その16 ここはフィクションです
「とうとう見つけたんだよね」
ずいーこ、別居して離婚に向けて活動を開始いたしました。
そんなある日、ずぃーこは少し疲労気味なのを自覚しながら、遠方の家庭裁判所から帰って来ました。
賃貸マンションの一室に戻って来たまでは自覚していましたが、疲労が重なっていたようです。家庭裁判所にて、手続きを終え、後は決定した日にちの連絡を待つだけとなった所為で気が緩んだのでしょうか、ベッドに倒れこむように眠ってしまいました。
初夏とは言え寒くなって真夜中になって、目が覚めました。廊下で誰かの話し声が聞こえてきます。外の話し声など聞こえるはずもないのですが、段々気になってきてふらふらと玄関前まで行き、ドアを見たずぃーこ。
何という事でしょう。ドアのカギを閉めていませんでした。というよりも、きちんとドアを閉めておらず、カチャと閉まる凹みと出っ張りとでも言いましょうか、凹みに出っ張りさえ収まっていません。外から見ればドアにカギはかかって居ないことは一目瞭然、ドアは開いているとはっきりわかる状態です。
ずぃーこ、ぞっとしました。これでは泥棒を誘っているようなものです。とは言え、金など無いに決まっているような安普請のマンションなので、空き巣も強盗も寄り付くはずなど無いと思えます。
ため息をついて、さっきの声は何だったのかと外をうかがうものの、誰も居ません。夢だったのでしょうか。
夜中になってはいましたが、その後軽く食事をすませ、眠る用意をしていたずぃーこ、すると、突然後ろから、
「とうとう見つけたんだよね」
驚いて、ずいーこは振り返ろうとしました。ですがなぜか、眠ってしまっていたようです。背中に固いでこぼこしたものがあたっている気がしてはいましたが。気が付くと朝になっていました。
それからです。何だかずぃーこ、お顔が段々美しくなっていくようです。
妄想でしょうか。




