ユキナDiary-2~second~プロローグ
我々は生まれながらにして死んでいる。
終焉は常に始まりの前からそこに在るのだ。
だから生きることが、何かを知り続けることならば我々が最後に知るものこそ終焉であり、それを完全に知ることがすなわち“死”なのだ。
我々は何かを知ろうとしてはいけない。
“死”を超越できない者は何ものも知ろうとしてはならないのだ
“そして死を超越した者は全てを知る”
「マールシャがやられましたがいかがしますか?」
「どうやら第二解放を会得した者が現れたようだな。さて、数は揃ってきたか?」
「ハイ」
「そうか……時間がない。さあ、早くするのだ。私の夢のために……」
護熾とユキナが行ってしまい、イアルは何かを思いついたらしくギバリとリルに追いかけられながら中央に、そしてその場に残ったガシュナ達は、それぞれ今回の戦いに悔いを残していた。
「ミルナ」
「ん?どうしたのガシュナ?」
「俺は、強くなる。強くなってお前を護るし………二度と奴らなんかに救われたくない」
「ガシュナ!俺もだ!!二度と護熾を死なせやしねえ!!なあアルティ!!」
「…………ええ」
「シバ、」
「ああ、トーマ。分かってる」
二度とあんな戦いは見たくない、そう少年少女達は心に固く誓い、それを見守る大人達も自分達にできることを考え、そしてその思いを空へと解きはなっていく。
新たな物語が幕を開ける。