表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】想いを馳せた軍人さんの、9年越しの溺愛には底がない。  作者: 月にひにけに


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/8

7.⭐︎

「ね、寝てたんじゃ……っ!?」


 掴まれた腕を引かれて、リリアナは気づけばベッドに膝をついてライトの腕の中にいた。


「ねぇ、俺が浮かれてるって気づいてる?」


「え? あ、まぁ、それは何となく……」


 ライトらしからぬ豪遊に滅多に見ない酒まで飲んでいたのを、耳元で囁かれた言葉にリリアナは思い出す。


「9年間、ずっと逢いたかった」


「……っ」


 話はしてたんだけどな。なんて笑うライトに、リリアナは顔を上げられない。


「消えそうで心配だからこのまま寝たいけど、何もしない自信ないから隣の部屋のベッド使ってくれ」


「あの、ちょ……っ」


「……緊張し過ぎて酒飲まないとやってられなかったけど、飲まなきゃよかったなーー……」


「……っ!!」


 うわ言みたいにかすれた声で囁かれて、リリアナの胸がきゅうと締め付けられた。


 ぎゅぅと抱きしめられて、額にキスを落とされて、その匂いと温もりにリリアナは瞳を強く瞑る。


ーーもう、だめだ……っ


「ライト」


 その服を握って強い腕の中で背伸びをすると、リリアナを見下ろしていたその唇にそっと触れる。


 と思ったら、そのまま頭に手を回されて有無を言わさない力で引き寄せられた。


「んぅ……っ」


 脊髄から脳までを駆け巡るような感覚にリリアナの身体が震えた。


 口内に滑り込む舌に涙が滲み、息継ぎができなくてその服を握りしめれば、もっと深く奪われる。


「ライ……っ」


 思ってたよりも余裕のなさそうなライトの表情に胸が疼いて、少しだけその舌に応えたのが間違いだった。


 ボスんとベッドに沈められて、覆い被さってくるその鍛えられた身体をリリアナは小さくなってそっと見上げる。


「……警告はしたからな」


「……え?」


 どう見ても目が据わっているライトに、リリアナはピシリと固まる。


「……もう無理。ぜったい無理。限界」


「お、おう……っ」


 1人でぶつぶつと唸るライトにどきどきして、視線を揺らしたリリアナが赤い頬にそっと伸ばした指先を、がぶりと噛まれて目を見張る。


「んえっ!?」


「……酒……入ってるけど、いいのかよ……?」


 眉間に力を込めた真っ赤な顔で、この期に及んでもそんなことを聞いてくるライトに目を丸くすると、リリアナは思わず破顔した。


「ほんと、どんな精神力してるんだよ」


 こんな状態でも何かを感じ取れば、きっと我慢をしてくれるんだろうと思えるライトを、好きにならない方が無理だと諦める。


「ライトは私の光だったよ」


 この9年間は、ずっと、ずっと、辛かったけど、寂しくはなかった。


「大好き」


 ライトの首に腕を回して唇を重ねる。そんなリリアナの背を支える腕は、相変わらずひどく優しかったーー。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ