プロローグ2
「それで…何があったの?」
「幼き親友よ、私は悪くない、私は悪くないのだ!」
これは事実でしょ、だって私は早朝に叩き起こされただけだし…
「幼きって…同い年だよっ、私たち…ミリアちゃん自分の年忘れちゃった?5歳なんだよ?」
「いや、自分の年は知ってる…ていうかゆめは間違ってる…」
「えっ」
心底驚いたような顔したな、今
「ひめ様は今日で6歳に成られるのですよ?ゆめは様」
そうっ!私6歳!ゆめはより上!
「そうだったんだ…ミリアちゃん6歳なんだ…ごめんなさい年、間違えて…」
何でそんな事で謝るの?はっまさか…
「ゆめは、ケーキはあげないよ!」
「えーミリアちゃんひどいよ~ねっお願い、一口でいいからっ」
やっぱり誕生日ケーキ狙いか…
「恐ろしい奴だな」
「6歳でその言葉づかいをしてらっしゃるひめ様の方が恐ろしいですよ」
こら、ゼリア余計な事言うな
ん?そういえば…
「ゼリア、お馬さんは?」
「はて?ひめ様?なんの事で御座いましょう?」
コイツ、どぼけやがった…
「おうまさん?ゆめはも、のりたーい!」
「いや、ゆめは様、私しませんよ?」
「えーヤダー!」
私たちがそんな大筋からだいぶそれた意味のない会話をしていると…
「バンッ」
思いっきり扉が開いて誰か入ってきた。
その人物の顔を見た瞬間みんなの顔が固まった。だってその人物は…
「アレンさん…」
だったからだ。
いや、分かんないか、分かんないよね。要するにこわーい、おばさんが入ってきたってこと。
「皆さんなにをしているのですか?」
私はじーっとゼリアを見る。するとそれを真似したのかゆめはもゼリアを見た。流れでアレンもゼリアを見る。うん、完璧。ゼリアが答えるね、この流れだと。
ひめ様助けて
と言うような目でゼリアがこちらを見てくる
いや、知らんし。
年長者でしょ
と言うような目で私がゼリアを見つめかえす。
すると観念したのか、ゼリアはやっと口を開いた。
「…お馬さんごっこをしておりました。」
ゴツッ!
ゼリアだけがげんこつを喰らった。