妖精の湖
あの後俺達に宝玉を渡しつつそのまま妖精のいる湖までの道案内をされ先へと進む俺達。宝玉の真意については妖精族達が教えてくれるらしいとの事なので、そのまま鵜呑みにしてホーリーエルフの村を離れる。
「…………」
「納得がいかない顔ですね。やはりセフィリヤさんの言ってる事はあまり信用できませんか?」
「いやそうじゃない。セフィリヤさんが言ってる事に関して嘘はないんだろう。でも宝玉をこんなあっさりと渡してくるとは思いもしなかったなって…」
宝玉には俺の力が封印されていると聞かされたが、特に力が目覚めたいう要素は特にない。となれば妖精の湖に行けば俺の力が目覚めるって事なのか?しかも2つという可能性もあるんだよな。
「いいんじゃないんですか?状況的には宝玉を手に入れるのが私達の目的なんです。ダークエルフの方々が私達を利用していたんですから、こちらにとっては逆にそれを利用しても何ら問題はないはずですよ。」
「言い方が最早悪人の言い方なんだが?」
「元悪人ですからね私。」
そうだったコイツは元7魔神というの名前を偽りしていた奴だった。
「ムムム!でもガヴあの子嫌い!何か生理的に無理だよ!」
「それは単にあの子が一夜さんに懐いていたから嫌いだっただけなのでしょう?あなたの私利私欲でどうのこうの言われてもこちらはどうする事もできませんからね。」
「ぶ〜〜〜!!お姉ちゃん嫌い!」
「はいはい嫌いで結構結構。」
でもガヴリエルがそんな事を滅多に言う事なかったのに今回は珍しいな。他の奴等に関しても特にこれと言って何かを言う事は全然皆無だったのに…何がガヴリエルの神経にあの子がぶっ刺していたのかよく分からんな。
ガサガサ…
草陰から物音…まぁ大体は分かっているんだがそろそろ声をかけてもいいか。
「トマソさんもう隠れなくていいですよ。出てきても別に何も咎めはしませんから。」
「えへへバレちゃったか。ごめんね君達をあんな事に巻き込んでしまって。」
「話の縦筋で何処かしら怪しかったので、まさかとは思っていたんですけど、やっぱり話半ば嘘が混じっていたんですね。」
「う〜ん嘘というよりは事実の証明が合わなかったって事になるのかな?まだ本当にどうなるかは分からないわけだし…」
「?どう言う意味ですかそれは…」
「私とセフィリヤが従姉妹同士という話しで大体の事は察してくれたかなとは思うんだけど、実はどちらのエルフ同士も従姉妹なんだよね。」
「………え!じゃあホーリーさんとダークさんのおばあちゃんは親戚同士って事なの!?」
「お?よく理解したな偉いぞガヴリエル。」
嬉しそうに照れるガヴリエルを他所に俺は更にその続きの話を聞き出す。
「うん。けれどその従姉妹同士が物凄〜く険悪な仲なの、理由は物凄い明白村長達の親御さんから村を託されて2人がどうにかして村を2つとも自分の物にしようとしてるわけ、でも…」
「予想外な展開で恋に堕ちたエルフ同士のせいで村を2つに分離させお互い1つ1つを適任させられる事となった。」
「そうそしてもう一つ厄介なのが…」
「宝玉なんですね。勝手に渡したというダークエルフ…それが気にかかってはいましたが、その方は馬鹿なんですか?」
「馬鹿なのよね〜私のおじいちゃんは…」
…………
「ええ!!?」
「ええ!!?」
「ああやっぱりそうだったのか、何か引っかかるなって思ったらそっちの家族関係だったのか。」
「そうなのよ。私自身それをセフィリヤから聞かされた時驚いたんだけどね。」
「………それともう一つ今の話しで引っかかる事があるんだが。」
「何かしら?」
村長達が従姉妹同士って事なら2人の関係性はダークエルフとホーリーエルフから生まれた事でいいのか?」
「………いやそれは分からないわね。その辺に関してはまだ確証といったものがないの、端的に言えばホーリーエルフなのかダークエルフなのかも怪しい部分もあるみたいね。」
「???」
なんだかややこしくなってきたなエルフ同士の事なのに色々と面倒な事に巻き込まれた感じがする。正体なんて暴く気にすらならないのに何故かその部分が頭の端から離れない。変な関係性を持たないでほしいなエルフ一族達は…
「それで、あなたはどうしてここへ現れたのですか?私達と一緒に妖精さん達の所へ来るつもりなんですか?」
「ええ、私がいないとあなた達だけじゃ恐らく警戒されると思うのよね。あそこには私の知り合いもいるしもう話もついているから心置きなく出迎えてくれると思うわ。但し宝玉の事について話していないからそこは他言無用でお願いね。」
「……トマソは宝玉の事について何か知ってたりしないのか?」
「うーん残念だけど、その辺に関してはまるっきり分からないのよね。ただ村長からはコレはチャンスだと言われて何がチャンスなのかと思ってセフィリヤと連絡をしてたのそしたら…」
「私達を利用する価値がある可能性ができたと言う事ですね。しかしそれはおかしな話しなのでは?私達は先程ダークエルフの村に入ったばかりです。それがいきなり利用できるどうのこうのなんて話はおかしな気がしますが?」
「………まさかあの長い時間待たされたのは。」
「そう村長があなた達を利用する企てと作戦による時間を割いたのと、私は私でセフィリヤと内密で話し合う時間で上手くあなた達との接触を遅らせたわけ。じゃないと途中まで何かしらハプニングが起こってしまったら対処できないからね。」
「ならここからは予想外が起こる可能性があるのか?」
「妖精の湖まである大抵の事は予想できるけど…正直宝玉絡みになってしまったら想定外が起こってしまうのはやむなしになってしまうわね。」
「つまり私達は無策に敵地の罠へ突っ込んでしまうと言う事でいいんですね?ここからは…」
「ごめん遠回しな言い方をしてしまったけれど、まさにその通り、ホーリーエルフの村までは何とか無事にあなた達に宝玉を渡してしまえばそれだけで良かったんだけど、妖精の方では皆目検討がつかないんだ。」
「まぁなる様になるとしか言いようがないか…ひとまず妖精の湖へ行こう。結局はそこでどうするかが肝心にはなってくるしな。」
全員黙って頷きながら妖精のいる湖へと向かう。
「何の話かガヴまたわかんなくなったよ〜〜!!」
話が余計にややこしくなったせいでガヴリエルが1番頭の中で迷走して泣きながらついてくる。後でわかりやすく説明する事にして今は妖精の宝玉だ。
…………妖精の湖
森を抜け先へ先へと進んだ俺達はそこは街の都ととしても似たようなイルミネーションの様に輝いている場所とほぼそのままの表現を表し目が釘付けされる。
「ここが妖精達の湖ですか。」
「そうここはダークエルフとホーリーエルフの境目として1つの住処になってる場所妖精の楽園とでも言われている。まぁ普通の人間や他者族が入れる事はまずないからね。」
「ん?だったら何故俺達は入れたんだ?」
「宝玉光ってないかな?」
「え?あ、そういえばいつのまにか光っている。」
「その宝玉実は他の宝玉の道標にもなっているらしいんだ。それがないと妖精の楽園に行く事はできなかったし、何よりも連絡はついても向こうから現れる事はできない。必ず何かしら介入するものがなければ入れる形にはならないんだ。」
「じゃあ俺達が入ったら余計に怪しまれたりするんじゃないのか?」
「それが違うんだな〜ここへ入るにはあるものがなければならないって言ったでしょう。それがこれなんだ。」
トマソが俺達に見せた物それは青い羽みたいなのものでどうやらここへ入れるパスポート式になっているらしい…
「これがあればいつでもここへ入れる事ができるんだ。それが誰であれ友人だろうが、恋人だろうが、親であろうが、ここは記されるものならいつだって入って大丈夫という拒まない場所となっている。まぁ難点を言えば来るもの拒まずというのが本当に危なっかしいんだけどな。」
確かにいくらその羽で中へ入り放題と言ってもそれが、別の知人だったら余計に危ないんじゃないのか?そいつが利用して爆弾なんて持ってきたらこの美しい場所は崩壊だぞ。
「とは言ってもちゃんと中に入るには検査があるから大丈夫なんだけどね。」
「検査?もしかして指紋認証とかそんななのか?」
「違う違うまぁ入れば分かるよ。」
トマソに言われたまま先へと進む俺達。トマソの言う入れば分かるよと言う意味合いがまさか、こんなとんでもないもので検査されるとは思いもしなかった。
ぐぃ〜〜ん!
ピピピ!!
ピピピ!!
ツギ!
「えー!!ロボット!」
「ロボットですね…」
「わ〜なんだかウリちゃんの所を思いだすな。」
「そうここが審査官としての役割も務めてる場所でもあって、機械が勝手に調査するの。まぁ何ともなければ自然に入れるから問題ないから早いとことっとと抜けちゃうわよ。」
いや妖精の楽園という意味はいったい…
ピピピ!!
ヨウコソ妖精の楽園へ!
「どうも〜」
ピピピ!!
ヨウコソ妖精の楽園へ!
「………楽園感が全くありませんね。」
ピピピ!!
ヨウコソ妖精の楽園へ!
「…………」
何事もなく普通に入れて行ってる俺達。確かに審査官にしてはゆるゆるな感じはするが、楽で入れるならこしたことはない。後はガヴリエルが入ればこのまま予定通り…
ピピピ!!!
ブーン!ブーン!ブーン!
不適合者不適合者!このモノこの楽園で災いをモツものなり滅ぶべし滅ぶべし!
「なんで!!!!?」
「ど、どう言う事ですかトマソさん話が違くないですか?」
「………うーん私もよく分からないわ。こんな事初めてだもの…何があの子に対して反応したのか全く検討がつかないないというより不適合者で災いをモツものってあの子そんなに厄介な子なの?」
「そんな事言ってる場合じゃありませんよ!早いとこどうにかしてくださいよ。」
「…………そうだね。どうしようか…」
冷静で物事を考えてはいるが多分内心そのまま放っておくのもありみたいな顔をしている。というよりここでのトラブルも想定してほしいんだが…
「あちゃ〜また変に逝っちゃったかコイツも古いしな〜」
しかしそんな窮地を救ってくれる人物が俺達の目の前に現れどうにかして解決をしてくれようとするのだが…見た目がパッとしない小者いや小さな羽の生えた子どもに助けられる事となった。




