表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/29

4‐FYL、玉ねぎ

 毎日、家を出てからこの風景を見る。1年365日、いや一度として同じ風景の時はない。

点々と出てきた春の芽に、未だ厳しい風が容赦なくその頭を撫でていく。その風が俺の頬も撫でる。

鳥が鳴く。徐々に夜空が白ばむ。朝焼けの朱が奔る。



朋也「塩豚のポテンシャルの高さに全オレが泣いた……」


父さん「おはよう。」


朋也「あ、おかえり、父さん。

ちょうど味噌汁が出来たとこ。」


父さん「今日の具は……、玉ねぎとわかめか。」


朋也「マジ正解。

香りだけで味噌汁の具が何なのかわかるレベルを目指してた甲斐があった。ついにその頂に上り詰めてしまったか。」


父さん「それは……

実のところ、自画自賛だな……、トモヤ。」


朋也「他人の評価あって自身を顧みるってのは、当然だよ。」


父さん「また難しい言葉を……。

それにしても……、毎日、玉ねぎ、だな。」


朋也「あー、うん。

地産地消プラス、その時期の食材が一番体にいいらしいよ。

あと家計的にもね。」


父さん「また難しい言葉を。」



父さん「それで……、

次は何を作ってるんだ。」


朋也「塩豚で他人丼。」


父さん「赤の他人に……、壁ドン?」


朋也「違うよ父さん。

鶏と卵で親子丼、鶏の代わりに豚だから他人丼だよ。」


父さん「お前は……、ちゃんと俺の子だ。

母さんは出てってしまったが、けっしてお前は……」


朋也「オーケー、オーケー父さん。母さんのことはしょうがないよ。

お昼ご飯、作っておいとくから。

本当は食べる前に卵落としてほしいところだけど、んましょうがないや。温めてご飯にかけて食べて。」


父さん「そうか……、すまんな。

それにしても……」


朋也「うん。」


父さん「玉ねぎがいっぱい入ってるな。」


朋也「うん、そろそろ玉ねぎレパートリーの限界が近いかもしれない。」



父さん「レバー……、とり……。

今夜は俺が晩飯作る、焼き鳥を焼く。」


朋也「オーケー。

でもま、挟むのは長ネギじゃなく玉ねぎだね。」


父さん「それにしても……、毎日、玉ねぎ、だな。」


朋也「現段階でストックが20玉弱。

たぶん、来週にはまた10玉ぐらい増えるんじゃないかな……。」


父さん「しょうがない、玉ねぎの丸焼きも作るか。」

●玉ねぎ

 特定の時期になると玉ねぎが10㎏、20㎏単位でお安く売られている。玉ねぎが常備野菜だとはいえ、大量購入は大家族じゃない限り消費ハードルが高い。なので僕は手を出さない。

 だが油断してはいけない。あらゆる人からおすそ分けされるので、うん、毎日玉ねぎパラダイスです。

 おかげで血液がサラサラです。たぶん。

 ちなみに「玉ねぎの丸焼き」は皮のままホイルにくるんで炭火焼きにして塩、胡椒、醤油などで頂きます。BBQに最適な一品!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] くっ……! またもや道民には、先に進む前に一言残したくなる罠があああああ 玉ねぎとワカメの味噌汁美味しいですよね……(๑˃̵ᴗ˂̵)
[一言] 玉ねぎはおいしいですね。 玉ねぎとわかめの味噌汁は我が家でも定番です♪ 豆腐を入れることもあります。 玉ねぎレシピ……うん、今夜は玉ねぎ料理にしよう。
[一言] タマネギはクタクタになって甘みが出るまで火をいれるのですよー。 我が家では全おかずの半分以上にタマネギが潜んでいます!(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ