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街にくる魔物退治


王都から援軍が送られら数日後の例の街。

そこには既に冒険者ギルドの招集により百人以上の冒険者たちが既にその街に集まってきている。

冒険者が大勢街にやってきたので門番をしている兵士たちは何事なのかと尋ねた。

勿論、今回の集まりはギルドが独自に調査したもので最近魔物達を大量に討伐したのにも関わらず前回を超す程の魔物達がこの場に集結し街に襲い掛かると説明をした。


これには兵士は自分だけでは判断しかねると急いで領主に取り次ぐように手配をした。

そして冒険者ギルドのトップが領主と話し合いをした結果半信半疑の話し合いになった。

勿論、この街の判断もわかる。最近大量の魔物達を排除したはずなのにそんな短い期間でしかも前回よりも規模が大きいと来た。

全開の討伐は被害自体は大きかったが死者数はそこまで多くはなかったのだ。それは一人の魔術師が魔術ではなく魔法を使う事で魔物達を討伐することが出来たからだ。


それだけ奇跡的に防げた被害を越えるとなれば街のトップとしては無視するわけにもいかないが同時に信じられないような内容でもあった。

なので街の警備などは前回以上に強くすることを決めた。しかし、冒険者ギルドたちには本格的な援助はいくら資料があろうと信じがたいとの事であまり行えないとなった。


それでも冒険者ギルドは良いとした。彼らは街を守る為に来たとはいえ自分たちで勝手に来たことも確かなので何文句を言わなかった。

そしてそのまま出ていく冒険者ギルドをみた領主は口には出さなかったが本当の事なのだろうと感じ、彼らが出て行くのを確認しおえると近隣の領主に警備を寄こしてほしいと連絡を取るのであった。


そして冒険者たちが続々と街に集まりだし、近隣の応援も徐々に集まりだし街の住民も次第にまた近く何らかの争いが起こるのだろうと察するくらいに街はピりつくようになってきた。

そして王国からも追加の応援が送ったと連絡があった頃にやってくる。


そんな頃に奴らは現れた。











初めに異変に気が付いたのは城壁で外の様子を確認していた男だった。

いつもの様に眺めているのではなく最近の街の様子に自分もしっかりとしなければと意気込んでいた日の事だ。

街の遠くにある森の中から鳥たちが飛び立つのが見えたのだ。

それはかなりの距離で何らかの出来事があったからそう見えたかもしれないがその彼にはスキルの遠見があったため彼はその何キロも離れている森の様子に気が付くことが出来た。


「鳥たちが……いや、前の魔物達の時も直前に鳥たちがかなり多く飛び立つことがあったな」


そして彼はそれが気のせいだったとしても良いからと緊急事態を知らせる鐘を鳴らすことにした。


鐘がなった事で街の外にいる人も中にいる人も全てが身構えた。

そんな鐘を鳴らした男の元に冒険者ギルドのトップであるガイが他の冒険者や兵士を連れてやってきた。


「何があった?」


「はっ!この先にある森からかなりの数の鳥たちが飛び立ち逃げさる姿を確認しました。そして先日の魔物襲来の時も似たような事例があったのでこれが違ったとしても緊急事態を促すようにと判断しました」


「わかった。ならそのまま警戒を続けて魔物達の姿が確認でき次第もう一度鐘を鳴らしてくれ。他の者たちには戦う者たちに戦闘準備をしておくようにと伝え街の一般市民たちの非難をしておくように解散!!」


そしてその後は速やかに事が進んだ。

この第一発見がかなり遠くの出来事だったのに注意を促すことが出来た男がいたからだ。

そして街の非難もすみ、戦う準備も次第に完了してくる頃になるとそれは森の中から出てきた。




森の見続けること何分か何十分か何時間。そんな時間が過ぎた頃に森の奥から低級の魔物や動物たちが大量に森の奥から逃げ出すように平原へと飛び出してきたのが確認できた。

それでも遠い事だがこの壁の上からその様子を見ていた男の目にはこれはおかしいと思うのに革新出来るほどの出来事っだった。

そしてその森の奥から姿は見えなないが木々をなぎ倒しならが来るものが何体も確認できた。

その瞬間に彼は鐘を何度も何度も必死に叩き、鳴らした。


街で戦う人間にも、避難をしていた人たちにも全ての人たちがその鐘の音から感じられる悲壮感から遂に始まったのだとわかった。

そして森からいくつもの大きな影たちが出てきた。


そこには中級達も何匹もおりそれは低級や動物たちを食べようと走っていた。

その光景だけでも信じられないがその後にはもっと信じがたい光景がやってきた。

上級の魔物達の姿だ。


まるで全てを食い尽くし暴れまわりそうな見た目の魔物や通る道には何一つ残すものが無いような勢いの魔物やそこにいるだけで他の生き物たちを凍らせそいつらを捕食するような生き物まで現れた。


そんな光景を見て人々は動き出すことが出来なかった。

まず上級の魔物というのはある程度の実力の冒険者たちが何人もの人数で倒したりするようなもので中には街一つ壊す程の力を持つような物も上級には存在している。

そんな魔物達が低級や動物たち、中には中級達さえも餌にして食べているような光景があった。


そんな絶望的な光景を見たからこそ誰も動き出すことが出来なかったのだ。

そして冒険者ギルドのトップであるガイはまだ襲われてないのでこのまま静かに観察し、街にやってくるようであれば戦うのだと考えた。


そんな上級の魔物達はあらかた餌を食べつくすと中には森の奥に変える魔物達もいればまだその場にいるような魔物達もいた。

そしてその場で最も大きな魔物がこちらの街を見つめるとこちらに向けて走り出してきた。


「ヒッ!」


その魔物が障壁にあたるとかなりの大きく鈍い音が鳴り響いた。

その音に声が出てしまう人がいるのも仕方がない事だ。

そのままその魔物は何度も何度も壁に突撃し何度も鈍く大きな音を町中に響いた。


「総員、魔術が使えるものは魔術を使い、あの魔物に攻撃を!それ以外のやつらは遠距離での攻撃を行いあいつを倒すのだ!!」


その声で戦闘員はみな動き出した。魔術が使える人たちは魔術を使い攻撃をはじめそれ以外の人たちは砲撃を始めたりと戦闘を始めた。

以外にもその攻撃はその門を壊そうとする魔物に有効なようで攻撃が通っている。


「よしそのまま攻撃を続けろ!」


「おう!」


そして何度も攻撃を続けるたびに魔物はよろめくような姿を見え、倒せると思った頃には奥からあのなんでも壊してきそうな跡を残さないような魔物がこちらに走ってきているのに気が付いた。

魔物達はその門の近くで戦っている魔物の様子を見ており、まだその向こうの先に餌がいるのだと気づいた他の魔物達もこちらに攻撃をし始めたからだ。

そしてその魔物は勢いよく壁に走ってきた。その魔物の突進にはさすがのガイも焦った。


「皆早急にあの魔物を止めるのだ!」


今まで壁を攻撃していた魔物はそこで力尽き倒れると壁の上の人たちは一斉に攻撃を始めた。

しかし、その魔物の動きを止めることは叶わず無力にも壁を突破してきた。


そこから大変だった。壁があいた事で奥にいた魔物達も一斉にやってきたのだ。それまで遠距離で攻撃をしていた兵士などは己の本業である近接で中に侵入してきた魔物達を倒したりする。

しかし、その壁を壊した魔物はそのまま勢いを下げることなく街の中心まで突破していった。

その速さには追い付けずただ破壊される後を追いかけることしか出来ない。


他にもまだ逃げようとしてくる魔物達や動物までもが入って気てもう一瞬の気も抜けない状況になった。

しかし、人も負けていない。魔術でどんどん魔物をなぎ倒し、地上で戦う冒険者や兵士達もスキルでどんどん倒す。中にやってきた魔物は初めの一匹を除けば上級はまだ侵入はしていないので何とか押し返せている状況だ。


しかし、そんな状況も長くは続かない。

他にもこちらの騒動に気が付き動き出す上級の姿が見える。


その状況には街の兵長や冒険者ギルドのトップ達もその魔物達に全力で相手をしなけばならない。

そんなバラバラな状況になればいずれ負けるのは人達の方だ。

それでも街を救うべく戦う人たち。


しかし、その中で初めの上級の魔物が遂にこの街の住民が避難している建物の前までやってきてその建物にぶつかった。

その初めの突進を耐えた建物もそのあまえいの衝撃から既に罅が入ってしまっている。

そんな一般市民さえも救えないくらい事態は深刻なものになっていた。


そして避難している人たちがいる建物が遂に破壊された。


「うわ~!! 助けてくれー!!」


「きゃーーーー!!」


もう襲われるのは目前だ。

なにせ既にもうその魔物達と目が合っているような状況なのだから。

そしてその魔物が動き出そうとした時にその魔物は動くことを止めた。


正確には自分の意志で動くのを止めたのではなくその魔物の周りの影がその魔物の縛りつけるようにい絡まっていた。


「ググググッ  グワ!」


そしてその影はその魔物の体をそのまま縛り上げいとも容易く上級の魔物を殺したのだ。











壁に穴をあけた上級魔物が死んだのを見届けた人は全身を覆う黒いローブを着ておりいかにも怪しい姿をしていた。その人はそのまま宙を移動し街の中心まで飛んでいき、手に持っていた杖を空に翳した。

するとその杖の上についている部分が光りだしそこから一筋の光が溢れだしその光は街中にいる魔物達の頭を貫き、音も出すことなくただただ翳したまま魔物達を殺していった。


その異変には次第に気づき始めた。

なんせ今までかなりの数の魔物達が街の中にいたはずなのに気づいた時には倒れているなんて事が起きているからだ。

そんな状況に初めは気づかないが数が少なくなればその事に気が付く人は次第に増えてくる。

 

「だ、誰なんだアレは」


そんな声を出す人も中にはいた。

そして町中の魔物がいなくなるころにはそこで戦ってきた人たちはみんなその人を見るために空を見上げていた。


街中の魔物を倒した人は続いて門の上に移動した。

門の上までくるとそこで戦う人々と同じように門の上に降り、そして先ほどまでとは違い杖を掲げるのではなく杖の上の部分に両手を置き魔力を込め始めた。


魔力を込め始めると周囲にもまるでその人を中心に風でも吹いているかのように思ってしまうほどの魔力を高めている様だ。

そしてその人が何か呟くと光の衝撃波のようなものがその戦場すべてを覆った。


その光はあまりにも戦場には似合わない程の優しい光だった。

その光を受けた人々は次第に体の痛みが無くなっていくのを感じた。

その光を浴びた魔物達はたちまちその場から逃げ出した。


そして最後にあまりに眩しい光の衝撃波が来た。

その光に皆が顔を背け目が慣れた頃にはその人物は壁の上からいなくなっていた。

そればかりか今まで戦場で戦ったきた人々の傷も癒えており、逆に魔物達はまるで毒でも飲んだかのように苦しい様子のまま死んでいた。


そして戦いはあっけなく終わった。

この戦いはギルド達の事前の行動に防げたこともありなんと死者数は奇跡の一桁数までの数にまで抑え込みそしてあの光がその戦いを一瞬で終わらせたことで後に「光の奇跡の一日」と呼ばれる歴史上でも特に有名な魔物達との闘いの日として残った。











後日、俺はルークから今回の魔道具の結末を聞いた。

結局俺たちが作り出した魔道具が今回の事件の代わりとして使われる可能性が高いそうで今度は大やけに実験をするそうだ。

そして今回の街で起こった事件は結界の魔道具の所為ではなく元々そういう事が起こりかけていたという事で報道されたそうでギルドたちにもお金やその街にもお金が振り込まれたことでどうやら口止めをしたそうだ。

魔道具省の所長も今回の事件で所長を止めることはなかったが自分のためではなく人の為になるような魔道具を作り出そうと頑張っているそうだ。


「まあ後で、今回の魔道具の開発の協力者としてお前にお金が後日振り込まれるらしいぞ」


「へー嬉しいね。というかお前が魔物被害の魔道具を完成させたもんだと新聞を見た時は思ったんだけど違ったんだな」


「まあ俺もあの時魔道具の事を知ったし、何より俺の夢がまさか知らぬ間に実現しているなんて認めたくなかったしな。それに今回の謝礼として数年働か無くても豪勢な毎日が送れるくらいの額が入るはずだ」


「……マジで?」


「マジ」


俺は正直そのお金でどんな魔道具を作ろうかなと思うくらいにはもうお金を使う頭になっていた。

なので思わず顔に笑顔が出ていたのかクロが遠目で俺の顔を見て引いていたが。


「それより、良いのか名乗り出なくて」


「ん?なんのことだ。俺は今回お前の魔道具の作製を手伝って国の危機を救った。それだけだよ」


そう俺の言葉を聞いたルークは「ふーん」と一人納得するとこの後もまだ用事で忙しいから失礼すると言い事務所を出て行った。

出て行ったルークが見えなくなるとクロが俺の横にきた。


『今回、言わなくても良かったの?』


「別にいいんだよ。俺は魔道具の相談を受けて開発に協力したただの魔道具屋の店長、それだけさ」


そういいながら俺は今後入ってくるお金をどんな風に使おうかなとひたすら考え事をするのであった。



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