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あとがき

 この度はご覧いただきありがとうございました。彼岸を唄う燈籠無事に完結しました。

 大変私事ですが、この作品は前職を辞めて今の職に就いてからぐらいの時期で書き始めたものでした。思いのほか時間がかかってしまいましたね……完結まで辿り着けて本当によかったです。


 彼岸を唄う燈籠は死後の世界ってあるのかなぁ、と漠然と考えた作品でした。

 魂が転生する仕組みみたいなのを悶々と考えながら書いていましたが、詳しい話がとうとう作中に出ることが無かったのでこの場で書き連ねておこうかと思います。


 この世界では、魂は決まった数しか存在しないと考えています。

肉体と魂がセットで現世に生まれ、死んだら魂は肉体を離れて幽世(死後の世界)に行きます。ある程度して、幽世に居た魂はまた肉体を持って現世に行きます。これが転生の仕組みですね。

 前世の記憶というのは、現世にいた頃の記憶であり幽世にいた頃の記憶でもあります。今よりも前は全部前世ですね。

 こうして魂は永遠にぐるぐるとサイクルを続けているわけですが、どこかしらで魂に致命的なダメージを受けると死を迎えることになります。魂そのものが死に、消滅すると二度とその魂と同一のものは現れません。魂の消滅はそれまでの存在していたという事実そのものの消滅と同義ですね。


 現世・幽世に来たばかりの魂は無色透明ですが、記憶を得ていく内に魂に色がつきます。その魂の色が現世ではほかの物にも移りやすいので幽世では簡単に生きていたころの記憶を取り戻すことができます。逆に、幽世ではほかの物に色移りしにくいので幽世での記憶は思い出しにくいということになりますね。現世と幽世の違いは物質があるかないかです。

 現世から幽世へ、幽世から現世へ生まれ変わる際に魂の色は無くなります。が、ごく稀に魂にこびりついたまま消えなかった記憶が発生します。これが前世の記憶です。


 幽世で集めた記憶が現世での才能になるというのは、ほぼ迷信ですね。魂がその色を知ることでイメージがしやすくなり才能として表れる程度です。青色ばかり見ていたから青色が無くなっても青色のイメージは出来るけど、赤色は知らないのでイメージできない、みたいな感じです。

 イメージは幽世での姿にも反映されます。

 魂が無意識でもイメージし続けられる姿というのが幽世での姿であり名前です。つい最近まで肉体を持って生活していたから、記憶が無くても何となく体が覚えている(体は無いけど)程度のものですね。生きている年数が長ければ長いほどイメージが強くなるので、裏を返せば子どもはめちゃくちゃ自由です。肉体のイメージよりも、大好きな猫のイメージの方が強ければ猫になります。

 幽世でも殆ど空を飛べないのもイメージが影響します。『人間は空を飛べず地面を歩くもの』というイメージ(思い込み)が強いので空を飛べません。サイはドラゴンの記憶を持っているので空を飛ぶときのイメージが明確に出来るから飛べます。ドラゴンじゃなくても、鳥の記憶を持っていれば飛べます。なのでやっぱり子どもは飛べます(多分)。

子どもは超自由だと思っているので何にでもなれるし何でもできます。いいなぁ。


 ちなみに幽世で着ている衣類は本人が持つ記憶ではなく、外付けの記憶です。服をイメージし続けることって難しいと思うんですよね。出来ないことは無いと思いますが、イメージが途切れたら服が消えるので全裸になります。大事故ですね。


 こんな感じの世界観でした。文字にするとなんだかとてつもなく難しく感じますね。私の説明が下手なだけなのかもしれません……。

 万物は記憶から出来ている的な話をどこかで聞いたときに物凄くしっくり来てしまったので、そんな考え方からこの世界観は生まれています。

 特殊な世界観だったがために、戦闘シーンの考え方が物凄く難しかったのはいい思い出です。肉体が無いのに何で肉体ダメージがあるんだとかそのあたりですね。魂がダメージを受けたと思ったからです!(力技)


 さて、この辺りであとがきとさせていただこうと思います。

 あとがき機能あるやんけって毎回内心でセルフ突っ込みを入れていますが、あとがきページに強い憧れがあるので今後もやると思います。


 お付き合いいただきありがとうございました。

 また別作品でもお付き合いいただけると幸いです!


令和3年5月28日 影都千虎

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