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65話 新しいコア!!

「カッチャン、ちょっと来てくれるかな」


 里理が克己を呼びに部屋へとやって来た。


「ん、直ぐ行く……」


 克己はそう言って、ベッドから降りて里理と共に移動する。


「カッチャンが記録した翻訳機から辞書を作ったよ。これであっちの言葉が分かるはずだ。それにコアも調べがついた。エネルギーの量はこっちと変わらないよ……ただ、こっちと違ってカラーが無いんだよね」


「と言う事は、一つのエネルギーにしか使えないのか?」


「いや、逆に万能なんだよ……何にでも使用する事が可能なんだ。火のエネルギー、電気エネルギー、水のエネルギーどれにも使用する事が可能だ。これだけがこっちと違う所だね」


「成る程……」


 里理が管理するシステム室に入り、里理が調べたデーターを確認する。


「向こうにドラゴン並みの大きいコアがあるかを調べないといけないと言う事か……」


 克己が言うと、里理は椅子に座りPCのキーボードを叩き始める。


「それの事なんだけど……アルスやノエルが写真を撮ってきてくれたでしょ? 沢山」


「あぁ、そう言えばそう指示したな……」


「ここに小さく何かが写っているから画像を拡大してみたら……」


「こ、これって……」


「そう、空想の生き物……龍なんだよね……。まさか空想の生き物がこんなところにいるなんてね」


「ドラゴンだって空想の生き物だろ? だけど龍は感動ものだな……丸い球を持っていたら……」


「カッチャン、それ以上は言ってはいけない気がする……何かとてつもない力に邪魔される気が……」


「俺もそんな気がし始めてきた……。危険だな……」


「この後はどうするの? カッチャン」


「向こうに街を作ろうかと思っている」


「街? 大丈夫なの?」


「こっちと違って王様が統治している訳じゃないんだってさ。自由に街を作って良いそうなんだ。その代わり、上納金を支払わないと街を守護してくれないんだと。最悪は王国と帝国、それに魔物が攻めてくる可能性もあるって話だ。ま、負ける気はしないけどね」


「確かに魔法がないなら向こうはきついだろうね。それに武器の差が激しい……向こうには飛び道具が無いらしいじゃないか……」


「そう言う事だ。だから負ける事はない。問題は……その龍だな……。他にも何がいるかがわからない。そして、どのくらい強いのか分からないし、武器が効くのかも分からない……魔王がいないだけでもラッキーだな」


「そうだね。で、結婚はどうなったんだい?」


「ん? 里理ちゃんは反対しないのか?」


「したって無駄でしょ? 君の心は既に彼女の物だ……寂しいけどね。だけど、ここに居させてもらい、君の傍に居られるなら……我慢はするよ」


「ふ~ん。もう、森田ちゃんを苛めたらダメだよ?」


「分かっているよ、これ以上やったら追い出されてしまうからね……」


 里理は寂しそうに微笑みかけ、克己はその頬を撫でて小さく謝る。


 その後、克己は涼介と待ち合わせて材料を購入しに行くが、涼介は家のスペックを上げようと提案をしてきたので克己は断固拒否した。


「今上げたって意味はない。まずは自衛隊の基地……というか、自衛隊の街を作り、そこで俺達の家を作らせりゃいいだろ? 大きい入り口さえ作っちまえばこっちのもんだからな。101戦車なんかありゃ向こうは地獄を見るだけだ。それに機関銃で一網打尽だろ? 戦国自衛隊のように武器弾薬が無いわけではない……こっちが負ける要素は全くないんだからな」


「そりゃそうだな……じゃあ、国枝に連絡して……」


「大丈夫、里理ちゃんが連絡してくれるってさ。俺達は取り敢えず出入り口を作り、ちゃんとした入り口を作らせれば良いんだ」


「そう言う事か、先ずは入り口作りを頑張らないとな」


「そう言う事!」


 克己と涼介は、ホームセンターでプレハブと、出入り口になる木材を購入して喫茶店で休憩をすることにした。


「あ~、疲れた。明日はゆっくりするんだろ? 一週間も宿屋を借りたんだから」


「まぁね」


「あっちでも何か仕事でもするのか?」


「あぁ、多少は考えているよ」


「また飲食店か?」


「う~ん、それがさぁ、政府からお願いされている案件をクリアさせないといけないだろ?」


「あぁ、CO2問題か?」


「そう、それ……簡単に言うと、車を作ってしまえば良いんだけどさ……」


「コア……か?」


「そうなんだよね……量が少なすぎるんだ。だから他の方法を考えないといけない……それを何にするかが問題なんだけね……。コアは武器に使用したほうが良いかなって」


「そうだな、火薬を使用する武器では限界があるからな……。今の大陸だとレベルが上げられないだろ?」


「それだよ、もう一つの問題は……問題ばかりが山積みとなっているんだよね」


「大変だな、錬金技術でもありゃ話は変わるんだけどな……」


「そうなんだよね……錬金技術か……魔王にでも相談してみようかなぁ……」


「北川の知識と魔王の魔力があればできるんじゃないか?」


「どういうことだよ?」


「ほら、考えてみろよ? 水銀から金を錬成出来るっていう話だろ? だが、それには核の力が必要だっていうじゃないか……まぁ俺の知識だとそれくらいしか浮かばないけどな」


「錬金……錬成……水銀……金……」


 克己はブツブツ言いながら考えていると、魔王から着信が入る。


「もしもし?」


『あ、克己さん? 今大丈夫ですか?』


「大丈夫だけど?」


『ちょっと困ったことが起きましてね……相談したいことがあるんですよ』


「困った事?」


『はい、電話ではちょっと何ですから……』


「あ~、面倒な話っぽいね……」


『すいません……では、お待ちしております』


 魔王はそう言って電話を切り、克己達はお店から出て魔王がいる、魔王城へと向かった。

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