実習中のオアシス ー指導看護師さんからの愛ー
「精神看護」の実習の真っ只中
疲れてきた学生に訪れた ささやかなオアシス
指導看護師からの ひとこと
『頑張っているご褒美に少し息抜きをしようか?』
精神的に疲弊してきた このタイミングでのお言葉
担当患者様が薬の効果で落ち着き 眠ったしばしの時間
『ウチの病院で入院加療病棟で、よつ葉さんが将来希望している病棟ってある?』
いきなりの問いかけでしたが、お言葉に甘えて
『「NICU」です』
『あぁ、なんかよつ葉さんらしいわね』
と言って院内用携帯で何処かに連絡を入れる指導看護師
通話が終わり私にポツリとさり気なくつぶやく
『さぁ、行こうか』
えっ? 何処に? 指導看護師について行く
どんどん見慣れない場所に歩いて行く指導看護師
『さぁ、行くわよぉ。 新鮮ねぇ……移動願いだそうかな?』
あっ!!
『いらっしゃい。将来有望な新人候補を連れてきてくれたの?』
指導看護師さんの同期の仲良しのNICUの看護師さんでした。
『わたしと一緒にセットでどう?』
『新人ちゃんだけでいいわ!』
『失礼ね』
2人で盛り上がっていらっしゃる中 いきなり私に向けたれた言葉
『NICU担当 看護主任の栗原雪音です』
自己紹介をして下さいました。
『☆☆大学看護学部看護学科3年 菜須よつ葉です。よろしくお願いします』
『えっ? ☆☆大学! 凄っ』
そこ? いやいや、栗原看護主任。あなたはこの大きな病院で看護主任ですよ。
よつ葉の指導看護師さんと栗原看護主任と暫く盛り上がった後、憧れだった場所を見学させていただきましいた。わぁ、小さい。
生きるために小さな身体で、頑張っている。
たくさんの管に繋がれて 必死で戦っている
一組のご夫婦がいる赤ちゃんの保育器の前まできました。その時、栗原看護主任が赤ちゃんのご両親に話していてその後、赤ちゃんのお母さんがよつ葉に
『頑張っている看護学生さんなのね。その頑張る力を手を握って分けてあげて』
と言って下さいました。栗原看護主任に教えていただき、そっと赤ちゃんの手に触れました。モゾモゾして反応してくれました。ご両親が
『嬉しそうにしてる。笑ってるんだね』
『お姉さんから元気もらったんだな』
もうその言葉に泣きそうでした。
『ありがとうございます。今日のことは忘れません、絶対に看護師になります』
『うん、頑張ってね』
1500gにも満たない小さな小さな命。
生きるために頑張っている。
よつ葉も頑張らなきゃ。と思わせてくれる出来事でした。
指導看護師さんからもらった「頑張れ」の無言のメッセージ
疲弊していたよつ葉に 元気をくれた小さな小さな赤ちゃん
赤ちゃんのご両親、栗原看護主任、指導看護師さんの期待に応えるため
担当患者さんの元へ戻る 「精神看護」をしっかりやり遂げよう
残り2日で何が出来るかわからないけど よつ葉なりに看護してあげたい
1500gに満たない小さな小さな赤ちゃんが教えてくれた
看護という初心 基本を思い出させてくれました。
でも、赤ちゃん
精神科病棟担当はごめんね。できそうもないかも。
その代わり違う場所でちゃんと「看護」するからね。
少しずつ少しずつ大きくなって広い世界で生きてね。
指導看護師さんの機転で、素敵なプレゼントをいただきました。