25日目 集結、眼の使い手
護熾はトランクス一枚だった。裸ではない。
トランクス一枚の少年はサッカーのフリーキックの時に壁になる選手がやるように股間を両手で隠すように立ち、明らかに不機嫌な顔で自分の体を観察している研究員達を睨んでおり、背中の辺りから黒いオーラらしきものもたっていた。
体は高校生らしく良い体つきをしており、何故ケンカが強いのかが人目で分かるくらいによかった。そして十数名いる研究員の内、三分の一は女性なので護熾の鍛えられた体を見てキャーとか、わ〜何かいい!などと恥ずかしそうに呟いているのでそのうざったさに自然と額に血管が浮き出始めていた。
「見た目は普通ですね。健康な体つきです。そして―――」
「――レーダーに表示されたあの異常な反応は一体どこから―――」
「――彼が普通ならあれだけの生体反応をどこに凝縮して―――」
研究員達は体を見ながら互いに自分の意見を言い合って、何故あれだけの大きな反応があったのかを研究者らしくまずは視察から考え始め様々な意見が飛び交う中、護熾は何の挨拶も無しに自分を裸にした研究員達に怒った。かなり怒った。今ならこの部屋の装置や器具全てを破壊できるくらい怒った。
暴れてもいいかな? と自分の理性とユキナに目で相談するが、ユキナはダメダメと首を振って暴れないように説得してきたので仕方なくこの小競り合いが終わるのを静かに待つことにした。
研究員達はそれぞれ意見を言い合っているとユキナの隣に立っていた博士はしびれを切らし、やっと動き始めた。
手をパンパンと軽く部屋内に響くように二回叩き、研究員達に注目を向けさせると
「考察では彼が一体何者なのか分からないから“観察部屋”に連れて行く。そこで精密な検査をするからみんな準備を」
その言葉を研究員達は急いで観察部屋という謎の部屋の準備のために一糸乱れぬ動きで何かの操作盤の前の席についたり、マグネットに配線みたいなのを付けた装置をせっせと別の部屋から運ぶために動く。そして博士は、研究員達の準備が終わりまでの間に護熾に近づき、数歩手前で止まると手を差し伸べた。その手を握り、握手をした護熾は片眉を上げ、不思議そうな表情で自分より少し背の高い博士の顔を見ていると博士が口を開いた。のんびりした口調で
「そう言えば名前を聞いていなかったね。自分の名前は“トーマ”。そして技術、及び監視、連絡を担っているこの施設の局長、及び室長を担当していま〜す。あ、因みにみんなからは博士って呼ばれてるからそっちで呼んでくれ」
「海洞 護熾。っていうかまずこの姿を何とかさせてくんねえか? 微妙に肌寒いんだけど」
「ふ〜ん、やっぱ向こうとこっちじゃ名前が違うんだね。服着ていいよ」
―――脱がしたのは何の為だったんですか!?
心の中でツッこんだ護熾は今すぐにでも博士をノックダウンさせたかったがそれをやるとここの研究員、及び親しいらしいユキナを敵に回すことになるのでしょうがなく震える拳を止めた。
因みにトーマが脱がさせたのは実は研究員達に経験を積ませるだけの本当に視察するだけのものであって、それ以外には何にもなかった。自分の部下を思っての行動なのであしからず。
いきなり公然わいせつ行為だもんな、護熾はその理不尽さに腹を立てながらも脱がされた服をズボン、上着の順に着ていき、用意が済むと今度は研究員達から先ほど準備の時に出されたマグネットみたいな装置を腕、額、足、首、腹などの体の各部に取り付けられ始めた。
このマグネットみたいのはよく心電図や脳波を調べるときに用いる電極で、これでトーマはアルファ波や電気信号を調べ、護熾の正体、何故彼は“気”が大きいなどの疑問を解き明かそうとしているのだが急に取り付け作業をされ、びっくりした護熾は反射的に掴んで、投げ捨て、運悪くユキナの額にスコンと命中したので実際の作業は五分後となった。(その間何が起きたかは想像で)
五分後、服を着終え、左目にパンダのような痣をこしらえた護熾はある部屋の中央に立っていた。ここは研究施設の地下に位置していて、コンクリートの壁にガラスウールの剣山のような物が張り付いており、その壁が広く四方に囲い、巨大な無音部屋となっていた。
この部屋に入っている護熾は気持ちが悪かった。
耳がぼあ〜っとする感じで何だかムズムズするような感覚に襲われ、はっきりいって、この環境には1日いられないと感じており、自分の呼吸音、心臓音がハッキリと聞こえていた。
――何だよたくっ、ここで何やれってんだが
護熾が体中に電極を付けてここに入っているのはトーマに この部屋で何でもいいから体を動かしたり、叫んだりして何か自分の力を解放するような行動をとってくれないか と言われていたので体にまとわりついている電極を気にしながら、この部屋の勝手口がついている壁の上の方を仰いで、長方形に切り取られた窓を見つめた。
そこにはこちらを見下ろしている義眼の白衣男と窓の縁に両肘をついて大きな瞳で同じくこちらを見つめている少女がいた。ずっと不機嫌そうな表情で護熾がこちらを見ていたのでトーマは手に持っていたマイクに口を近づけると
『あ、あ〜〜聞こえる? とにかく何でもいいから動いてくれ。あ、別に君のことを疑ってこんなことをやってるんじゃないからな、異世界から来た君を調べたいだけだから〜』
「それはそうだけどさ!! こんなことをして何か意味あんのか!!?」
『終わったら飴あげるよ』
「いらねぇ!!!」
『じゃあ仕方がないね。誰か〜この少年の相手をしてくれる人、手を挙げて』
緊張感のないほのぼのとした口調で後ろにいた操作盤で何かをしている研究員、電極から送られてくる情報をレーダーやグラフで表したのを真剣な眼差しで見ている研究員に誰かこの眉間に皺を寄せている少年と組み手をやってくれないかと頼むと、『じゃあ俺やります。体動かしたいんで』とグラフを見ていた黒髭を生やしている若い白衣の男が手を挙げ、意気揚々と護熾のいる部屋へと向かう階段を降りていった。
勝手口を開け、白衣を脱ぎながら部屋に入り、ドアが閉まるのと同時に床に脱ぎ捨てると男はグレーのシャツ姿のラフな格好なり、護熾に近づきながら
「俺が君の相手をしてやるからよろしくな!!そしてこれは君がどうしてそんなに大きな反応があるのかを調べる検査だからできるだけ本気でやってくれよ、俺はこの研究施設内で二番目に強いから出ないと―――」
出ないと怪我するよ、と言おうとしたとき護熾は小石を蹴る動作で近づいてきた男のスネを容赦なく蹴飛ばした。いきなりでしかも人体の急所を突かれた男は喉に何かを詰まらせた表情で蹴られた拗ねに両手を当てて痛そうに飛び跳ね回り始めた。
そして護熾は飛び跳ねている男の肩を掴んでこちらに向けさせると右手刀で男の左首筋を叩き、即気絶させた。
時間にして10秒、あっという間に終わったこの事態にトーマは感心の声を漏らし、研究員達は唖然と口を開けて男を赤子の手でも捻るかのように瞬殺した護熾を部屋に取り付けられた監視カメラから見ていた。
護熾は倒れた男を簡単に拾い上げ、肩に担ぐと勝手口に向かって歩き始めた。
その頃、ユキナは何故護熾をこの世界に連れてきたのかの説明をトーマにしており、自分が任務中に護熾が襲われそうになっていたののを発見し、それを助け出したら怪物が見えていたということを話していた。
「―――なるほど、じゃあ彼は怪物が通常で見えるわけか、異世界にそんな人間がいるなんてな」
「それと博士、護熾に普通の人間をぶつけちゃ無駄な犠牲が出るだけよ」
「? それは何でだい?確かに彼は強そうだけど…」
「護熾はね、【開眼】が使えるの」
「―――!!! ホントかい!? それ先に言ってくれないと!! てかそれがこの世界に連れてきた理由だろ!?」
開眼が使える、その一言でその場にいたトーマは慌てふためき、研究員達は凍り付いたように固まってしまった。自分達の仕事仲間を二発KOした異世界から来た少年が開眼会得者、それはじゃあ組み手なんかやったら終わりだわあ、という空気が研究者を包み込む中、階段から肩に気絶した男を担いだ護熾が登ってきて、近くにあったイスに寄りかからせるように座らせた。
「へっ、こいつは俺のズボンを嬉しそうに脱がしたからな、ざまあみろっつんだ!!」
最初に入って数分後、いきなり服を脱がされた護熾にとってズボンを脱がされるのはどうやらすごく嫌だったらしく、護熾が滅したこの男は好奇心で溢れた表情でズボンを脱がしていたためそれが護熾にはどこからどうみてもホモの行為にしか見えなかったので今はこうして神の鉄槌を下させたことで気分は幾分かすっきりしていた。
そんなすっきりした護熾に研究員達は何か畏れた顔で階段を上ってきた護熾を見据え、トーマは護熾に歩み寄り、研究員達の眼差しを受けながらも一つだけ質問した。
「君、いや護熾。お前って開眼を使えるのか?」
「ん? まあ、一応は―――」
ここは中央総合病院施設第一棟。
きれいに掃除された床や白い壁、等間隔に置かれた純白のベットとその脇にある机には何の花だかは分からないが黄色、そして白が入り交じったような優しい配色がなされた花が花瓶に数本生けられており、清潔感が溢れる広い病室となっていた。
そこに一人、怪我や病気などでベットで寝ている患者を世話している看護婦の中に、一際小さな姿をした少女がせっせと両手に消毒済みのタオルや注射器みたいな器具、桶などを持って病室から出て行き、別の棟に移動しようとしていた。
その少女は薄茶色のウエーブのかかったふんわりとした長い髪をしており、身長はユキナとほとんど変わりがなく、どこかのお姫様みたいな容貌をしていた。
廊下を歩いている最中、何にもないトコでつまずいた少女は体を投げ出すように前に飛び、本人も何が起こっているのか分かっていない様子で世界がゆっくりと見え始め、もう少しで床に顔面激突というところで――――誰かに抱き留められて危機一髪助かった。
「大丈夫か? お前はいつも危なっかしいな」
自分の体をすっぽりと収めている腕を伝って顔を上げると三白眼と端整な顔立ちを持った少年――ガシュナが珍しく少し穏やかな表情で少女の顔を覗き込んでいた。しかも少女を抱き留めている腕は片方だけでもう片方は先ほど少女が宙にぶちまけたと思われていた桶や注射器、タオルが綺麗に収まっていた。
「あ、ガシュナお帰り〜〜〜〜」
「お帰りじゃないだろ、まず自分の身の心配をしろよな、ミルナ」
「う、うん…………ゴメンなさい」
「いや、謝るところではないと思うが」
ミルナと呼ばれた少女はガシュナに支えられながら立ち上がり、運ぼうとしていたものを受け取ると頬を朱に染めて顔を下に俯きながら小さく細い声で礼を言った。
「あ、ありがとう」
「ああ、気をつけろよ。――――そういえば今日はあいつが―――」
「やっほ〜〜〜〜!! アルティ見なかったか!!?」
二人のやりとりが一人のテンションバカ高男に遮られた。
ガシュナが鬱陶しそうに声のした方向を睨むように見ると病室第一棟の庭が見える窓からまるで跳び箱のように窓の縁に手を掛け、人の名前だと思われる単語を口から発しながら中に入ってきた少年の姿が目に映ったので精密機械のような動きでスタスタと誰もが凍り付くような恐い表情で近づくが、少年にとってはそれがごく当たり前らしく、口調を変えずにやや大きめの声で喋り始めた。
「何かさ、アルティが何かの気配に気付いたみたいにフッと姿を消しちゃったからさこっちに来てると思ったんだけど知らない!?」
「知るか、場所を弁えろ」
病院では静かにという常識を破っている少年にガシュナは胸ぐらを掴んで分からせようとした刹那、一瞬で二人の視線が一斉に天井に向き、厳しい面持ちで見たのでミルナは二人の突然の行動に驚かされたが、それが何なのかは大体分かった。
怪物の出現、それくらいしか二人がこんなにも険しい顔で天井を仰ぎ、眼差しを注ぐ理由がないからだと思ったら、二人の顔がゆっくりとミルナに向いたので、ミルナは自分に指を指し、
「え!? 私!?」
「いや、違う。お前の方向にある研究所からだ!」
え? と言いながらミルナは後ろを振り向いて白い壁を見るが、何も分からない様子でいたのでガシュナはその場を離れ、ミルナを抱きかかえると病院から出ようと廊下を疾走し始めた、後ろからは少年がついてくる。
「ちょ、ちょっとガシュナ何!?」
「お前今時間空いてるか?」
「う、うん少しなら」
「分かった、じゃあ研究施設に行くぞ」
ガシュナは感じていた。
後ろに走っている少年にも分かっているのだろう。研究室から大きな気を持った何者かが今、それを発動しているということを。そしてそれはいったい誰なのか?何故研究所にいるのか?
分からない、それが答えなのだが一つだけ分かったことがある。
自分達と同じ力を持った何かであるということを――――
「気力値上昇中!! 計測のスピードが追いついていません!!」
「こちらも生体反応が急激に!! 異常です!!」
「計測許容量を超え、30の内10破損!! このままだと全ての電極がイカれます!!」
まるで洪水災害にでもあっているかのような慌てぶりで研究員達は冷や汗をかきながら大きくうねっているレーダーのグラフを見たり、監視カメラから見える映像を見たりとその都度トーマに現状報告をしていた。どたばたといつも以上に忙しそうな研究員達を背後に観察部屋を覗ける窓から見下ろしているトーマはただただ信じられなかった。
自身の義眼に映っている全身に電極を貼った翠の髪をした少年の姿、異世界から来たというのにその気力の強さは今までに見たことない数値。そして部屋全体を覆うようにうねっている翠のオーラに、
――これじゃあまるで
「ね、護熾は何だか知らないけど持っている気がもの凄く大きいんだよ」
楽しそうにそう言ったユキナはボーっと突っ立って護熾を見ているトーマからマイクを奪い取るとそれを口に近づけて、特に何も動かずに立っている護熾に向かって呼びかける。
『護熾〜〜〜〜〜!!! もうそろそろいいよ〜〜』
「あん? いいのか? じゃあやめるぞ」
ユキナからやめてもいいよという指示が入ったので11コめの電極がイカれて破片を散らせながら床に落ちた時、すでに瞳と髪の色を元の黒に戻していた。そして同時にオーラも霧散して消えた。
そしてその後丁寧に護熾の気力を測るのに使用されたもう燃えないゴミにしかならない破れたようになっている電極を一つずつ拾い始めたのでユキナはそれを手伝うべくまだびっくりしているトーマに押しつけるようにマイクを渡すと気絶している研究員の横を通り過ぎ、階段を降りていった。
「ユキナ、お前とんでもない奴を連れてきたんだな」
「博士……ユキナがここにいるってホントですか?」
急に後ろから声がしたので全身の毛が逆立つほど驚き、危うく持っているマイクで覗き窓を割りそうになるが、一回深呼吸してから
「〜〜ああ、今、下に行ったよアルティ」
トーマが質問に答えた相手は今は本を手に持っていないが半分眠たそうに閉じている目と少し長めの髪、どこか乏しく神秘的な表情をしているアルティと呼ばれた少女が立っていた。先ほど病室に特攻してきた少年が探していた人物でもある。
しかし任務中の時の姿とは異なり今は瞳も髪もアメジストのように鮮やかな“紫色”をしている。アルティはそうですかと短く言うとその場から掻き消えるようにいなくなったので研究員達は非常に驚いたがトーマだけは行き先が分かっていた。
もう一度覗き窓を見ると先ほど背後にいた少女が今は壊れた電極を拾っている二人のすぐ側にいるのが見える。
そして突然現れた少女に心臓が飛び出す勢いで驚いている護熾はゴキブリみたいにずざざと尻餅をつきながら後ずさりをしていた。
――なっ、な! こいつどっから湧いて出てきやがったんだ!?
「あ!! もしかしてアルティ!?」
「―――やっと……やっと会えた…ユキナ」
ユキナは嬉しそうにこの少女がどうやってここに来たかを知っているかのように指を指して名前を呼び、アルティは護熾のことを無視し、少しだけ、ほんの少しだけ紫色の瞳を潤ませるとユキナに近づいていき、そして一歩手前まで来ると腰を落として―――包み込むように抱きしめた。
アルティはもう一段階強く抱きしめると紫色から元の茶黒の髪に戻す。
「変わらないね……五年前と……お帰り」
「えっへへ♪ くすぐったいよアルティ〜〜」
まるで姉妹みたいに抱きしめてくれたアルティにお返しするように背中に手を回すと同じくギュッと抱きしめる。それを唖然と見ている護熾の上からさらに見下ろしているトーマはやれやれと呟いてから少し微笑むと
「まだ呼んでないけどアルティには分かったのか。わざわざ開眼まで使って来るとはね」
「ここか!!? さっきのバカでかい気を持った奴がいるのは!!?」
良い雰囲気になったところで両腕にミルナを抱きかかえたガシュナがドアを蹴破って部屋に入場してきたのでその場にいた一同はビクッと肩を震わせ、ミルナはガシュナの腕の中でゴメンなさいゴメンなさいを研究員達に向かって連発していた。
そして後ろからは一緒に来た少年と行く途中で出会ったシバが同じく到着し、ぞろぞろと部屋の中に入ってきたので
「この下にいる、すぐそこの階段から行けば会えるよ」
と伝えるとミルナを降ろさずにガシュナはそのまま階段を駆け抜けるように降りていき、入ったときと同じように観察部屋のドアを蹴破るとガラスのウールで囲まれた世界が目に映り、視線を左にずらすと抱き合っている少女二名と蹴破った音でこちらに向いている電極がついている少年を確認するとそっちの方向に走っていった。
ユキナはこちらに向かって走ってきたガシュナを見て、
「あ!! ガシュナだ!! それにミルナ!! って、え?」
ガシュナの名前を呼び、次にミルナの名前を呼ぶがミルナはあまりにも速く動くガシュナの腕の中で酔ったらしくぐるぐると目を回していた。
ユキナとアルティのすぐ隣で止まったガシュナはそんなミルナを優しく二人に手渡すと次に視線が向いたのは壁に背をつけて座っている護熾だった。
ガシュナは護熾に歩み寄り、近づくと胸ぐらをいきなり掴んで立ち上がらせると顔を近づけ、睨むようにして言った。
「貴様か? あんな大きな気を纏った奴は」
「ああ? 何だてめぇ? 人様に訊く態度かそれが?」
互いにメンチを切り合っている二人を長方形の窓から覗いていたシバと少年の内、少年は睨み合いになっている二人について一言。
「うわ、何だか知らないけど顔の恐い者同士ですごい睨み合いになってる」