頭が
「……んで、姉さんっ」
「何?」
僕は、姉さんと一緒に朝食を摂っていた。
目の前には、甘い香りが漂うフレンチトースト。一口食べて、その甘さに顔がほころぶ。まぁ、作ったのは……僕だけど。
「あの子の事、どうするんだよ」
「……誰?」
忘れるのが早すぎる。どれだけ記憶力が悪いんだろうか。とても、姉さんの弟で恥ずかしいのだが。
「昨日、姉さんがここに住まわせてあげる、って」
「……あぁ、思い出したわ!!」
「遅いよ……」
というか、見知らぬ女の子が家に上がっていて、しかも僕のベッドで寝ている、なんて忘れる人がどこにいるんだ。見ていないならまだしも、それを促したのは姉さんだというのに。
「んで、どうすんの?」
「住まわせてあげるけど」
「食費は?寝るとこは?」
「なんとかなるでしょ」
「それほど世の中は甘くないよ……」
基本、姉さんはとても大雑把な性格だから、細かいことは僕が全部やっている。
「ま、なんとかなるわよ」
「ほんとかなぁ……」
そんな話をしていると、なにやら階段の方から音がする。あの子が起きてきたのだろうか。
どたどたと音を鳴らして、それは徐々に近づいてくる。そして、リビングのドアの前。
ドアが、開いた。
「……おはよう、ございま、しゅ……」
「しゅ?」
あの子――リサは、めちゃくちゃ眠たそうな顔をして、目を擦っている。髪もぼさぼさだ。洗面所の場所を教えていないから当たり前だけど。
リサは、ふらふらと僕らの方へ近寄ってきた。
「おーい、リサ大丈夫?凄い眠たそうだけど」
「だいじょうぶ、れす……」
リサは、おぼつかない足取りで、ゆっくりと歩く。
そして、前に座っている姉さんが、話しかけてきた。
「どうしたのよあの子」
「眠たいんじゃないの?」
「ああ、そうなの」
「多分ね」
僕と姉さんが話している内に、いつの間にかリサが目の前に来ていた。
「大丈夫……?」
「………………」
見た限り、大丈夫そうではない。立っているだけなのにふらふらしている。
と、その時、
「―――――――!?」
「なっ……!!」
いきなりふらっ、と倒れたかと思ったら、ガンッ、と凄い音を出して、リサがテーブルに頭をぶつけた。
そのまま、反動で後ろに倒れるリサ。
「んんーー!!んんーー!!」
「ちょっ、大丈夫!?」
「どうしたのよ!?」
リサが、頭を抱えて床でごろごろしている。ごろごろ、というより、どたばた、だ。
僕と姉さんは、朝食を中断して、リサに近寄る。
「リサ!!だいじょ――」
「復活ですっ!!」
僕が声をかけて抱え上げようとしたら。
起きた。
「復活ですーーっ!!」
「ちょっと!!どこ行くの!?」
リサは、起き上がったと思ったら、いきなり走り出した。そして、笑い出した。
「あはははははは!!」
「頭おかしくなってない!?」
ドドドドドドドドドドドドドドド。
ガチャガチャ。
ギィ~。
バタン。
『あははははははは!!』
「外行った!?笑いながら疾走してったよ!!」
リビングの窓から覗くと、ちょうどリサが疾走しているところだった。そして、すぐに見えなくなった。
「……あれ、追いかけなくていいの?」
「っ、行ってくる!!」
僕は、外へと走り出した。
すいませんっ!!
次はゲームにはまってしまって……。
更新遅れてしまいますが、どうか許してください。
更新状況とか、いつ更新するかはブログに書きたいと思っています。
来てくださいねっ。
ブログ↓
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