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6話 涼介と再会!!

「ペルシア、俺、この間のドラゴン騒ぎで王宮に呼ばれているから店の方は頼むな」


「了解したにゃ! 気をつけて行ってくるにゃ!」


 克己は迎えに来た馬車に乗り、次にノエル、最後にレミーが乗り込んだ。


「結局コアの研究もあまりできなかったな……」


 ぼそっと克己はつぶやきながら外を見ている。

 馬車は進み始めて行くが、王宮までどのくらい距離があるのか知らない克己は、兵士に王宮までどのくらい時間が掛かるのか確認したら三日は掛かるとのことだった。

 こんな事だったら料理の本でも持ってきて勉強できるようにしておけば良かったと思い、どうしようかと考えて克己はノエルを見る。

 あ、そうだ! 魔法を教えてもらえば良いのだ! そう思い、ノエルに話しかけた。

 ノエルは、まず魔法についてセンスがあるか確認すると言って説明を始める。


「これは魔力合わせというやつです、これで魔力が流れると魔法が使えるということになります」


「ふ~ん、こう、手と手を握り合わせればいいの? ほかに何かすることはないの?」


「特にはありませんね、今、魔力を流していますが体が温かいとか何かありますか?」


「いや? ノエルの手が温かいだけかな?」


「それでは魔法は使えないということですね、残念でしたね」


「レミーは魔法を使うことはできるの?」


「いえ、私は魔法を使う事はできません」


「それでは一番弱い剣士だってことなんだね、これで俺の護衛なんてできるの? 二人共」


「「できます!」」


「そう? だってノエルは俺よりも弱くて、ドラゴンにもビビっていたじゃないか? レミーはあのドラゴンを見たかい? 戦って勝てたかい?」


「いや、多分……直ぐに食い殺されただろうと思います」


「やっぱり二人はポンコツ剣士じゃないか!」


 克己がそう言うと、ノエルが言い返してきた。


「私はレミーさんより強かったじゃないですか! 16歳にしてはやるほうだと思いますよ! まだ使えものになるじゃないですか!」


 そう言って強く反発してきた。


「そう言われているけどレミーはどうなのさ? 俺の護衛できるの?」


「た、盾替わりならなるかなぁと思います。残念ながらノエルさんより弱いのは確かですし……」


 そのあとは三人とも無言になり、馬車は走っていく……が! 途中で山賊が現れ馬車のスピードが上がった。


「これ、なんかの余興ですか?」


 克己は兵士に確認したら兵士にそんなアホな事はしないと怒られた。


「兵士さんが山賊を相手にして戦えばいいじゃないですか?」


 克己は正論を言ったが6対1では勝てないと言い出して逃げている状態だった。


「仕方ないなぁ、あまり戦いたくはないんだけど……」


 そう言って窓の直ぐ側まで来ている山賊にレーザーガンを撃ち放ち、山賊を一人始末した。

 次に、窓を開けて後ろから追いかけてくる山賊にレーザーガンを撃ち放ち三人を撃ち殺した。


「これで人数はこっちのほうが上ですから山賊退治しちゃいましょうよ」


 克己はそういうが、兵士はビビって話を聞いていない。ノエルも以前に山賊にやられているのでビビっている。この場で戦えるのは克己とレミーだけであるが、レミーは克己が使用している武器が気になるみたいで質問してきた。


「な、なんですか! その武器は! 見たこともありません……魔法ですか?」


「説明が面倒臭いのでそう思ってくれれば良いよ」


 銃をホルスターにしまいこんで、克己はそう答えた。


「御者さん、馬車止めてこいつらを退治するから~」


「だ、大丈夫なんですか! 相手は山賊なんですよ!」


「一応、こっちには兵士さん、魔法剣士と剣士がいるからなんとかなるでしょ? このままだと追いつかれますよ」


 そう克己が答えると、御者は馬車を止めてレミーが外に飛び出し戦い始めた。一応ノエルもビビリながら外に出て戦い始めた。


「ノエル、大丈夫だよ。俺がフォローはしてあげるから」


 克己はそう言うと、銃を取り出し山賊の馬を撃ち殺した。山賊が馬から落ちて、倒れたところにノエルの剣が山賊を突き刺し始末する! 人数は五分五分となり、ノエル達が戦っているところを克己は眺めながら見ていた。いざとなれば撃ち殺してしまえば良いだけだし、克己の方が二人より強いので、克己が戦えばいいだけである。


「兵士さん、ここで戦わなければ男じゃないですよ~」


 そう言って克己は兵士に戦えと促した。

 兵士も意地になり、外に飛び出し剣を振り回している。

 この世界の剣のレベルは最弱だなと克己は思いながら見ていた。

 ようやく山賊を撃退して馬車に戻ると、ノエルが怪我をしていたが自分の魔法で回復させていた。


「おお! 魔法だ始めて見た! すげー!」


 克己は驚きながらノエルの魔法を見ていた。


「レミーは怪我がないか? 大丈夫か?」


 克己はノエルが怪我をしたのを見て、ノエルより弱いレミーが怪我している可能性があるため確認した。

 しかし、相手が弱かったのかレミーは怪我をしていなかったが、肩で息をしていた。

 相当怖かったに違いないが、倒したのが嬉しかったのか、気持ちが高ぶっているように見えた。

 目の前の兵士は役立たずということが良く分かった。


「克己様、先程の攻撃は魔法でよろしいのでしょうか?」


 改めてレミーが聞いてきた。


「まぁ似たようなもんだよ、弓矢の強化版とでも思ってくれればいいよ」


 そう言って誤魔化し、馬車はまた走り出した。

 余計な時間がとられたので休憩する街につくのが遅くなってしまった。

 日が落ちてから街に到着して、宿屋へ付いたら涼介がいた。相変わらず千春もそばにいたが、そんなのは気にしないで話しかけた。


「涼介、お前は何をやっているんだよ?」


 克己は涼介に聞くと、用心棒の仕事をしているらしい。


「そうか、お前が元気でよかったよ」


 克己が答えると涼介も気にしていたらしく、お互いが無事で良かったと言い合った。


「涼介……、お前、本当にこの世界に暮らしていくつもりか?」


「あぁ、会社も辞めたし金も沢山ある。俺はこんな冒険をやってみたかったんだよ!」


「だからって……」


「そういえばお前はこの街に何しに来たんだよ?」


 涼介は不思議に思い聞いてきた。


「それは街にドラゴンが現れたから俺が倒した。そしたら王様に呼ばれたんだ」


「まじか! くぅ! 俺も街にいれば良かったドラゴンなんかと戦ってみてー!」


「こっちの剣士は糞弱いからな、どっかの国の兵士にでもなれるんじゃないか? そしたらドラゴンと戦えるかもな」


「まじか! それは考えていなかったな、俺も剣を買いに行ってくるぜ! お前も頑張れよ~!」


「お、おい、涼介!」


 そう言ったが涼介は振り返りもせず武器屋へと向かっていった。

 克己は諦めて宿屋の中へ入り、今日一日を振り返りながらカバンからノートパソコンで新しい武器の設計や、レシピ、乗り物など考えていた。


「二人は弱すぎるからな、武器ぐらいどうにかしないと……最悪は銃を渡すか……あまり女性が怪我するのは見たくないからなぁ」


 克己はそう思いながら帰ったらネット通販サイトへ連絡して、エアーガンを2丁買うことにした。


「あとは剣もどうにかしないと……」


 そう思いながらこの日は寝ることにした。

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