村への疑念
アイリスとLLはそのままホバーバイクで人間のいる村まで一気に飛ばしながら敵側からの追ってはなくそつなく目標の地点まで到達する。そしてそれぞれが目標の村に到達する最中、先に到達していた一夜一行はまずエルフの村を訪れていた。
「さぁついたわよここが私達の村、エルフの村よ。」
「え、そのまんまなのか?もっと何か名がついた村になってるとかじゃないのか?」
「まぁそれもあるにはあるけど、それぞれの地方で私達の村の名前を色々と書き換えている節があるみたいだから、私達はシンプルにエルフの村と呼ぶ様にしてるのよ。」
何か見ていたらいたたまれない気分になってくる。それぞれの種族がエルフの村だけだったらそんな風に思えたりするんだが、もし他の村でも別でシンプルに呼んでいたら…
「いやそんな事思っても仕方がないか。でもエルフの村にしては物凄い厳重に正門が守られているんだな。」
「ここの村だけじゃないわよ。他の村も同様ちゃんと厳重に守られている。でないとそれぞれの村長達が大切にしている宝玉を取られる可能性があるからね。それじゃあ3人とも村長に話しをしてくるから、暫く待っててちょうだい。ああ因みにこの子達は私が預かってるから安心してちょうだい。」
その場に放置されていくのかとばかり怯えていたガヴリエルを見てウサギ達を連れていくトマソ。それを見て安堵したガヴリエルは安心しガッツポーズを決める。
「いやそこまで嫌だったのかガヴリエル。」
「当たり前だよ!何でガヴだけあんなに舐めまわされないといけないの!ただの罰にしか思えないよ!」
まぁあんなだけ魔物に好かれるというのはある意味珍しいケースだが…何故かあのウサギ達はガヴリエルに執着している所がある。もしかしたらガヴリエルには妙なフェロモンみたいなのが流れているのか?
「………この砦やはり頑丈すぎますね。」
「え?」
「ただの砦ならまだしも、妙に周り全体が何者かの襲撃を拒む様にも見えます。ただの砦ならこんな風に周り遮断する様なつくりはどうにもおかしすぎます。」
「いや考えすぎじゃないのか?もしかしたら何かしら巨大兵器か何かを使って砦を粉砕する力が何かあったりするとか考えられないか?」
「そう言った物ならこう言った要塞砦何か作ったりしませんよ。作るなら確実な鉄壁を作る筈です。これはいわばそう巨大な何かから村を守っている。」
「巨大な何か?……津波とかか?」
でもこの辺り一帯はほとんど森と繋がっている場所だ。あるならば自然災害か何かだとは思うんだが…
「津波ですか…もしそれがあり得るのでしたら、村の全てがこう言った対策として要塞ができているという型になります。それってやはりおかしな話だと思いませんか?」
「疑うべき対象が俺にはよく分からない。そこまで意識する事かその要塞に関して…」
「………いえ一夜さんが、気にしないであればそれで問題はありません。ただ何となく何の為の要塞なのかが気になっただけですので…」
千夜はいったいそこまでしてこの鉄壁とされる要塞に気にかけるのか俺にはよく分からなかった。ただの考えすぎとも思ったりはしていたのだが、コレはただの無知だから千夜の言っている事にそこまで敏感に反応する事がなかったんだろう。そうこの時の俺はどうかしていたかの様にそのまま千夜の言う発言を無視したのだ。
「すみません私やっぱり少し気になるので、トマソさんが戻ってきたら声をかけてください辺り一帯を見回してきます。」
「え!千夜!」
千夜はそう言ってエルフの村一帯の要塞となる壁を見回っていく。
「あいつ全く勝手な事を…いやけどアイツにしては事珍しい事もあるもんだ。そこまで気にしてまでこの砦が気になるなんて…いったいこの砦はなんなんだ?」
「主様!主様!ガヴ新しい技を使える様になったんだよ!見て見て!」
そう言ってガヴリエルは俺に新技を披露とするが、何やらコントロールが効かないのか、やたらと新しい武器か何かを作る時失敗する。
…………10分後
「遅いな…まだ話しているのか?」
「うーん!あ、あれ〜また失敗しちゃった〜」
「仕方がないもう少し待ってみるか。」
………20分後
「よし!後はここを弄ってこうすれば〜」
「いや遅すぎないか?もう20分ぐらいはたったぞ。まさか俺達の事を話すのにやたらと承諾してくれないのか?だとしたらトマソ1人に行かせるなのは失敗だったんじゃ…」
………30分後
「ふぅ〜だいたい見てまわりましたけど、やはりこの鉄壁な砦には何かを守ると言ったそれも高素材とかで作り上げた傾向があります。しかしいったい何をこんな厳重にしてまで守り切らないといけないものがあると言うんですか?」
まぁそりゃあエルフの持つ玉宝だとは思いますが……?
「所でまだあの人は戻って来ていないんですか?もうあれこれ時間は過ぎていると思うんですが?」
「ああ何をしているか分からんがまだ話をしているみたいだな。もしかすると俺らは中に入られない理由があったりするのかもしれん…」
「………まぁもう少しだけ待ってみますか。まだちょっと調べたい事がありますしね。」
そう言って千夜はまた砦周辺の調査を続け、トマソが戻ってくる間俺はガヴリエルと一緒に時間潰しで遊ぶ。
…………3時間後
「ふ、ぶざけてるんですか!」
「なにがだ〜」
「あ!主様ここ!ここに木の棒を刺して!」
「いやそれをしたら倒れるだろう。安易に自分の安全圏にまで誘導するな。それじゃあ勝負にならんだろう。」
あれから3時間がすぎる中既に調査を終えた千夜が戻り、俺はガヴリエルと砂を掻き集め木の棒倒しをしていた。
「いやあなた達もよくそれで、時間が潰せますね。普通はそれで3時間近くも持ちませんよ。」
「いやそんなわけないだろう。2人で色々な遊びをしていたんだよ。かくれんぼしたり、マス目飛びをしたり、だるまさんがころんだり………いや確かによく3時間もこれで潰せたな。」
「もう!主様まだガヴの番なんだから勝手にやめちゃだめだよ!」
「あ、後は近くにあった葉っぱでどっちが先に千切れるのかも勝負したな。」
「ああ〜引力による法則の遊びですか。いやしかしそれでも無理があると思うんですが…」
しかしそろそろ限界だな。ここでまるまる3時間はさすがにキツくなってきた。来なかったら何処かの近くの村まで行ってみるか…
そう思った矢先にトマソが入っていた砦の扉が開き中からトマソと老いた老婆が出迎えてくる。
「ごめんなさい遅くなってしまったわね。本当なら中で待ってもらった方が良かったのだけれど、思いの外中々説得に時間がかかってしまったわ。」
「ようこそいらっしゃいました旅のお方達。エルフの村へようこそ。」
「いえこちらこそ何か急におしかけてしまってすみません。それでもう中へは?」
「勿論でございます。私共もお話しを伺いしたい事がありましたので、どうぞこちらへおいでくださいませ。」
やたらと大人しそうな老婆だけど、この人はいったいなんなんだ?
「村長ったら説明も無しに坦々と話しを進めるのはやめてっていってるでしょう。」
「え!村長さん!」
「ごめんなさい。村長があなた達の顔が見たいって言う物だからここまで連れてきたんだけど、どうにもやっぱり年なのか目と鼻の先の事になれば順序説明せずに勝手に自分で話しを納得して終わらせる事があるの。ほら村長、一夜達が困惑しているみたいだからもうちょっと話しを…」
「はえ?お前はトマソかの?随分とまぁ小さくなってもうたの。」
「近くにいる私を他の小さな事と間違わないで頂戴!何回間違えれば気が済むわけ!」
「………歳をとったらどこもかしこもこんな風になるってのはやっぱり異世界でもそうなんだな。」
「何遠くの目をしながら、徒労しているんですか。これぐらいの事でいちいち気にしてたら力なんて取り戻せなくなりますよ。」
ご、ごもっともな意見だ。
「わーいようやく中へはいれる〜」
何とか長い時間待った間エルフの村の中へ入れた俺達はまず先に村長のいる家の場所へ向かう事になり、周りの村の様子をみながら歩いていく。
「わ〜なんだかいい匂いがするね。」
「本当ですね。まろやかな香りこれはシチューか何かですか?」
「いいえ、コレは村の名物とされてるコンャニャンチュという無添加で作られる調味料の素よ。ここに来る初めての人達はよくシチューと間違えるけれど、それと似た原線量はここで多く作られているわ。」
「エルフ達は農家もやっていたのか、それでこんなに多くのエルフ達が…」
「エルフとは言ってもここはダークエルフの村の一部よ。普通のエルフはまた違う場所に住んでるのよ。」
「え?一緒に暮らしてはいないのですか?」
「ちょっと村長同士での訳ありがあってね。それで、昔に別居という形でホーリーエルフそしてダークエルフが分かれて住んでるのよ。それが嫌で村を出ていくエルフもいたりしたわ。ここのしきたりが嫌なら出て行くそういう条件でね。全く優しいのら優しくないのやら。」
「ほっほっほお前ももう少し歳をとれば分かってくるわい。まだ若いのには理解できんじゃろ。」
「村長〜事の発端はあなたにもあるんですから少しは自重してください。」
しかしダークエルフやホーリーエルフがいるとなるともしかしてエルフの宝玉はまさか2つあると言う事なのか?でもそれだと妖精の村にまで行って2つ取りにいくというミッションはどう言う事なんだ?エルフの村では無い村とある村があって俺達はもしかしたら外れの村に来てしまったと言う事もあるというわけか?いやでもそれはまだ分からないちゃんと話しを聞くまでは…




