プロローグ
朝起きる。
顔を洗って歯を磨いて、朝ごはんを食べて、学校に行く。
学校で授業を受けて、家に帰る。
帰ったら宿題をして、ゲームしたりして明日に向けて寝る。
朝起きる
カレンダーを見る11月7日。俺の誕生日だ。
今日くらいはいつもと違う、楽しみがある日になってほしいと祈りつつ、部屋を出て下に降りる。
下ではニュースの音や、弟、妹が楽しそうに話している声が聞こえる。
「おはよー」
「おはよーお兄ちゃん!」
「おっす」
元気のいい2人はいつもよりニヤついている。俺の顔に何かついてるのか?
「お兄ちゃん!!!」
ん?なんだ?
「お誕生日ぃ!!!」
あーそうゆうことね。サプライズってのは突然やってくるもんだもんな。
「「おめでとー!!!」」
2人の声と共に、クラッカーが音上げて光る。
「あ・・ありがとう」
ついいつもの平凡な感じで返事をするが、2人は気にすることなく俺の前に小さな箱を出している。
「これあげる!」
「お誕生日プレゼント!」
小学生にしては高価そうなものをプレゼントするんだなぁと思いつつ、おれはプレゼントを受け取る。
箱を見るからに、それはよくあるゲームのパッケージだった。
「アニバーサリーワールド?」
見るとパッケージには俺の見たことのない、ソフトの名前が書いてあった。
アニバーサリーワールド
最先端の技術を使用したMMORPGで様々な能力を一人一人が使って、自分流のゲームプレイをする事が出来るゲームらしい。
「でも、知らないなぁこんなゲーム。」
そうボソボソと呟く。まぁでもこんだけいい風に書いてあるんだし面白いんじゃないかと思い、ハードウェアが置いてある弟の部屋へ向かおうとドアを開ける。
するとそこには俺の見たことのない綺麗な景色が広がっていた。
「え、なんで?」
そう思い、一度ドアを閉める。
そしても一度開ける。
そこにあったのは、
廊下だった。いつもどおりのね。
幻覚かと思って弟の部屋行こうと廊下の真ん中あたりまで来た時、
「?!うわ!」
廊下に丸い穴が開いて、俺は白い光に飲み込まれた。