ。だから、決して脅威と呼べる程のものではない。」
「あ、主様〜」
「まぁ今のところはそうかもしれないですね。」
「お姉ちゃん!?」
「あははは、いやあ〜確かに君達みたいな愉快な仲間なら、アレは完全な誤作動だろう。彼に代わって私が謝るよ……っとそろそろ御到着かな?」
「え?いやコレ木じゃないのか?」
「しかも小さくないかしら?何だか小人が入るようなサイズでもありますね。」
「でもでもさっきの妖精さんみたいなサイズならピッタリだよ。」
「………なるほどね。みんなごめんだけど、少し下がっててもらえるかしら、もしかしたら妙な誤作動がここでも起こる可能性があるからね。」
トマソはそういいつつ小人が入る様な場所の入り口に先程渡された紙切れをそのまま貼り付ける。すると…
ピコン!ピコン!ピコン!
認証確認。予めワータン様の認証されたものと一致。どうぞお入りくださいませ。
おかえりなさいませワータン様!
ビビビビビビビ!!
「よし!コレで中に入れる。入れるのはいいんだけど……」
…………
「どうやって中に入るんですか?」
「そうなのよね〜」
「てか予めワータン様の認証とか何とか言っていたけれど、
俺達その認証とか何とかで勝手にワータンと認識されてるから、まず中に入れないんじゃないか?」
「そ、そうだった!!!」
そんな当たり前の事を今更になって気づくトマソ…というよりそのワータンという妖精もこの木いや樹木か?入るには小人サイズしか無料だと言う事も言ってほしかったな。
「どうしますか?迂回してワータンさんにもう一度会いにいきますか?」
「そうだな…」
寧ろここで待った方が懸念なんだが、あのシステムがここでずっとたむろっているのを見られているのも怪しい部分が出て尚余計に入れなくなる可能性があるから、やはり戻ってワータンを連れてくるしか…
「いやいやごめんごめん。そう言えば中に入るには君達のサイズじゃ入れなかったのをすっかり忘れていたよ。」
「ワータン!あなたね!こう言うのは真っ先に言わないと困るんだけど!」
「面目ない面目ない。それじゃあ君達に中に入れるスプレーをかけるから暫くじっとしててくれるかな?直ぐに終わるから目を瞑っててほしい。」
ワータンにそう言われて俺達は目を瞑りながら中へ入れる為のスプレーをかけられじっとする。
というよりいつのまに帰ってきてたんだ。そんな気配全くなかったのに…ガヴリエルや千夜でも気付かないなんて、妖精は気配を消す事もできるのか?
シューーーーー!
「よしいいよ。目を開けてもらっても。」
「………うお!本当に小さくなってる。」
「本当ですね。何やら不思議な感じがします。」
「うわ〜い!周りが大きく見えるよ!」
小人サイズなんて生まれて初めてなったな。コレが何か虫とかそう言ったものに遭遇していたら、きっと気を失っていただろうな。
「うん!それじゃあちゃっちゃっと中にはいっちゃおうか。何せそのスプレーは一瞬だけの間でしか小さなサイズにしかならないから1分もすれば元のサイズに戻ってしまう。」
「え?それじゃあ中に入っても私達は…」
「ああそれは問題ないから、とりあえず中に入って入って!中に入ってからまた説明するから!」
そう言われみるみるとまた地道に体の大きさが元に戻って行こうとする中俺達は急いで樹木の中へ入っていく。
ガチャ!
ガシャン!
カン!カン!カン!
ガタン!ゴトン!ガタン!ゴトン!
キン!タン!キン!トン!
「え?何だここは?周りがほとんど工場だらけじゃないか…」
「そうここは僕の工場の仕事場なんだ。ただの樹木かもしれないけれど、本当はあちこちに機械で作った品物をお届けする妖精配達員その名もフェアリートレジャー!」
…………
いやそれだと妖精の財宝か何かの意味になるんじゃ…というか配達員は何処へいった。
「あ、コレじゃあ海賊みたいになっちゃうな。うーん……やっぱりフェアリーハンター…いやフェアリークルーズの方がいいのか…」
「正直どうでもいいから早いとこ話を進めてほしいんだけど…」
「おっと!そうだったそうだった。そうだねまずは自己紹介からかな。僕はワータン。一応妖精の湖では機械担当員として担ってはいるかな?まぁ他の妖精同様、そこまでは怖くない妖精だから安心して…あ!でも夜のピープルには気をつけてね。攫われてもここへは戻って来れないという噂がちらほら出てるから。」
「こらこら自己紹介ついでに勝手なホラ話で場を掻き乱さない、まずは私達の体の状況について説明が先でしょう。」
「ああ!そうだそうだ!それもあったね!さすがは友人であるトマソだ。………で?何処から話していたんだっけ?」
ズコン!
あまりの物忘れの酷いワータンをトマソはあららとズッコケてしまいさっきの話はいったいなんのくだりだったのか頭を悩ます。
「鳥頭なのあなたは!だ・か・ら!何で私達の体がスプレーで小さくなっていたのに1分しか持たない体でここでの私達は大きくならないのかを知りたいんだよ!」
「ああ!そうだった!そうだった!……まぁそこまで複雑な事じゃないんだけどね。この樹木ではあらゆる身体のサイズはちゃんと妖精サイズに合わさる様にインプットしているんだ。つまりどれだけの技やスキルもしくは道具で体の変化で大きくや妖精サイズ以下より小さくなったとしても僕達の同じ体になるというわけだね。」
「いや説明になってないんだが…何でここでは妖精サイズでよ定めになっているんだ?」
「比較的に言えばこの樹木は機械の一部でもある。つまり君達はこの機械のコントロール件の中にいる以上さっきのスプレーの効果のままここでの体の変化は絶対に元のサイズへ戻る事はない。外へ出るまではね…」
「その説明を聞きたかったのにくだらないアテレコで惑わさないでほしいな。」
「うん?くだらないアテレコって何の事?自己紹介はきっちりしないとこの子達だってどう接したらいいか分からないでしょう?」
「いやそうじゃなくて、さっきのピープルの事だよ。君達の中でそう言った妖精がいないのは知ってるんだ。くだらない事で惑わさないでくれないかな。」
「ん?つまり僕は嘘をデマを言ってるといいたいのかな?トマソは?」
「そうよ。でないとあんなくだらない話誰が信じて…」
「信じる信じないかはコレから見れば分かるさ、ちょうどいいやどうせなら、君の言っていた例の件…コレに繋がるか分からないけれどもしかしたら関係しているかもしれないからついてきてくれるかな。そこの人間族の自己紹介は歩きながら話そうか。」
何やら話が勝手に進んでいるが、どうやらトマソが先にワータンとの何か約束していたはなしがあったのかそちらをピープルの関連する話へと繋がる何かがワータンはそれを捕まえているらしい…いったいどんな関係性があるのか?




