表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームみたいな現実世界  作者: 匿名希望
1/19

序章ー脈動

【ドクンッ】

心臓の脈動の様に世界が動いた。


ーーーーーーー

深夜の二時。

咽の渇きで起きた僕は、冷蔵庫の前で立ち止まる。

確かに感じた。

世界が脈動を感じた。

そのままの姿勢で、じっと動かず静かに辺りの気配を窺う。


(地震か?かなり大きく感じたぞ。)

だが、暫く経った今でも特に何も起こらない。


「気のせいか・・・」

自分を落ち着かせる為に敢えて口に出してみる。

自分が何をする為にココにいるのかを思い出して、冷蔵庫の中から炭酸飲料を取り出し、一気に飲み干した。

咽を通る弾ける刺激が、現実感を持たせてくれる。

あと数時間の眠りを求めて、自分の部屋に向かった。


ーーーーーーー

夜中に起きてしまったためだろうか。

いつもより眠い。

そんな事を考えながら、電車の座席に座りウトウトする。

今日は、ラッキーだ。

隣には、よく見掛ける可愛い女の子が座ってて、良い匂いがする。

それでも眠気に耐えられずに一気に無意識下に引き込まれそうになった時


【ドクンッ】

夜中に感じた脈動を再び感じた。

一気に眠気が覚め、辺りを見回すが周りの人は勿論のこと、隣の女の子でさえケータイを弄るのに夢中になっている。


(やっぱり気のせい?)

そうは思っても脈動をリアルに感じてしまい、鼓動が早くなり落ち着かない。


(くそっ、なんだっていうんだ。)

隣の女の子が気にならない程にイヤな感覚だけが、僕に残った。



ーーーーーーーー

【ドクンッ】

最初に脈動を感じてから、もう6回目。

流石に少し慣れてしまった。

それでも気持ちの悪い感覚に違いない。

学校から帰っても落ち着かずに座ったり立ったり、寝たり起きたりと無駄な動きを繰り返していた。


そして、世界が変わる瞬間が訪れた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ