36歳で無理矢理魔王にさせられました
「起きてください!」
誰かにそう呼ばれ、俺の意識が覚醒した。それにしても何かがおかしい。なんで独り暮らしなのに起こされるのだろうか?確か俺は結婚していないはずだ。もしかしたら美少女が起こしに来てくれたのかも?と思い、目を開けてみるとそこにいたのは男だった。
「どういうこと?」
「こんにちは、死後転生管理センターです。あなたは今日不幸にも亡くなられましたので、これからどうすればいいか説明しにきました。」
そうだ。俺は死んだんだった・・・・。これからどうなるんだろう?俺が不安でいっぱいになっていると、また男が喋りだした。
「ここであなたのプロフィールを読まさせてもらいます。あなたの名前は小林太郎さん。学生時代は成績普通で運動神経も普通。ビビりで優柔不断、大人になってもそれは変わらずで、いつも上司に怒られていた。一回も女性とお付き合いしたことがなく、最後まで童貞(笑)だったと。36歳で通勤中に車でひかれて死んだ。というのであっていますでしょうか?」
「合っているけど、絶対悪意あるだろ」
「まさか?貴方が童貞(笑)でもバカになんてしませんよ~」
こいつ!!まあいいや。話が進まないからスルーしよう。
「ちなみに転生とかいってたけど、やっぱりそれって前世の行いが関係してくるのか?」
「いいえ、行いなんて環境しだいでいくらでも変わってしまいますし、そんなこと言ったら植物うごけないし良いことしようにもできないじゃないですか」
「確かにその通りだ。ちなみに前世の記憶は消されるんだよな?」
「当たり前でしょう。でもあなたみたいな人生なら、消されても悲しくないんじゃないですか?」
こんちくしょう、言いたい放題言いやがって。結構悲しかったのに。するとまた男(生意気)が喋り始めた。
「ということで、貴方が何になるのか、結果がでるまで少々お待ちください」
と言われ、待っているといきなり男の手元に紙が現れた。すると男はそれを手に取り読み上げ始めた。
「小林太郎さん。あなたは、あなたは?マジかよ、嘘だろ、いいなあ」
おいおい、これは俺の来世がよかったんじゃね?もしかしたら王子様とか?それで魔王を倒してお姫様と結ばれちゃったりして?そんなメルヘンチックなことを考えていたら。男がまた喋りだした。
「聞いて驚け!お前の来世は・・・『魔王』だ!!!」
始めてですが頑張りたいと思います。不定期の連載になりますが応援よろしくお願いします。