表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妄想が世界最強の第一歩?  作者: 上和 逢
第一章 神竜の婚約者
15/22

神竜の婚約者とイベント終了後

 俺の体が突然光りだした。


 どうやら【神龍の血】の効果が最終段階に入るようだ。


 俺が妄想した【神龍の血】の効果は一定時間内に倒した相手からステータスやスキルなどを奪うことがあるのだが、実はこれがすべてではなく、むしろここからが本番と言えるだろう。


 その本番とは何なのかという話だが、まあ特に特別なことなど何もない。

 簡単に言えばポ○モンの進化のようなものである。


 どういうことかと言えば、この世界には特にレベルアップに類するものが存在しないのだが、それをこの【神龍の血】の効果で引き起こしてしまおうというものだ。


 具体的には、最初の段階で自分の肉体をある程度進化させて、その後多くの敵を倒すことにより経験値を貯めて、それをもとにそこで得た経験値を消費して自分の肉体をもう一段階進化させるというものだ。


 だから進化した段階であればあの黒竜も割と楽に倒せたのではないだろうか?


 まあ、それは言っても後の祭りだ。


 ともかく進化が始まったということなのだろう。


 確かこの進化自体は最初のものに比べてかなり落ち着いたもので、妄想通りならこの後……


 パアアアァァァァァアア!


 冷静に分析していると、さらに光が強くなった。


 それからしばらくその状態が続いたが、それも終わる。


 ふむ、自分で妄想した進化の仕方だが、そこまで派手ではないな。


「坊ちゃん今のは?」

「ああ、まあ、俺がこの体になったことと関係があるかな? 特に害はないから安心していいよ」

「そ、そうですか」


 先程の現象にさすがのハクも困惑しているようだ。まあ仕方がないか。こんな現象普通ならあり得ないしな。


 事実俺の妄想なわけだし。


 そんなことを考えていると脳内でアナウンスが開始された。


 ────イベントが終了したの!


 うん? イベント?


 俺の戸惑いをスルーしてアナウンスは進行していく。


 ────『イベント:【神龍の血】と進化』完了。妄想ポイント1000000pt獲得しましたの。

 ────『イベント:盗賊団をぶっ潰す』完了。妄想ポイント1000000pt獲得しました。

 ────『イベント:ドラゴンスレイヤーになる』完了。妄想ポイント1000000pt獲得しましたの。

 ────『イベント:ドラゴンっ娘とそういう仲になる』完了。妄想ポイント1000000pt獲得しましたの。

 ────イベントチェーン4コンボ達成。ボーナスにより妄想ポイント40000000pt獲得しましたの。


 ……いったい今のは何なんでしょうか?


 思わず変なく丁寧口調になってしまうくらいに混乱してしまった。


 ただ今のはたぶん俺が妄想の中で考えたいわゆるイベントを達成したことに対しての報酬みたいなものと考えていいのだろうか?


 まあ、ともあれこれはたぶん後でこの妄想家の能力についてじっくりと聞く必要があるだろう。

 なんか、俺のわからないことでいろいろなことが起きている気がする。


「あの、坊ちゃん。これからどうしましょうか?」

「ん?」


 俺が自分の体に起きた数々の異常に困惑していたら、ハクはハクで困ったような表情を浮かべていた。


「どうかしたの?」

「いえ、私は坊ちゃんを学園国家まで連れていくという仕事を任せられていたのですが、正直この状況では厳しいのではないかと思いまして」

「あー」


 確かに俺の見た目もものすごく変わってしまったし、それ以前に盗賊に襲われてしまったわけだからな。

 これでまた普通に学園国家に行きましょうか? とはならないだろう。


 何より今の俺はカズトという新しい名前で行動しようと決めたばかりだからな、そのあたりについてもちゃんと考える必要があるだろうし。


 あー、なんかあれだな。

 さっき脳内でイベント完了とか言ってたけど、リアルだとイベント終了後がダイジェストじゃなくて同じようにゆっくりと進んでくんだもんな。

 何というか、めっちゃめんどくさいな。


 まあ、仕方がない。

 俺は今日、びっくりするくらいの力とお嫁さんをいただいたんだ、それくらいのことはやってやろうではないか。


「よし、とりあえず今後のことについていろいろと考えるか」

「はい」

「あの、少しよろしいでしょうか」

「?」


 俺が気合い入れて初のイベントの事後処理をしようとしたタイミングで声をかけられた。


 そちらを見てみると、金髪に緑色の瞳(ユイとは違って黄緑みたいな感じか?)した美少女がいた。

 しかも耳長い! エルフか?


「実はお話があります」

「俺に?」

「はい、あなたに、私の住む国に来ていただきたいのです」

「………………ほえ?」


 どうやらイベント終了後は次なるイベントがあるようです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ