1‐FYL、酒のアテ
明日の天気を知りたければ空に聞け。道を知りたければ草木に聞け。
牛のことは牛に聞け。今やるべきことはその手に聞け。歩んできた足跡に聞け。
そう生きてきた。そう歩んできた。この道を。
それでもまだわからないことばかりだ。そんな俺を、旭が今日も迎える。
朋也「昆布……、
もう君とは一生離れないよ……。
余すことなく、君が好きだ!」
父さん「おはよう……。
大丈夫か、トモヤ。」
朋也「あ、父さん。おはよう!
ん? なにが?」
父さん「その、なんだ。
いや、なんでもない。何を作ったんだ。」
朋也「あぁ、出汁とった昆布でさぁ、
捨てるのもなぁと思って、中華風の佃煮? ごま油漬にしてみた。」
父さん「そうか……。」
朋也「いただきます!」
父さん「頂きます。」
朋也「これ、ご飯のおかずにいいかも!」
父さん「!!
旨いな……、これは。酒のアテに良さそうだ。」
朋也「あ~、うん。
常備するほどは作れないけどね。今夜も付けとくよ。」
父さん「あぁ。」
朋也「そういえば、路子がさ。
今晩、彼氏つれてくるって。」
父さん「な! なにッ!」
朋也「お酒飲める人らしいからさ、
いいんじゃない? 酒を酌み交わすのも。」
父さん「……。
今夜は……、飲みに出る。」
朋也「いやいや。
知らないとこでどうのこうのよりも、内に入れた方がいいって。
牛に引かれて善光寺参りだよ。」
父さん「お前はまた……、難しいことを。
いいのか、トモヤ。」
朋也「心配ならさ、自分の目で確かめてみればいいじゃん。
僕はそう思うけど?」
父さん「ご馳走様。……。
牛舎に行ってくる。」
朋也「お粗末様。
あまり考えすぎないでね? 父さん。
案外、産むが易しだって。」
父さん「み、路子が妊娠したのかッ!!」
朋也「いやいや、父さん落ち着いてよ。僕の言い方が間違ったよ。
そういう感じじゃなかったから大丈夫だって。
考えすぎないでね、って言っただけだから。」
父さん「覚悟を……、決めた方が良いのか、俺は。」
朋也「う~ん。
将来的にはね。」
●お酒
農業や産業の発展と共に歩んできた「お酒」については触れざるを得ない。
有名なところで言えば「ニッカウヰスキー」「サッポロビール」など、北海道発祥の酒造メーカーも多い。各社の歴史を見ると、そこに開拓スピリッツを感じる。
そして、良いお米が採れるようになった今、歴史は浅くとも良い日本酒がたくさんある。
他にもジャガイモなどを使った焼酎。地元ワインなどなど。変わったところで言えば紫蘇、昆布、牛乳を用いたお酒。
そして、お酒造りで外せないのが「水」。北海道の水は美味しい。




