覚悟
「逃すと思うたか!」
ジュコンは光の槍を出しカーストに向かって放った。
「やった!」
光の槍は見事にカーストを刺していた。それはメルティに針の山状態にした時と同じ再現をしていた。
「いや…」
カーストに刺していた光の槍は深く刺していたのだがカーストは黒く染まり地面に溶けていった。
「また偽物ですか…」
溶けていったカーストの黒い影はジュコンに気づかないように一夜達の背後へと動いていた。
「何故じゃ…何故姿を現さん…何か企みでもあるのか?」
ジュコンはカーストが現れないのを怪しんでいた。
「ワシの攻撃が効かないということはあいつとてそれはわかっているはずなのに姿を現して何も仕掛けてこない…なぜなのじゃ?」
ジュコンはカーストが隠れる場所逃げる場所がないか探りを入れて周りをくまなく警戒しながら地面をけり上に飛び見回した。
「!」
ジュコンはようやくカーストが一夜達の背後にいたのに気づき攻撃を仕掛けようとしたのをみて叫び出した。
「何をしておる!早くそこから離れるのじゃ!」
「え?」
ルーリエは何かと思い後ろを向いた。そこには影から出現していた。黒い剣を持って暗殺しようとしていた。カーストの姿があった。
「ひっかかったな!カースト!」
「なに!う、うわああああ!」
カーストが現れた場所には水浸しになっていた地面があった。これを予測してたのか一夜は自分の雷技を濡れていた床に電撃を渡らせていたのだ。
「く!」
カーストは感電しダメージを受けていた。
「おまえが俺らの後ろに来ることはわかっていた。だから水浸しになっていた床に俺のサンダーを走らせお前を感電させたんだ!」
「裏をかかれてしまっていたのか…」
「これなら少しずつお前にダメージを与えさせられる!このまま影の中に逃げても同じ事だぞ!」
一夜は完全にこっち側が有利になっていると思った。だけどそれはカーストの罠でもあったのだ。
「救世主様!なにか変です!」
「え?」
カーストが狙っていたのは俺とルーリエと思っていた。だが奴の本当の狙いは…
「誰がお前たちを狙っているといった。戦っているのはあの忌々しい守護者の方だ…」
「か、かは!」
ジュコンは一夜達に狙われているのは自分だと言おうとしたのだがもう既に遅かったのか黒いキリからカーストの分身がジュコンの胸を刺していた。
「き、きさまー!」
ジュコンは影に光の拳を叩きつけ、黒い影とキリを浄化した。
「ジュコン様!」
ルーリエは深傷を負ったジュコンを抱きとめ自分の光り技で黒い部分を浄化していったがもう傷が深かった為ジュコンは消えかかっていた。
「ははは!やったぞ!ついに!忌々しい守護者を消してやったぞ!」
カーストはやってやったぞという顔でハットを握り空中へ飛ばしながら喜んでいた。
「り、リナよ…」
「ジュ、ジュコン様…」
「よ、よいか、こ、このまま、作戦は続行じゃ…後はワシの力をお主に託す…」
ジュコンは自分の中にある光の浄化のエネルギーをルーリエに分け与えていた。
「後は…か、一夜と共にやつを…」
「ジュコン様!」
ジュコンは光り輝きながら光の雫となって上に飛んでいき一夜達から姿を消した。
「これでようやく!残りは2人!さあ!最後の戦いを始めようじゃないか!」
「その憎たらしい口を開くな!」
「……」
一夜はこれまで失った仲間の事を思いながら怒りを爆発させた。そして自分の中に規制されていた力を上手くコンロールし枷を外したのだ。
「ふん…面白い…なら楽しませてもらおうか?」
「!」
「早い!」
(ざっしゅん!!!)
「うっ!お、おれの腕が…」
「もう、貴様だけは絶対に許さない…このまま地獄に落としてやる!」
一夜は素早く動きカーストの片腕を切り落とした。その早さにカーストは驚いたのか自分の影の技を出すタイミングを忘れていた。そして一夜は本気でカーストを殺す剣の構えをした。
「なかなかお前は面白いな…それが救世主の力か〜」
カーストは片腕を落とされたのを拾い影の力で腕を繋ぎ止めた。
(こ、これが救世主様の本気…だとしたら救世主様が必殺技を出せるタイミングを私が作らないと…行ってしまったジュコン様の施しが無駄になってしまいます。)
「いいだろ、ここからは俺も本気だ影の力を最大限に上げてやる!」
「……」
一夜はカーストの本気を見ても怯まなかった。これまで仲間の死を3回も見てしまった一夜はこれ以上死人を増やさないように自分が持てる力で全てを出そうと決戦に挑んだ。




