プロローグ1
「ひめ様!起きてください!」
えーまだ、寝てたいよ…めちゃくちゃ眠い
「ひめ様!起きてください!ひめ様!」
まだ早いよ、起きる時間じゃないよ…たぶん
「ひーめーさーま!」
あーもうっ!
「朝からうるさいよっゼリア!朝はゆっくり寝かせてよっ」
「ひめ様の安眠を邪魔致しました事、深くお詫び申し上げます…ですがひめ様、それ所ではないのです!」
「えー何かあったの?私の安眠より大事な事?じゃなかったら、ゼリア!お馬さんの刑だよっ」
たっぷりお仕置きしてやるのだ、ふふふ…
だけど、ゼリア意外と暗い顔してる…もしかして本当に一大事なの!?
「お叱りは如何様にも受けます。ですからひめ様冷静にお聞きください。」
「うっ、うん」
あっヤバい、ガチトーンの奴かも…
「まずひめ様、今日が何の日かご存じですか?」
えーと…
「…私の誕生日?」
「そうです!その通りです!」
えっと…
「えっ何?私の誕生日だから一大事?」
「それも関係しており…」
「うっさいわ!このポンコツ!ジジバカだよ!ジジバカ!誕生日だからって早く起こさなくてもいいじゃない!」
「ひめ様、話を聞いてくだ…」
「ゼリア!男に二言はないよね?そうと決まったらお馬さんの刑執行だよっ!」
「ひめ様ちょっとお待ちください!年老いた私しめにそのような体勢は無理でございます!腰にきます!」
「ふふふ…私の眠りを邪魔した罪、体で償ってもらおうか!」
私が暴れるゼリアの上に乗ろうとしたその時…
「こら!ミリアちゃん!ゼリアさんをいじめちゃダメでしょっ!」
一人の女の子の声が部屋に響いた。
私が振り返るとそこには「むすっ」とした顔でこちらを見つめる親友の姿があった。