表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/13

動物子供

「これはゴリラに育てられた子供です」


 政府の人間が、食事作法を教えられている子供を指差しながら言った。


「これはチーター、これはライオンに育てられた子供です」

「本当に育てられたんですか? 動物が人間を育てるなんて、信じられませんよ」

「それが可能なんですよ。実際、狼に育てられた子供もいましたし、どうすれば育てるか法則性も分かりました」


 政府の人間は得意げに説明している。

 しかし、子供の姿を見たら、少し可哀想に思えてきた。


「動物に育てさせて、何か意味あるんですか? 無駄なような気がしましたが……」

「とんでもない! このおかげで、ゴリラに育てられた子供は筋力が。チーターに育てられた子供は脚の速さが。ライオンに育てられた子供は仲間以外に対する攻撃性が増しました。スーパー人間ですよ。それに、人の言葉を覚えさせたら動物との意思の疎通方法を知ることができます。この前まで動物と話していたんですから」


 これにはさすがに驚いた。

 動物と話すことができるなんて、人類の進歩は目覚ましいな。


「すごいじゃないですか!」

「そうでしょう? まぁここまで辿り着くのに子供が食べられたりなど、何万人と犠牲になりましたがね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ